配信処理の流れ
配信処理とは、配信側ホストから指定したホストにファイルを配信する処理です。
配信側ホストから配信処理を開始するには、配信要求プログラム(XRSNDGO)を起動します。配信要求プログラムを実行して配信を要求することを、HULFTでは「配信要求」と呼びます。
この処理は、配信側ホストの配信プログラム(XRSND)と集信側ホストの集信プログラムが起動済みであることを前提としています。
配信側ホストからファイル転送を起動する場合の配信処理の流れを図2.1 、図2.2 で説明します。
(1) ワークファイル転送時の配信処理
2) 配信要求プログラムの起動
配信側ホストで配信要求プログラムを起動すると、配信処理が開始されます。また、HULFT管理画面から配信要求を実行することでも、配信処理を開始できます。
1) と同じ業務バッチジョブに配信要求プログラムを組み込むと、配信処理を自動的に開始できます。
配信管理情報に配信前ジョブが設定されている場合、配信が開始される前にジョブが実行されます。
3) 配信ワークファイルの作成
配信要求プログラムは、配信管理情報に登録された設定内容に従って、配信ファイルのコード変換および圧縮を行い、配信ワークファイルに書き込みます。
ワークファイルが作成されるとき、ディスク容量が不足しないように注意してください。
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ダイレクト転送で配信する場合は、配信ワークファイルが作成されません。そのため、ワークファイルのディスク容量を意識する必要はありません。
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ワークファイルが作成されるときの動作は、配信管理情報の装置台数(UNIT-CNT)の設定によって異なります。設定による動作の違いは以下のとおりです。
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装置台数に“1”が設定されているとき
ワークファイルはカタログされません。
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装置台数に“2”以上が設定されているとき
ワークファイルはカタログされます。
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4) 配信待ちレコードの書き込み
配信要求プログラムは、配信に必要な情報(配信待ちレコード)を配信制御ファイルに書き込みます。このとき、配信待ちレコードに個々の転送を識別するための通し番号(配信処理番号)が付与されます。
5) 配信の指示
配信要求プログラムは、配信プログラムに配信を指示します。
6) 配信処理の実行
配信プログラムは、配信待ちレコードの情報に従って配信ワークファイルのデータを相手ホストに転送します。
7) 配信履歴の書き込み
配信処理の終了後、配信プログラムは配信履歴を集配信履歴ファイルに書き込みます。
配信処理が異常終了した場合、配信プログラムは異常終了した転送の情報(再配信待ちレコード)を配信制御ファイルに書き込みます。このとき、再配信待ちレコードに個々の転送を識別するための通し番号(再配信処理番号)が付与されます。
8) 配信後ジョブの起動
配信プログラムは、配信管理情報に登録された設定内容に従って配信後ジョブを起動します。配信管理情報には、配信処理が正常終了したときに起動する正常時ジョブと、異常終了したときに起動する異常時ジョブを、それぞれ登録できます。転送結果に応じて、どちらかのジョブが起動されます。
9) ジョブ実行履歴の書き込み
HULFTによって配信後ジョブに組み込まれたジョブステップが、ジョブ実行履歴を集配信履歴ファイルに書き込みます。
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配信前ジョブの実行履歴は、集配信履歴ファイルに書き込まれません。
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配信前ジョブは、再配信要求時には実行されません。
(2) ダイレクト転送時の配信処理
2) 配信要求プログラムの起動
配信側ホストで配信要求プログラムを起動すると、配信処理が開始されます。HULFT管理画面から配信要求を実行することでも、配信処理を開始できます。
1) と同じ業務バッチジョブに配信要求プログラムを組み込むと、配信処理を自動的に開始できます。
配信管理情報に配信前ジョブが設定されている場合、配信が開始される前にジョブが実行されます。
3) 配信待ちレコードの書き込み
配信要求プログラムは、配信に必要な情報(配信待ちレコード)を配信制御ファイルに書き込みます。このとき、配信待ちレコードに個々の転送を識別するための通し番号(配信処理番号)が付与されます。
4) 配信の指示
配信要求プログラムは、配信プログラムに配信を指示します。
5) 配信処理の実行
配信プログラムは、配信待ちレコードの情報に従って配信ファイルのコード変換および圧縮を行い、データを相手ホストに転送します。
6) 配信履歴の書き込み
配信処理の終了後、配信プログラムは配信履歴を集配信履歴ファイルに書き込みます。
配信処理が異常終了した場合、配信プログラムは異常終了した転送の情報(再配信待ちレコード)を配信制御ファイルに書き込みます。このとき、再配信待ちレコードに個々の転送を識別するための通し番号(再配信処理番号)が付与されます。
7) 配信後ジョブの起動
配信プログラムは、配信管理情報に登録された設定内容に従って配信後ジョブを起動します。配信管理情報には、配信処理が正常終了したときに起動する正常時ジョブと、異常終了したときに起動する異常時ジョブを、それぞれ登録できます。転送結果に応じて、どちらかのジョブが起動されます。
8) ジョブ実行履歴の書き込み
HULFTによって配信後ジョブに組み込まれたジョブステップが、ジョブ実行履歴を集配信履歴ファイルに書き込みます。
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配信要求プログラムで配信ファイルを動的に指定する場合、以下の条件が満たされていないと、ワークファイル転送となります。
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配信管理情報の転送方法(DIRECT)の設定が“D(直接)”
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システム動作環境設定の動的指定時のダイレクト転送の扱い(DYNAMIC-DIRECT)の設定が“Y”
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配信ファイルを指定するDD文のDISPパラメータの指定が“SHR”
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配信前ジョブの実行履歴は、集配信履歴ファイルに書き込まれません。
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配信前ジョブは、再配信要求時には実行されません。