CSV形式受信の設定
受信したファイルをCSV形式へ変換するとき、項目を何で区切るかのセパレータ文字、項目の囲み文字などを集信側に登録します。
HULFT管理画面から登録できます。
変換するファイルIDごとに内容を設定してください。
なお、ファイルIDが設定されていない場合は、ユーザの初期値が設定されます(「(3) ユーザの初期値」を参照)。
CSV環境設定ファイルが存在していない場合、または「(3) ユーザの初期値」が設定されていない場合は、各項目の初期値(「(4) 各項目の初期値」参照)が設定されます。
CSV変換情報登録画面については、「CSV変換情報登録画面」を参照してください。
(1) ファイル名
CSV環境設定ファイルの名称は「hulcsv.inf」です。この名称は変更できません。
CSV環境設定ファイルは、HULFT管理情報が存在するパス(HULPATH)に置きます。
(2) 各項目の説明
各項目の説明を以下に示します。各項目の初期値は「(4) 各項目の初期値」を参照してください。
- 集信ファイルID
-
CSV形式変換を行うファイルIDを英大文字数字で指定します。50バイト以内で指定します。
- セパレータ
-
項目と項目を区切る文字を記述します。
- 半角1文字
-
: 以下の文字から選択します。
「'」「!」「#」「$」「%」「&」「(」「)」「,」「^」「|」「"」「\」「/」
または、ASCIIコードが0x21~0x7eの1バイトの英数字記号を直接入力します。
- TAB
-
: タブコード(0x09)
- SPACE
-
: スペースコード(0x20)
- NONE
-
: セパレータなし
- 囲み文字
-
項目を囲む文字を記述します。
- 半角1文字
-
: 以下の文字から選択します。
「'」「!」「"」「#」「$」「%」「&」「(」「)」「,」「^」「|」「~」「\」「/」
または、ASCIIコードが0x21~0x7eの1バイトの英数字記号を直接入力します。
- NONE
-
: 囲み文字なし
- 後スペースカット
-
フォーマット情報の項目タイプが“X”、“M”、または“N”で、その項目値の後ろにあるスペース(全角スペースを含む)、または漢字コード変換によってフォーマット情報のサイズより実際のデータサイズが短くなったときの後ろスペースを省略するかしないかを記述します。
- する
-
: 項目の後ろのスペースをカットする
- しない
-
: 項目の後ろのスペースをカットしない
- スペースデータの圧縮
-
フォーマット情報の項目タイプが“X”、“M”、または“N”で、その項目値がすべてスペース(全角スペースを含む)の場合の処理を記述します。
- する
-
: 全スペースをカットする
- しない
-
: 半角1バイト分のスペースを項目値とする
この指定は、後スペースカットで“する”を指定したときのみ有効です。
Shift-JISの場合、省略するスペースコードは、以下のとおりです。
-
0x20(半角スペース)
-
0x8140(全角スペース)
- ゼロサプレス
-
フォーマット情報の項目タイプが“B”、“S”、“P”、“F”、または“9”で、その項目の値が規定表示桁数(下記参照)より少ない場合、数値の前に「0」を埋めるかどうかを記述します。
- する
-
: 数値の前の「0」をカット
- しない
-
: 数値の前を「0」で埋める
表2.16 CSV形式変換時の変換規則
集信ファイル(変換後)
CSVデータ
項目タイプ
バイト数
規定表示桁数
F
浮動小数点タイプ
4
30
8
30
P
サイン付内部10進数
1~2
12
3~5
12
6~10
21
B
バイナリ
2
12
4
12
8
21
S
サイン付外部10進数
1~4
12
5~9
12
10~18
21
= 備考 =-
項目タイプが“F(浮動小数点タイプ)”の場合は、小数点以下桁数が固定で9桁になります。また、規定表示桁数を超えるデータの場合は、データに依存します。
-
属性変換機能で“P(サイン付内部10進数)”、“S(サイン付外部10進数)”から“9(サイン無外部10進数)”に変換した場合、規定表示桁数はデータ桁数に依存します。変換しない場合は、項目のバイト数に依存します。
-
規定表示桁数には、符号(「-」のみ)および小数点が含まれます。
-
バイナリタイプのデータは、サイン付データ形式として処理されます。
- タイトル出力
-
フォーマット情報の項目名をタイトル行として、1行目に出力するかどうかを記述します。ただし、タイトル行の出力は配信管理情報の転送タイプが“FORMAT(F)”のときのみ有効です。
- する
-
: タイトル行を出力する
- しない
-
: タイトル行を出力しない
CSV環境設定ファイルに同じ設定内容のファイルIDが複数存在する場合、ファイルID「DEFAULTF」で初期値を設定することにより、1つのファイルIDで同じ設定を行うことができます。変換するファイルIDがCSV環境設定ファイルに存在しないとき「DEFAULTF」の値が設定されます。
「DEFAULTF」がCSV環境設定ファイルに設定されていない場合は、「(4) 各項目の初期値」が設定されます。
各設定値の初期値を以下に示します。該当するファイルIDがなかった場合、またはファイ ルが存在しない場合は、初期値が設定値として採用されます。
項目名 |
初期値 |
初期値の説明 |
---|---|---|
セパレータ |
,(カンマ) |
項目を「,(カンマ)」で区切る |
囲み文字 |
"(ダブルクォーテーション) |
項目の値を「"(ダブルクォーテーション)」で囲む |
後スペースカット |
する |
項目の後ろのスペースをカットする |
スペースデータの圧縮 |
する |
全スペースをカットする |
ゼロサプレス |
する |
数値の前の「0」をカット |
タイトル出力 |
しない |
タイトル行を出力しない |
(5) CSV形式ファイル
CSV形式受信を行うと、集信ファイルと同一のフォルダにCSV形式ファイルが作成されます。
CSV形式のファイル名は「集信ファイル名.csv」です。
(6) 注意事項
-
フォーマット情報の項目タイプに“I”を指定すると、CSV形式変換処理でエラーになりますので指定しないでください。
“I”はイメージ(転送時無変換)なので、データ内に上記セパレータ文字や囲み文字が含まれる可能性があります。
-
CSV変換では、データ内にNULL文字(0x00)が存在した場合、そこまでをデータであると判断します。