HULFTの1バイトコードとは

HULFTで使用している1バイトコードには、ASCIIの文字コードとEBCDICの文字コードの2種類があります。

異なるコードセット間でファイル転送を行った場合、ファイル転送と同時に、異なる1バイトコード間の変換が行われます。

図1.4 1バイトコード変換(日本語コードセット変換の場合)

図1.5 1バイトコード変換(中国語コードセット変換の場合)

以下に、HULFTで対応しているASCIIの文字コードとEBCDICの文字コードについて説明します。

ASCIIの文字コード

ASCII系コードセットでは、1バイトコードにASCIIの文字コードを使用します。

日本語コードセット変換の場合、ASCIIの文字コードとして扱われる範囲は「JIS X 0201」です。

EUC-JPおよびUTF-8の半角カタカナなどの一部の文字は、実際には複数バイトで表現されますがHULFTでは1バイトコードとして扱います。

複数バイトの文字をコード変換する場合は、コードのサイズが増減します。

= 備考 =
EBCDICの文字コード

EBCDIC系コードセットでは、1バイトコードにEBCDICの文字コードを使用します。

EBCDIC系コードセットでは、使用する機種またはユーザによって、異なるEBCDICのコードセットを使用している場合があります。

また、日本語コードセット変換の場合と中国語コードセット変換の場合で使用できるEBCDICのコードセットは異なります。

「表1.8 「EBCDICセット」の種類」に、HULFTで使用できるEBCDICのコードセットの種類を示します。

表1.8 「EBCDICセット」の種類

HULFTで使用できるEBCDICセット

言語

備考

A

カナ文字

日本語

カタカナを含むEBCDICのコードセット

B

英小文字

英小文字を含むEBCDICのコードセット

C

ASCII

MSP、XSPで使用されているEBCDICのコードセット

D

ASPEN

VOS3で使用されているEBCDICのコードセット

E

IBM英小文字

英小文字を含むEBCDICのコードセット

z/OS、IBM iで使用されているEBCDICのコードセット

F

IBM英小文字拡張

「IBM英小文字」にカタカナを加えたEBCDICのコードセット

z/OS、IBM iで使用されているEBCDICのコードセット

G

NECカナ文字

ACOSで使用されているEBCDICのコードセット

H

IBMカナ文字拡張

「カナ文字」に英小文字および“[”、“]”、“^”を加えたEBCDICのコードセット

z/OS、IBM iで使用されているEBCDICのコードセット

I

中国語簡体字拡張

中国語

中国語簡体字のEBCDICのコードセット

= 備考 =
  • EBCDICセットの設定は配信管理情報または集信管理情報で行えます。

    配信管理情報または集信管理情報については「オペレーション マニュアル」を参照してください。

    なお、簡易転送時はシステム動作環境設定の簡易転送EBCDICの設定を使用します。簡易転送時のEBCDICセットについては、各機種の「アドミニストレーション マニュアル」を参照してください。

  • EBCDIC系コードセットについては、「ASCII系コードセットとEBCDIC系コードセット」を参照してください。