配信管理情報の項目一覧

配信するファイルのファイル情報を登録します。登録方法は、「配信管理情報を操作する」を参照してください。

(1) 項目一覧

表4.51 配信管理情報項目一覧

項目名

初期値

設定値

省略

備考

画面

ファイル

ファイルID

SNDFILE

 

英大文字数字

×

50バイト以内

コメント

COMMENT

 

文字

60バイト以内(*1)

基本設定

 

ファイル名

FILENAME

 

文字

×

200バイト以内(*2)

転送タイプ

TRANSTYPE

TEXT(T)

(*3)

×

 

M/フォーマットID

FMTID

 

英大文字数字

50バイト以内

圧縮方式

COMP

圧縮なし(N)

(*3)

×

 

圧縮単位

COMPSIZE

0

0、1~32760

単位:バイト

DEFLATEレベル

DEFLATELEVEL

 

(*3)

 

コード変換

KJCHNGE

配信側(S)

(*3)

×

 

EBCDICセット

CODESET

自動

(*3)

(*4)

EBCDICコードセット

CODESET

(*5)

(*3)

(*6)

配信ファイルの扱い

CLEAR

保存(K)

(*3)

 

転送グループID

GRPID

 

英数字

×

50バイト以内

配信前ジョブID

PREJOBID

 

英数字

50バイト以内

正常時ジョブID

JOBID

 

英数字

50バイト以内

異常時ジョブID

EJOBID

 

英数字

50バイト以内

拡張設定

 

連携DBID

DBID

 

(*3)

(*7)

転送間隔

INTERVAL

0

0~32760

×

単位:ミリ秒

転送優先度

TRANSPRTY

50

1~256

×

 

転送ブロック長

BLOCKLEN

0

0、128~65520

×

単位:バイト

転送ブロック数

BLOCKCNT

0

0~99

×

 

シフトコードの扱い

SHIFTTRANSACT

付加する(Y)

(*3)

 

メール連携ID

MAILID

 

英大文字数字

50バイト以内

暗号キー
(高強度暗号強制モードが無効)(*8)

PASSWORD

 

英数字

8~20バイト

暗号キー
(高強度暗号強制モードが有効)(*9)

16進文字列

×

64桁

:

省略可

×

:

省略不可

*1

:

HULFT Manager管理画面では、60文字まで入力できます。接続先ホストがHULFT Ver.8.1以降の場合、入力した文字のサイズは、接続先ホストのHULFTで設定されているコードセットに従ってチェックされます。チェックされたサイズが備考に記載されたサイズであれば、入力した文字はHULFTに保存されます。

*2

:

HULFT Manager管理画面では、200文字まで入力できます。接続先ホストがHULFT Ver.8.1以降の場合、入力した文字のサイズは、接続先ホストのHULFTで設定されているコードセットに従ってチェックされます。チェックされたサイズが備考に記載されたサイズであれば、入力した文字はHULFTに保存されます。

*3

:

HULFT Manager管理画面の場合、プルダウンリストから設定値をクリックします。

*4

:

HULFT Ver.8.1以降に接続した場合に表示されます。

*5

:

接続先ホストのシステム動作環境設定のHULFT動作言語(hullang)の設定によって初期値が変わります。

  • HULFT動作言語(hullang)の設定が“JPN(日本語)”の場合

    “カナ文字(A)”となります。

  • HULFT動作言語(hullang)の設定が“ENG(英語)”の場合

    “IBM英小文字(E)”となります。

*6

:

HULFT Ver.8.1未満に接続した場合に表示されます。

*7

:

転送タイプに“FORMAT(F)”または“MULTIFORMAT(M)”を選択した場合に設定できます。

*8

:

以下の場合に設定できます。

  • 接続先のHULFTがVer.8.4.0未満

  • 接続先のHULFTがVer.8.4.0以降で、かつシステム動作環境設定の高強度暗号強制モード(strongkeymode)に“0(無効)”が設定されている

*9

:

以下の場合に設定が必要です。

  • 接続先のHULFTがVer.8.4.0以降で、かつシステム動作環境設定の高強度暗号強制モード(strongkeymode)に“1(有効)”が設定されている

(2) 各項目の説明

配信管理情報に設定する各項目について説明します。( )内はパラメータファイル使用時に指定する項目名です。

ファイルID(SNDFILE)

配信するファイルを認識するためのID

コメント(COMMENT)

配信するファイルに対するコメント

基本設定

ファイル名(FILENAME)

Windows上に格納されている配信ファイル

絶対パスで指定します。

HULFT8のServerグレードを導入した環境ではネットワーク資源を利用したファイルを指定できます。詳細は、「Windows アドミニストレーション マニュアル」のネットワークファイルの説明を参照してください。

転送タイプ(TRANSTYPE)

配信するファイルのデータタイプ

FORMAT(F)

: フォーマットデータ

BINARY(B)

: バイナリデータ

TEXT(T)

: テキストデータ

MULTIFORMAT(M)

: マルチフォーマットデータ

M/フォーマットID(FMTID)

配信するファイルのフォーマットまたはマルチフォーマットが登録されているID

フォーマットIDの詳細は「フォーマット情報の項目一覧」を参照してください。

マルチフォーマットIDの詳細は「マルチフォーマット情報の項目一覧」を参照してください。

転送タイプが“FORMAT(F)”の場合はフォーマットID、“MULTIFORMAT(M)”の場合はマルチフォーマットIDが必須です。

圧縮方式(COMP)

ファイルを転送するときの圧縮の種類

圧縮なし(N)

: 圧縮なし

横圧縮(1)

: レコード内圧縮

縦横圧縮(2)

: レコード間圧縮

DEFLATE圧縮(3)

: DEFLATE圧縮

圧縮単位(COMPSIZE)

バイナリファイルを圧縮するときのレコード処理単位

値が大きいほど、高速に処理を行います(ただし、メモリを消費します)。

以下の場合は省略できません。

  • 転送タイプが“BINARY(B)”で圧縮方式が“横圧縮(1)”の場合

  • 転送タイプが“BINARY(B)”で圧縮方式が“縦横圧縮(2)”の場合

DEFLATEレベル(DEFLATELEVEL)

DEFLATE圧縮時に使用する圧縮レベル

圧縮方式(COMP)で“DEFLATE圧縮(3)”を指定した場合のみ、設定できます。

  • 圧縮速度優先(S)

  • 標準(D)

  • 圧縮率優先(C)

省略すると“標準(D)”が設定されます。

コード変換(KJCHNGE)

配信するファイルのコード変換の指定

配信側(S)

: 配信側ホストで変換

集信側(R)

: 集信側ホストで変換

無変換(N)

: 変換せずに配信

EBCDICセット(CODESET)

1バイトコードを変換するときに使用するEBCDIC系コードセット

集信側ホストのEBCDICセットを指定します。

HULFT Ver.8.1以降に接続した場合に表示されます。

  • 自動(0)

  • カナ文字(A)

  • 英小文字(B)

  • ASCII(C)

  • ASPEN(D)

  • IBM英小文字(E)

  • IBM英小文字拡張(F)

  • NECカナ文字(G)

  • IBMカナ文字拡張(H)

  • 中国語簡体字拡張(I)

  • ユーザテーブル1(V)

  • ユーザテーブル2(W)

  • ユーザテーブル3(X)

省略すると“自動(0)”が設定されます。

この設定は、集信側ホストがMF-IBMi系機種で配信側変換の場合に有効です。

EBCDICコードセット(CODESET)

1バイトコードを変換するときに使用するEBCDIC系コードセット

集信側ホストのEBCDICセットを指定します。

HULFT Ver.8.1未満に接続した場合に表示されます。

  • カナ文字(A)

  • 英小文字(B)

  • ASCII(C)

  • ASPEN(D)

  • IBM英小文字(E)

  • IBM英小文字拡張(F)

  • NECカナ文字(G)

  • IBMカナ文字拡張(H)

  • ユーザテーブル1(V)

  • ユーザテーブル2(W)

  • ユーザテーブル3(X)

この設定は、集信側ホストがMF-IBMi系機種で配信側変換の場合に有効です。

省略すると、接続先ホストのシステム動作環境設定のHULFT動作言語(hullang)の設定によって初期値が変わります。

  • HULFT動作言語(hullang)の設定が“JPN(日本語)”の場合

    “カナ文字(A)”となります。

  • HULFT動作言語(hullang)の設定が“ENG(英語)”の場合

    “IBM英小文字(E)”となります。

HULFT動作言語(hullang)の詳細は、「Windows アドミニストレーション マニュアル」を参照してください。

配信ファイルの扱い(CLEAR)

配信ファイルの配信中の排他制御と、正常終了したときの処置

保存(K)

: 配信中はロックを行わず、正常終了後ファイルを保存

クリア(C)

: 配信中はロックを行い、正常終了後0バイトファイルになる

削除(D)

: 配信中はロックを行い、正常終了後ファイルを削除

ロック(L)

: 配信中はロックを行い、正常終了後ファイルを保存

省略すると“保存(K)”が設定されます。

転送グループID(GRPID)

配信するファイルの配信先が登録されているID

転送グループIDの詳細は「転送グループ情報の項目一覧」を参照してください。

配信前ジョブID(PREJOBID)

配信を行う前に起動するジョブID

ジョブIDの詳細は「ジョブ起動情報の項目一覧」を参照してください。

省略すると、ジョブは起動されません。

正常時ジョブID(JOBID)

ファイルの配信が正常終了したときに起動するジョブID

ジョブIDの詳細は「ジョブ起動情報の項目一覧」を参照してください。

省略すると、ジョブは起動されません。

異常時ジョブID(EJOBID)

ファイルの配信が異常終了したときに起動するジョブID

ジョブIDの詳細は「ジョブ起動情報の項目一覧」を参照してください。

省略すると、ジョブは起動されません。

拡張設定

連携DBID(DBID)

配信されたデータの集信側での連携

CSV

: 集信側で集信ファイルをCSV形式変換する

集信側(UNIX、Linux、NonStop、およびWindows)で集信ファイルをCSV形式受信する場合、“CSV”を指定します。

省略すると、CSV形式受信は行われません。

連携する場合は、転送タイプ(TRANSTYPE)に“FORMAT(F)”または“MULTIFORMAT(M)”を指定してください。

転送間隔(INTERVAL)

転送単位(転送ブロック長×転送ブロック数)ごとの間隔

省略すると“0”が設定されます。

転送優先度(TRANSPRTY)

ファイル転送を起動するときの待ち行列での優先度

優先度は、小さい数字ほど高くなります。

転送ブロック長(BLOCKLEN)

1ブロックを転送するときの長さ

転送ブロック長(BLOCKLEN)転送ブロック数(BLOCKCNT)の積が65520を超える値は設定できません。

転送ブロック数(BLOCKCNT)

一度に転送するブロック数

転送ブロック長(BLOCKLEN)転送ブロック数(BLOCKCNT)の積が65520を超える値は設定できません。

シフトコードの扱い(SHIFTTRANSACT)

MF-IBMi系機種とコード変換を行うときのシフトコードの扱い

付加する(Y)

: シフトコードを付加する

付加しない(N)

: シフトコードを付加しない

省略すると“付加する(Y)”が設定されます。

メール連携ID(MAILID)

ファイル配信後にメールを発行する場合のメール連携ID

省略すると、メール連携は行われません。

暗号キー(高強度暗号強制モードが無効の場合)(PASSWORD)

データを暗号化するキー

配信するファイルにセキュリティをかけることができます。相手ホストの集信管理情報に設定されている暗号キーと同じ暗号キーを設定してください。

暗号キーを省略すると、ファイルは暗号化されません。

暗号キー(高強度暗号強制モードが有効の場合)(PASSWORD)

データを暗号化するキー

配信するファイルにセキュリティをかけることができます。相手ホストの集信管理情報に設定されている暗号キーと同じ暗号キーを設定してください。

(3) 設定時の注意点

ファイルID

ファイルID(SNDFILE)に“_INSTANT_TRANSFER_”というファイルIDは登録できません。

圧縮方式

以下の場合、圧縮方式(COMP)に“DEFLATE圧縮(3)”を指定しても非圧縮で転送されます。

  • 集信側ホストがVer.8未満の場合

  • 詳細ホスト情報のHULFT7通信モードで“有効(Y)”を指定した場合

圧縮単位

以下の場合、圧縮単位(COMPSIZE)に“0”を指定しても圧縮されます。

  • 圧縮方式(COMP)が“DEFLATE圧縮(3)”の場合

DEFLATEレベル

圧縮方式(COMP)に以下の設定値のいずれかを選択した場合、この項目は指定できません。

  • 圧縮なし(N)

  • 横圧縮(1)

  • 縦横圧縮(2)

コード変換

  • 集信側ホストがVer.8.4未満のHULFT for Mainframeで、かつ、集信側ホストのシステム動作環境設定の転送コードセットに“8(UTF-8)”が設定されている場合、“集信側(R)”を指定することはできません。

  • 配信側ホストと集信側ホストがともにVer.8.4以降の場合、コード変換(KJCHNGE)に“配信側(S)”を指定しても集信側変換に切り替わる場合と、コード変換(KJCHNGE)に“集信側(R)”を指定しても配信側変換に切り替わる場合があります。詳細は「コード変換 マニュアル」の配信側変換と集信側変換に関する説明を参照してください。

配信ファイルの扱い

  • “保存(K)”以外に設定すると、同報配信を行えません。

  • 指定した配信ファイルを他のユーザアプリケーションでHULFTと同時に使用する場合で、配信ファイルの扱いに“削除(D)”を指定した場合、転送終了後ファイルをクローズしてから削除を行うため、その一瞬の間ファイルのロックが外れてしまうことがあります。

    ユーザアプリケーション間との排他ロックの詳細は、「Windows アドミニストレーション マニュアル」を参照してください。

転送ブロック長と転送ブロック数

転送ブロック長(BLOCKLEN)転送ブロック数(BLOCKCNT)に“0"を設定すると、HULFTが転送単位(転送ブロック長×転送ブロック数)のサイズを自動的に最適化します。

ただし、転送ブロック長(BLOCKLEN)転送ブロック数(BLOCKCNT)のどちらか一方のみに“0”を指定した場合は、エラーとなります。

詳細は、「Windows アドミニストレーション マニュアル」を参照してください。

メッセージの置換

以下に、メッセージを置換できる項目を示します。

以下の項目に“$MSG0”~“$MSG5”または“$MSGL0”~“$MSGL1”を指定すると、配信要求時に指定したメッセージや集信側で送信要求時に指定されたメッセージに置換します。

  • 配信ファイル名

  • 転送グループID

  • 配信前ジョブID

  • 正常時ジョブID

  • フォーマットID

  • マルチフォーマットID

  • メール連携ID

集信側ホストの言語設定によっては、メッセージの置換が正しく行われず、転送に失敗する場合があります。

メッセージ送信の注意点については「Windows アドミニストレーション マニュアル」を参照してください。

MF-IBMi系機種に中国語データを配信する場合

HULFT Ver.8.1以降に接続し、MF-IBMi系機種に中国語データを配信する場合は、EBCDICセット(CODESET)に“中国語簡体字拡張(I)”を設定してください。

システム動作環境設定の転送コードセット(cs4trnsfr)に“GB18030(G)”または“UTF-8(8)”が設定されていることを確認してください。

EBCDICセットを“自動”に設定した場合の動作

HULFT Ver.8.1以降に接続した場合、EBCDICセット(CODESET)に“自動(0)”を指定できます。

EBCDICセット(CODESET)に“自動(0)”を設定した場合、ファイル転送時の1バイトコード変換で実際に使用されるEBCDICセットの値は、以下のように決定されます。

表4.52 自動的に決定されるEBCDICセットの値

配信側ホストの転送コードセット

集信側ホストの転送コードセット

UTF-8

SHIFT-JIS

EUC-JP

GB18030

IBM漢字

JEF

KEIS

NEC漢字

IBM
簡体字

SHIFT-JIS

×

F

A

D

G

×

EUC-JP

×

F

A

D

G

×

UTF-8

F

A

D

G

I

GB18030

×

×

×

×

×

×

I

:

EBCDICセットの値は、ファイル転送時のコード変換で使用されない

×

:

ファイル転送時にコード変換できない組み合わせ

A

:

カナ文字

D

:

ASPEN

F

:

IBM英小文字拡張

G

:

NECカナ文字

I

:

中国語簡体字拡張

 

接続先ホストのコードセットを登録するシステム動作環境設定の転送コードセット(cs4trnsfr)の詳細は、「Windows アドミニストレーション マニュアル」を参照してください。

集信側ホストのコードセットを登録する転送コードセット(KCODETYPE)の詳細は、「詳細ホスト情報の項目一覧」を参照してください。