自動再配信
ファイル転送中のエラーのうち、ネットワークに関するエラー発生時や、集信側ホスト(HULFT for UNIX/LinuxまたはHULFT for Windows)のフェイルオーバ発生による強制終了時は、自動的に再配信を実行させることができます。転送異常が発生した場合、再配信を行うことにより、異常が発生した個所からデータを転送(チェックポイント再配信)することができます。
(1) 自動再配信の流れ
自動再配信処理の流れを図2.7 で説明します。
2) 集信ジョブへの接続
配信ジョブは集信ジョブへ接続し、ファイルを転送します。
ファイル転送中に通信回線上で異常が発生した場合または、下記の機種の集信側ホストでフェイルオーバによる強制終了が発生した場合は、配信ジョブは異常を検出し、処理を中断します。
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HULFT for UNIX/Linux
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HULFT for Windows
4) 履歴情報の記録・配信後ジョブの起動
配信ジョブは、3) の異常の結果を配信履歴ファイルに書き込み、異常時ジョブとして登録されたジョブを起動します。
3) の異常が発生し自動再配信リトライ回数が残っている場合、配信ジョブは下記の手順を実行します。
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システム動作環境設定のコネクションリトライ間隔(RETRYTIME)で指定された時間待機
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「自動再配信対象」として配信結果を配信受付ジョブに通知
3) の異常が発生し自動再配信リトライ回数が残っていない場合または、3) 以外の異常が発生した場合は、「異常終了」として配信結果を配信受付ジョブに通知します。
6) 自動再配信
配信受付ジョブは配信ジョブから通知された配信結果が「自動再配信対象」であった場合、再配信となるように配信ジョブを起動し、システム動作環境設定の自動再配信リトライ回数(SOCKERR_AUTORETRY)分だけ1) ~5) の手順を実行します。
7) 再配信待ちファイルの記録
配信受付ジョブは配信ジョブから受け取った配信結果が異常の場合に再配信待ちファイルに書き込みます。
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再配信待ちファイルに書き込まれた再配信待ちは、再配信要求コマンドを実行することによって手動にて再配信することができます。
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3) にて異常が発生した場合、集信側はジョブの終了処理を実行して終了します。配信側ジョブが自動再配信により再接続すると集信ジョブは再生成されます。
(2) 自動再配信対象エラーコード
自動再配信の対象になるエラーコードは以下のとおりです。
通信異常の場合
配信中に通信異常が発生した場合、配信履歴の完了コードは、以下のシステム関連の完了コードとなります。
- 137
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: SELECT ERROR
- 140
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: SOCKET READ TIME OUT
- 141
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: SOCKET READ ERROR
- 142
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: SOCKET WRITE ERROR
集信側ホストでフェールオーバーが発生して強制終了された場合
集信側ホストでフェールオーバーが発生した場合、配信履歴のエラーコードは以下のようになります。
- 700-591
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- 700
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: 配信プログラムの完了コード(集信側で異常が発生しました)
- 591
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: 強制終了されたことを表す集信側ホストの完了コード
詳細は集信側機種の「エラーコード・メッセージ」を参照してください。
集信側ホストでのフェールオーバーによる強制終了は、集信側ホストに以下を導入している場合に検出できます。
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HULFT for UNIX/Linux
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HULFT for Windows Ver.7.3.0以降
集信側ホストでデータ検証エラーが発生した場合
集信側ホストでデータ検証エラーが発生した場合、配信履歴のエラーコードは以下のようになります。
- 700-535
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- 700
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: 配信プログラムの完了コード(集信側で異常が発生しました)
- 535
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: データ検証エラーが発生したことを表す集信側ホストの完了コード
詳細は集信側機種の「エラーコード・メッセージ」を参照してください。