コンソールメッセージ出力をフィルタする設定

コンソールメッセージを出力するかどうかを、メッセージレベルやメッセージ番号ごとに設定できます。この設定によって、確認したいメッセージだけを監視しやすくできます。

 

ここでは、各フィルタ設定の方法、運用例、およびフィルタ設定の対象外となるメッセージ番号について説明します。

(1) メッセージレベルごとにフィルタする

メッセージレベルごとに出力するかどうかを設定できます。

メッセージレベルは、「インフォメーション(ML=I)」、「ワーニング(ML=W)」、「エラー(ML=E)」の3つがあります。

メッセージレベルについては、「エラーコード・メッセージ」を参照してください。

設定方法

システム動作環境設定の以下の項目で指定してください。

  • メッセージ重大度別出力要否選択(CONSOLELOG)

    初期値は、”111”(すべてのメッセージレベルを出力する)です。

 

項目の設定の詳細と設定例については、「各項目の説明」を参照してください。

注意
  • メッセージレベルが「インフォメーション(ML=I)」のメッセージには、HULFTとして出力することを推奨するメッセージが含まれています。

    メッセージレベルごとのフィルタ設定で「インフォメーション(ML=I)」の出力を抑止する場合、別途、メッセージフィルタファイルでメッセージ番号ごとのフィルタ設定を行わないと、出力を推奨するメッセージも抑止されます。詳細は「(2) メッセージ番号ごとにフィルタする」を参照してください。

  • メッセージレベルごとの設定をしても、メッセージフィルタファイルで指定された設定が優先されます。メッセージフィルタファイルについては、「(2) メッセージ番号ごとにフィルタする」を参照してください。

(2) メッセージ番号ごとにフィルタする

HULFTが出力するコンソールメッセージのうち、特定のメッセージについて出力するかどうかを設定できます。

メッセージ番号ごとのフィルタ設定は、「メッセージフィルタファイル」というファイルで記述します。

ここでは、メッセージフィルタファイルの設定方法について説明します。

注意
  • 導入後のメッセージフィルタファイル「HULFT.PARMLIB(MSGFILTR)」には、HULFTとして出力することを推奨する以下のメッセージがあらかじめ記述されています。

    • 転送の完了を示す

    • HULFT本体の起動および停止を示す

    • コマンドを実行した結果、配信待ちの状態またはキャンセルされたことを示す

    メッセージレベルごとのフィルタ設定で 「インフォメーション(ML=I)」の出力を抑止する場合、メッセージフィルタファイルでメッセージ番号ごとのフィルタ設定を行わないと、出力を推奨するメッセージも抑止されます。

  • 「(1) メッセージレベルごとにフィルタする」でメッセージレベルごとに出力するかどうかを設定できますが、メッセージフィルタファイルで設定したメッセージについては、メッセージフィルタファイルの設定が優先されます。

a) ファイル名

メッセージフィルタファイルのメンバ名は「MSGFILTR」です。メッセージフィルタファイルは「HULFTパラメータライブラリ」に格納されています。

メッセージフィルタファイルのファイル名は、任意に変更できます。

b) システム動作環境設定ファイル

システム動作環境設定のメッセージフィルタファイル(CONS-MSGFILTER)にメッセージフィルタファイルのファイル名を指定します。

CONS-MSGFILTER=メッセージフィルタファイルのファイル名

c) 記述フォーマット

メッセージ番号,出力有無

  • レコードの開始は1カラム目から記述します。先頭に空白を指定しないでください。

  • メッセージ番号と出力有無指定の間は「,」で区切ります。不要な空白を指定しないでください。

  • メッセージ番号に「*」などのワイルドカードは指定できません。

  • メッセージ番号が重複して記述されている場合は、後に記述されたメッセージ番号が有効となります。

  • 1カラム目に「*」があるときは、コメント行とみなされます。

  • 以下のレコードが検出された場合、そのレコードを読み飛ばします。

    • 存在しないメッセージ番号が指定されている

    • メッセージ番号に「*」などのワイルドカードが指定されている

    • メッセージ番号と出力有無の区切りに「,」以外が指定されている、または「,」がない

    • レコードの先頭および項目の間に不要な空白が指定されている

d) レコードレイアウト

メッセージフィルタファイルは、エディタで編集します。また、レコードはメッセージ番号ごとに記述します。1行につき、1メッセージ番号で記述してください。

e) 各項目の説明

各項目の説明を以下に示します。

メッセージ番号

定義するメッセージ番号を指定します。

メッセージ番号については、「エラーコード・メッセージ」を参照してください。

出力有無

指定したメッセージ番号のメッセージの出力有無を指定します。

0

: 出力しない

1

: 出力する

= 備考 =
  • メッセージ番号には、旧来型メッセージのメッセージ番号と拡張型メッセージのメッセージ番号のどちらも指定可能です。

  • コンソールメッセージ出力選択(CNSSELECT)の設定によって旧来型と拡張型が切り替わるメッセージの場合、どちらか一方のメッセージ番号を指定すれば、両方のメッセージの出力有無を設定できます。

    例)「XRT0023,0」と指定した場合

    コンソールメッセージ出力選択(CNSSELECT)が“0(旧来型メッセージ)”の場合はXRT0023の出力が抑止され、“1(拡張型メッセージ)”の場合はXRT8023の出力が抑止されます。

  • 拡張型にしかメッセージ番号がないメッセージの出力有無を指定する場合は、拡張型メッセージの番号を指定してください。対応する旧来型メッセージの出力有無も設定されます。

    例)「XRA1001,1」と指定した場合

    コンソールメッセージ出力選択(CNSSELECT)が“0(旧来型メッセージ)”の場合は「* SEND * SEND ERROR RC=code FILEID=fileid」が出力され、“1(拡張型メッセージ)”の場合はXRA1001が出力されます。

f) 設定例

【記述例】

XR0000,1                                   -+                                   
XR0009,1                                    |                                   
XR0016,1                                    |                                   
XRA0000,1                                   |                                   
XRA0006,1                                   |                                   
XRA0042,1                                   |                                   
XRR0000,1                                   |--(*1)                             
XRR0006,1                                   |                                   
XRR0034,1                                   |                                   
XRR0042,1                                   |                                   
XRR0106,1                                   |                                   
XRR0125,1                                   |                                   
XRT0017,1                                   |                                   
XRT0057,1                                   |                                   
XRT0077,1                                  -+                                   
                                                                                
XRU0001,1                                                                       
XRU0002,0

*1

:

出力を推奨するメッセージ

設定を変更しないことをお勧めします。

(3) 運用例

メッセージレベルごとのフィルタ設定とメッセージ番号ごとのフィルタ設定を組み合わせて、出力するメッセージを設定します。

特定のメッセージ番号のメッセージだけを出力する場合

例)

すべてのメッセージを出力しない設定をし、メッセージ番号「XRU0001」だけを出力する

  • システム動作環境設定のメッセージ重大度別出力要否選択(CONSOLELOG)に“000”を指定

    CONSOLELOG=000

  • メッセージフィルタファイルでメッセージ番号「XRU0001」を出力する記述を追加

    XRU0001,1

特定のメッセージ番号のメッセージだけを出力しない場合

例)

すべてのメッセージを出力する設定をし、メッセージ番号「XRU0002」だけを出力しない

  • システム動作環境設定のメッセージ重大度別出力要否選択(CONSOLELOG)に“111”を指定

    CONSOLELOG=111

  • メッセージフィルタファイルでメッセージ番号「XRU0002」を出力しない記述を追加

    XRU0002,0

(4) フィルタ対象外メッセージ

ユーザの操作やコマンドに対しての結果を通知するメッセージや、応答を促すメッセージなどは、必ず出力する必要があるため、フィルタ設定の対象外となります。

フィルタ設定の対象外となるメッセージの一覧を以下に示します。これらのメッセージは、フィルタ設定の指定に関わらず、必ず出力されます。

表3.10 フィルタ対象外のメッセージ一覧

メッセージレベル

メッセージ番号

インフォメーション(I)

XR0010、XR0012、XR0013、XR0014、XR0017、XR0018、XR0019、XR0020、XR0021、XR0026、XR0027、XR0028、XR0029、XR0030、XR0031、XR0032、XR0033、XR0036、XR0037、XR0038、XR0039、XR0042、XR0043、XR0044、XR0045、XR0046、XR0065、XR0066、XR0067、XR0068、XR0069、XR0070、XR0073、XR0076、XR0085、XR0086、XR0091、XR0092、XR0093、XR0094、XR8013、XR8027、XR8029、XR8042、XR8045、XR8076、XRR0026、XRR0027、XRR0028、XRR0029、XRR0030、XRR0032、XRR0033、XRR0035、XRR0036、XRR0037、XRR0038、XRR0092、XRR0093、XRR0094、XRR0095、XRR0098 、XRR0099、XRR0103、XRR0139、XRR8027、XRR8035、XRR8038、XRA0021、XRA0022、XRA0025、XRA0026、XRA0027、XRA0028、XRA0029、XRA0030、XRA0032、XRA0033、XRA0037、XRA0038、XRA0064、XRA0065、XRA0066、XRA0067、XRA0070、XRA0071、XRA1303、XRA1304、XRA1305、XRA8038

ワーニング(W)

XR0048、XR8048、XRRM003、XRP0001、XRP0002、XRP0003、XRP0004、XRP0005、XRP0008、XRP0009、XRP0010、XRP0011、XRP0012、XRP0013、XRP0014、XRP0015、XRP0016、XRP0017、XRP0018、XRP0019、XRP0020、XRP0021、XRP0022、XRP0023、XRP0024、XRP0025、XRP0026、XRP0027、XRP0028、XRP0029、XRP0030、XRP0031、XRP0032、XRP0033、XRP0034、XRP0035、XRP0036、XRP0037、XRP0038、XRP0039、XRP0040、XRP0041、XRP0042、XRP0046、XRP0047、XRP0048、XRP0049、XRP0050、XRP0053、XRP0054、XRP0055、XRP0056、XRP0057、XRP0058、XRP0059、XRP0060、XRP0061、XRP0063、XRP0064、XRP0065、XRP0066、XRP0067、XRP0068、XRP0069、XRP0070、XRP0071、XRP0072、XRP0098、XRP0099、XRP0100、XRP0103、XRP0104、XRP0105、XRP0106、XRP0107、XRP0108、XRP0109、XRP0110、XRP0111、XRP0112、XRP0114、XRP0115、XRP0116、XRP0117、XRP0118、XRP0122、XRP0124、XRP0125、XRP0126、XRP0127、XRP0128、XRP0129、XRP0130、XRP0131、XRP0132、XRP0133、XRP0134、XRP0135、XRP0136、XRP0137、XRP0138、XRP0139、XRP0140、XRP0141、XRP0142、XRP0143、XRP0144、XRP0149、XRP0153、XRP0154、XRP0155、XRP0156、XRP0157、XRP0158、XRP0159、XRP0161、XRP0162、XRP0163、XRP0164、XRP0165、XRP0167、XRP0170、XRP0173、XRP0174、XRP0175、XRP0176、XRP0177、XRP0179、XRP0180、XRP0181、XRP0182、XRP0185、XRP0186、XRP0189、XRP0190、XRP0191、XRP0192、XRP0193、XRP0194、XRP0195、XRP0197、XRP0198、XRP0199、XRP0200、XRP0201、XRP0202、XRP0203、XRP0204、XRP0206、XRP0207、XRP0208、XRP0209、XRP0210、XRP0212

エラー(E)

XR0024、XR0025、XR0034、XR0035、XR0040、XR0041、XR0049、XR0059、XR0060、XR0061、XR0062、XR0063、XR0071、XR0072、XR0078、XR0087、XR0088、XR0089、XR0090、XR0095、XR0096、XR0097、XR0098、XR0099、XR0101、XR0102、XR0103、XR0104、XR8025、XRR0031、XRR0039、XRR0040、XRR0088、XRR0096、XRR0097、XRR8040、XRA0031、XRA0036、XRA0039、XRA0040、XRA0061、XRA0068、XRA0069、 XRA8040、XRP0101、XRP0102、XRC0000、XRC0008、XRC0009