リモートジョブ実行

リモートジョブ実行要求を発行すると、他のホストのジョブを実行することができます。

リモートジョブ実行要求受付側は、発行側が指定したジョブを実行します。実行されるジョブはあらかじめジョブ起動情報に登録されている必要があります。サービス名は「HULRJOB」です。

(1) リモートジョブ実行コマンド

プログラムインタフェース

CALL ライブラリ名/UTLRJOB PARM(['LIB=ライブラリ名'] 'J=jobid'
   'H=hostname' ['SYNC'] ['W=waittime'] ['{O=[filename]|V8=filename'}]
   ['G'] ['OUTPUT=filename'] ['EXIT' CL変数名])

パラメータ説明

LIB=ライブラリ名

HULFTがインストールされているライブラリ名(省略時値 HULFT)

先頭英字の10バイト以内の英数字で指定します。

J=jobid

実行させるジョブID(省略不可)

50バイト以内の英数字で指定します。このジョブIDは、相手ホストのジョブ起動情報に登録していなければなりません。

H=hostname

ジョブ実行させるホスト名(省略不可)

68バイト以内で指定します。

SYNC

同期実行要求(省略可)

相手ホストのジョブ実行の終了まで同期をとります。

省略すると非同期のリモートジョブ実行要求となります。

このパラメータを指定する場合は、「同期実行待ち時間(W=waittime)」を指定するようにしてください。

W=waittime

同期実行待ち時間(秒)(省略可)

相手ホストのジョブ実行結果を受け取るために同期をとる時間を指定します。“10”から“259200”の間で指定します。この時間に至ると、たとえジョブ実行要求中であっても処理を戻します。その場合、要求結果はコマンドに戻りませんので注意してください。

このパラメータを指定する場合は、パラメータ「SYNC」を指定する必要があります。

省略するとシステム動作環境設定ファイルのジョブタイムアウト(JOBWTIMEOUT)で設定された値になります。

O=filename

ジョブ実行要求結果出力ファイル名(省略可)

ライブラリ名/ファイル名(メンバ名)」の形式で指定します。

「O=」のように、filenameを省略した場合は、標準出力に情報が出力されます。

省略するとジョブ実行結果を出力しません。また、相手ホストへのコネクションに失敗した場合は出力しません。

V8=filename

ジョブ実行要求結果出力形式(省略可)

ライブラリ名/ファイル名(メンバ名)」の形式で指定します。

「V8=」のように、filenameは省略できません。「V8=」を指定する場合は、ファイル名を入力してください。

このパラメータを指定した場合は、ジョブIDを50バイトで表示する形式でファイルに出力します。

省略するとジョブ実行結果を出力しません。また、相手ホストへのコネクションに失敗した場合は出力しません。

G

リモートジョブ実行コマンドが出力するエラーメッセージの表示抑制(省略可)

省略するとエラーメッセージが表示されます。

OUTPUT=filename

リモートジョブ実行コマンドが出力するエラーメッセージの出力先(省略可)

ライブラリ名/ファイル名(メンバ名)」の形式で指定します。

省略するとエラーメッセージは出力されません。

ログファイルのレコード保持件数は無制限です。

EXIT CL変数名

リモートジョブ実行コマンドが出力するエラーコードの受け取りとCL変数名(省略可)

EXITとCL変数名は連続して指定してください。

異常終了の場合のみ、エラーコードをCL変数へセットします。

省略するとエラーコードはセットされません。

注意

Mainframeの同期実行待ち時間のタイマーは、分単位で処理を行います。そのため、Mainframeに対してリモートジョブ実行を要求する場合は、同期実行待ち時間を60の倍数で指定してください。60の倍数でない場合は、自動的に60の倍数に切り上げて処理します。

コマンドインタフェース

UTLRJOB JOBID( ) HOSTNAME( ) SYNC( ) WAITTIME( ) FORMAT( ) DSPFILE( ) DSPMBR( )
   LIBRARY( ) MSG( ) FILE( ) MBR( )

パラメータ説明

JOBID

実行させるジョブID(省略不可)

50バイト以内の英数字で指定します。このIDは、相手ホストのジョブ起動情報に登録していなければなりません。

HOSTNAME

ジョブ実行させるホスト名(省略不可)

68バイト以内の英数字で指定します。

SYNC

同期実行要求(省略時値 *NO)

*NO

: ジョブ実行の同期をとらない

*YES

: ジョブ実行の同期をとる

“*YES”を指定する場合は、「同期実行待ち時間(WAITTIME)」を指定するようにしてください。

WAITTIME

同期実行待ち時間(秒)(省略可)

相手ホストのジョブ実行結果を受け取るために同期をとる時間を指定します。“000010”から“259200”までの間で指定します。“0”を指定すると無限に待ちます。

このパラメータを指定する場合は、パラメータ「SYNC(*YES)」を指定する必要があります。

省略するとシステム動作環境設定のジョブタイムアウト(JOBWTIMEOUT)で設定された値となります。

FORMAT

ジョブ実行要求結果出力形式(省略時値 *V7)

*V7

: V7の形式で出力

*V8

: V8の形式で出力

DSPFILE

ジョブ実行結果を出力するファイル名(省略可)

ライブラリ名/ファイル名」の形式で指定します。

それぞれ先頭英字の10バイト以内の英数字で指定します。

省略するとジョブ実行結果は出力されません。

DSPMBR

ジョブ実行結果を出力するファイルのメンバ名(省略時値 *FILE)

先頭英字の10バイト以内の英数字で指定します。

LIBRARY

HULFTがインストールされているライブラリ名(省略時値 HULFT)

先頭英字の10バイト以内の英数字で指定します。

MSG

エラーメッセージの表示抑制(省略時値 *YES)

*NO

: エラーメッセージを表示しない

*YES

: エラーメッセージを表示する

FILE

エラーメッセージ出力先ファイルのライブラリ名とファイル名(省略可)

ライブラリ名/ファイル名」の形式で指定します。

それぞれ先頭英字の10バイト以内の英数字で指定します。

省略するとエラーメッセージは出力されません。ログファイルのレコード保持件数は無制限です。

MBR

エラーメッセージ出力先ファイルのメンバ名(省略時値 *FILE)

先頭英字の10バイト以内の英数字で指定します。

注意

Mainframeの同期実行待ち時間のタイマーは、分単位で処理を行います。そのため、Mainframeに対してリモートジョブ実行を要求する場合は、同期実行待ち時間を60の倍数で指定してください。60の倍数でない場合は、自動的に60の倍数に切り上げて処理します。

(2) リモートジョブ実行要求発行側の出力例

リモートジョブ実行要求結果の出力例(V8の形式を指定しない場合)

JOBID=JOB02    DATE=20171229 STIME=212629 ETIME=212631 RC=00000-000000000 HOST=AS400

リモートジョブ実行要求結果の出力例(V8の形式を指定した場合)

JOBID=JOB02                                              DATE=20171229 STIME=212955 ETIME=212956 RC=00000-000000000 HOST=AS400

JOBID

ジョブID(8バイトまたは50バイト)

= 備考 =

V8の形式を指定しない場合は8バイトで出力されます。

V8の形式を指定した場合は50バイトで出力されます。

DATE

要求発行開始日付(YYYYMMDD)

= 備考 =

日付の形式はシステム動作環境設定の日付形式(DATEFMT)の設定によって変わります。

詳細は、「アドミニストレーション マニュアル」を参照してください。

STIME

要求発行開始時刻(HHMMSS)

ETIME

要求発行終了時刻(HHMMSS)

RC

完了コード(5バイト)-詳細コード(9バイト)

HOST

リモートジョブ実行要求受付側ホスト名(68バイト)

= 備考 =

完了コードには以下の値が設定されます

要求受付側の機種がIBM iの場合

要求受付履歴の詳細コード

0

: 正常終了

0以外

: 異常終了

「エラーコード・メッセージ」の要求受付プログラムの完了コードを参照してください。)

要求受付側の機種がIBM i以外の場合

要求受付側機種の「オペレーション マニュアル」を参照してください。

(3) リモートジョブ実行要求受付側の出力例

リモートジョブ実行要求受付結果の出力例(V8の形式を指定しない場合)

JOBID=JOB02    HOST=AS400                                                                DATE=2017/12/29 STIME=21:29:56 ETIME=21:29:56 RC=00000-000000000  

リモートジョブ実行要求受付結果の出力例(V8の形式を指定した場合)

JOBID=JOB02                               HOST=AS400
                DATE=2017/12/29 STIME=19:08:51 ETIME=19:09:01 RC=00000-000000000

JOBID

ジョブID(8バイトまたは50バイト)

= 備考 =

V8の形式を指定しない場合は8バイトで出力されます。

V8の形式を指定した場合は50バイトで出力されます。

HOST

リモートジョブ実行要求発行側ホスト名(68バイト)

DATE

要求開始日付(YYYY/MM/DD)

= 備考 =

日付の形式はシステム動作環境設定の日付形式(DATEFMT)の設定によって変わります。詳細は、「アドミニストレーション マニュアル」を参照してください。

STIME

要求開始時刻(HH:MM:SS)

ETIME

要求終了時刻(HH:MM:SS)

RC

完了コード(5バイト)-詳細コード(9バイト)