配信デーモン終了同期要求受付時の動作

配信デーモンへ終了同期要求を発行したときの動作は、配信デーモンの状態によって異なります。

配信デーモンが配信処理を行っていない場合は、処理同期モード、強制終了モードともに配信デーモンは直ちに終了します。

配信デーモンが配信処理を行っている場合、または集信側と処理のやり取りを行っている場合は、処理同期モード、強制終了モードでの配信デーモン終了同期要求受付時の動作がそれぞれ異なります。表5.1 に処理同期モードと強制終了モードでの動作の違いを示します。

表5.1 処理中の配信デーモン終了同期要求受付時の動作

配信側処理

集信側処理

処理同期モード

強制終了モード

配信デーモンの
終了のしかた

デーモン終了後の
配信側処理

配信デーモンの
終了のしかた

デーモン終了後の
配信側処理

配信待ち状態

配信待ちレコードを削除し、終了

配信待ちレコードを保存し、終了

再配信待ち状態

再配信待ちレコードを保存し、終了

再配信待ちレコードを保存し、終了

配信前ジョブ実行中(*1)

ジョブの終了を待たずに即終了

ジョブはデーモンの終了とは非同期に実行(*2)

ジョブの終了を待たずに即終了

ジョブは最後まで実行および転送は行われない

配信中

集信中

(転送中)

転送の終了を待ち、終了

転送結果に応じて、「正常時ジョブ」または「異常時ジョブ」を実行

転送を強制終了し、終了

配信履歴のエラーコード「590」で異常終了(*3)

CSV連携中

処理の終了を待ち、終了

配信処理を強制終了し、終了

配信履歴のエラーコード「590-271」で異常終了(*4)

集信正常時ジョブ実行中

(集信完了通知“J”)

ジョブの終了を待ち、終了

配信処理を強制終了し、終了

配信履歴のエラーコード「590-271」で異常終了(*4)

配信正常時ジョブ実行中

ジョブの終了を待たずに即終了

ジョブはデーモンの終了とは非同期に実行(*2)

ジョブを強制終了し、終了

配信は正常終了

配信異常時
ジョブ実行中

ジョブの終了を待たずに即終了

ジョブはデーモンの終了とは非同期に実行(*2)

ジョブを強制終了し、終了

接続中または待機中

集信へのリトライの終了を待ち、終了

集信への接続を強制終了し、終了

配信履歴のエラーコード「590」で異常終了(*3)

自動再配信待ち状態

集信へのリトライの終了を待ち、終了

自動再配信待ちレコードを削除し、終了

削除されたレコードは再配信待ちに入る

集信正常時ジョブ実行中

(集信完了通知“T”)

ジョブの終了を待たずに即終了

ジョブはデーモンの終了とは非同期に実行(*2)

ジョブの終了を待たずに即終了

ジョブは最後まで実行

集信異常時ジョブ実行中

:

無関係

*1

:

配信前ジョブは、配信要求時には配信要求コマンド「utlsend」、送信要求時には要求受付プロセスが実行するので、配信デーモンとは非同期に実行されます。

*2

:

デーモン終了後、非同期ジョブの実行中にフェールオーバーが発生した場合、ジョブは最後まで実行されずクラスタソフトウェアによって終了される可能性があります。

*3

:

配信履歴のエラーコード「590-000」の場合、フェールオーバー後自動再配信(配信側)の対象となります。

*4

:

配信履歴のエラーコード「590-271」の場合、配信ファイルの転送は終了しているため自動再配信(配信側)は行いません。