同期転送と非同期転送
配信要求や送信要求は、同期転送と非同期転送の選択を行うことができます。
(1) 同期転送の流れ
同期転送で集配信を行うと、配信要求、送信要求は集配信処理が完了するまで終了しません。これにより、ユーザジョブは集配信の完了コードを確認してから次の処理を行うことができます。
同期転送処理の流れを図2.8 で説明します。
1) 配信要求コマンドの起動
配信要求コマンドは、配信受付ジョブに対して配信コマンドを発行します。
2) 配信要求の受理確認
配信受付ジョブは、配信要求コマンドに対して、配信要求の受理を通知します。
3) 配信ジョブの起動
配信ジョブが起動され、ファイル転送を行います。
4) 配信の終了を通知
配信ジョブは配信終了後、配信受付ジョブに対しファイル転送の結果を通知し、配信履歴ファイルに書き込みます。また、配信後ジョブとして登録されたジョブ起動を起動します。
5) 配信要求コマンドの終了
配信受付ジョブは配信ジョブからの配信完了通知を受け、その内容を配信要求コマンドに通知します。
送信要求で同期転送待ち時間を指定して同期転送する際に要求受付側（配信側）がHULFT for IBMiの場合は、HULFT for IBMiのシステム動作環境設定のパケット送信（SENDPACKET）を“1（パケットを送信する）”に設定する必要があります。詳細は「システム動作環境の設定について」を参照してください。
(2) 非同期転送の流れ
非同期転送で集配信を行うと、配信要求、送信要求は集配信処理が完了する前に終了します。実際の集配信は要求を発行したユーザジョブとは非同期に実行され、その完了コードはユーザジョブには通知しません。
非同期転送の流れを図2.9 で説明します。
1) 配信要求コマンドの起動
配信要求コマンドは、配信受付ジョブに対して配信コマンドを発行します。
2) 配信要求コマンド終了
配信受付ジョブは、配信要求コマンドに対して、配信要求の受理を通知します。配信要求コマンドは通知を受けた後、終了します。
3) 配信ジョブの起動
配信ジョブが起動され、ファイル転送を行います。
4) 配信の終了を通知
配信ジョブは配信終了後、配信受付ジョブに対しファイル転送の結果を通知し、配信履歴ファイルに書き込みます。また、配信後ジョブとして登録されたジョブ起動を起動します。