機能
HULFT Scriptには、以下の機能があります。
GUIベースで操作しやすい統合開発ツール「HULFT Script Studio for Web」
HULFT Scriptは、GUIの統合開発ツールである「HULFT Script Studio for Web」(以降、HULFT Script Studioと表記)を提供しています。スクリプトの作成、テスト、および記録管理が容易にできます。
HULFT Script Studioは、以下の方法で起動できます。
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HULFT Script for UNIX/Linux上でHULFT Script Studioを起動
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HULFT Manager管理画面からの起動
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Webブラウザから以下のURLを指定して起動後、Studio for Web起動ボタンを押下
http://<HULFT Scriptの稼働環境のホスト名またはIPアドレス>:<HULFT Scriptのポート番号>/WebStudio/
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HULFT Script for Windows上でHULFT Script Studioを起動
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HULFT Manager管理画面からの起動
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Webブラウザから以下のURLを指定して起動後、Studio for Web起動ボタンを押下
http://<HULFT Scriptの稼働環境のホスト名またはIPアドレス>:<HULFT Scriptのポート番号>/WebStudio/
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Windowsのスタートメニューからの起動
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HULFT管理画面からの起動
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HULFT Script Studioは、以下のツールで構成されています。

図1.2 HULFT Script Studioのツールの構成
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デザイナ
HULFTでのファイル転送の前後で行う、一連の処理の流れ(スクリプト)を、グラフィカルに作成するツールです。1つ1つの処理がアイコンで表示されます。それらを線でつなぐことによってスクリプトが完成します。
図1.3 デザイナでのスクリプト作成
デザイナで作成したスクリプトを、HULFT Script ServerというHULFT Scriptの実行環境に、サービスとして登録できます。登録されたサービスは、他のプロジェクトのスクリプトやトリガー、ScriptRunnerなどの実行ツールから呼び出せる状態になります。
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マイトリガー
サービスを実行するための機能(トリガー)を管理するツールです。
マイトリガーで、トリガーの作成、変更、削除だけでなく、トリガーの有効化または無効化の設定、トリガーの状態確認、スクリプトの最終実行結果の確認ができます。
以下のトリガーがあります。
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HULFT Scriptトリガー
HULFTの配信または集信の結果から、サービスを実行します。HULFTのファイル転送の設定を変更せずに、新しい処理を容易に追加できます。
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スケジュールトリガー
指定したスケジュール単位で、ファイル転送の要求を発行するサービスを実行できます。
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ファイルトリガー
監視対象のファイルの新規作成、更新、および削除を検知することにより、ファイル転送の要求を発行するサービスを実行できます。
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FTPトリガー
HULFT Script Server上で動作するFTPサーバにアップロードされたファイルを検知することにより、ファイル転送の要求を発行するサービスを実行できます。
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マイログ
サービスの処理結果(ログ)を参照するツールです。
検索条件を指定することで、参照したい実行ログを絞り込むことができます。
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マイサービス
サーバに登録済みのサービスを管理するツールです。
HULFT Scriptのサービスとは、スクリプトがサーバに登録され、他のプロジェクトのスクリプトやトリガー、ScriptRunnerなどの実行ツールから呼び出せる状態になったものを表します。なお、Windows上で実行されているプロセスのサービスとは異なります。
(本書では、サービスを実行することを、スクリプトを実行すると表記する場合があります。)
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コントロールパネル
HULFT Script Studioを管理したり状態を表示したりするツールです。
コントロールパネルでは、HULFT Script Serverの各種設定、環境変数、ユーザアカウント、およびリソース使用量などを参照できます。
スクリプトの実行結果を確認
HULFTの配信履歴および集信履歴と合わせて、ファイル転送に連動して動作したHULFT Scriptの実行ログをHULFTの管理画面で確認できるため、運用管理が容易になります。
この画面では、スクリプトが正しく動作したかだけではなく、処理の状況をステップごとに確認することもできます。
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HULFT管理画面 - 配信詳細情報照会画面、集信詳細情報照会画面
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HULFT Manager管理画面 - 配信詳細情報照会画面、集信詳細情報照会画面
詳細は、以下を参照してください。
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HULFT Script for UNIX/Linuxの場合は「HULFT Scriptの実行ログの参照」
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HULFT Script for Windowsの場合は「HULFT Scriptの実行ログの参照」

図1.4 ファイル転送と非同期で実行されたサービスの実行ログの確認
HULFTの配信および集信の結果からサービスを実行できるHULFT Scriptトリガー
HULFT Scriptトリガーは、HULFTの配信後ジョブ、または集信後ジョブとは非同期で、配信および集信の結果を元にサービスを実行できます。このため、HULFTでの既存のジョブはそのままに、別枠でジョブを追加できます。

図1.5 HULFT Scriptトリガーのジョブの流れ(例)
1) HULFTは、配信の結果をHULFT Scriptに通知します。
2) HULFT Scriptは、配信の結果を元にサービスを実行します。
3) サービスの処理結果(ログ)がHULFT Scriptの管理情報のログに書き込まれます。
HULFT Scriptトリガーには、その他に以下の特徴があります。
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トリガーの情報をより詳細に指定できます。指定したファイルIDのファイル転送に失敗した場合など指定できます。
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HULFTのファイルIDだけでなく、以下のような条件も指定できます。
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指定したファイル名のファイル転送に異常が発生した場合
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指定した配信ホストからファイルが転送された場合
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指定した集信ホストにファイルが転送された場合
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転送されたファイルのデータ量が指定したデータ量を超えた場合
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ファイル転送の結果をサービス内で利用できます。このため、ファイル名、ホスト名、および処理結果などを利用し、メール本文を編集したり転送ファイルを添付したりしてメール送信できます。
HULFT Script Server停止中に通知された配信および集信の結果は、その後HULFT Script Serverが再起動しても、HULFT Scriptトリガーの監視対象にはなりません。
HULFT ScriptからHULFTの配信要求と送信要求が可能
HULFT Scriptでは、HULFTの配信要求および送信要求を発行できます。これらをスクリプトに指定することで、従来行っていたバッチファイルの作成や要求発行コマンドの入力が不要となります。
外部のプログラムからサービスを実行できるScriptRunner
ScriptRunnerで、HULFT Script Serverに登録されたサービスを、外部のプログラムから実行できます。
これは配信前ジョブ、配信後ジョブ、または集信後ジョブと同期をとってサービスを実行する場合に利用します。
スクリプトの動作確認を容易にするテスト実行
作成したスクリプトをサービスとして登録する前に、デザイナでのデバッグ実行により動作確認できます。
豊富なファイル操作
HULFT Scriptでは、以下のファイル操作に関する処理があります。
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ファイルやパスの存在確認、作成、コピー、移動、および削除
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ファイル属性や、パス内のファイル一覧の採取
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ファイルのZIP圧縮、ZIP解凍(パスワード付き暗号化も可能)
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メールに添付して送信
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ファイル操作を行うための時間の計算、編集、および判定
作成したスクリプトをドキュメント出力する仕様書生成
スクリプトの処理をドキュメント出力することで、サービス開発の成果物、引き継ぎ資料、および運用時のマニュアルなどに使用できます。
仕様書はスクリプト単位およびプロジェクト単位で出力できます。