配信プログラムに関するメモリー使用量

HULFTの配信プログラムに関するメモリー使用量の計算方法を以下に示します。

メモリー使用量の計算方法は、コード変換テーブルを展開する記憶域により異なります。

コード変換テーブルを展開する記憶域は、システム動作環境設定ファイル(HULPRM)のコード変換テーブルの記憶域(CODE-CONVERSION-LOCATION)で設定します。

詳細は、以下を参照してください。

HULFT10 for zOS アドミニストレーション マニュアル : 各項目の説明

注意
  • ここで示す計算方法は目安です。また、運用環境により算出されたメモリー使用量と実際のメモリー使用量は異なる可能性があります。

  • ブロック長が“32760”の配信ファイルを使用してメモリー使用量の値を算出しています。

コード変換テーブルを「31ビット・ストレージの記憶域」に展開する場合

 

配信プログラムのメモリー使用量(単位:KB)は、以下の式で計算します。

 

基本域(16メガバイトより下の領域)の計算式

配信プログラムの基本域(16メガバイトより下の領域)のメモリー使用量=a+b+c+d

 

拡張域(16メガバイトより上の領域)の計算式

配信プログラムの拡張域(16メガバイトより上の領域)のメモリー使用量=e+f+g+h

代入値はそれぞれ以下の式で計算します。

表D.1 基本域(16メガバイトより下の領域)の計算式の代入値

 

 

基本域(16メガバイトより下の領域)

備考

a

起動時

520KB

固定値

b

配信起動タスク

配信起動タスク数(TASK-CNT)×8KB

 

c

配信ファイルI/Oバッファー

0KB

 

d

ワークファイル転送

0KB

 

ダイレクト転送

0KB

 

転送(ソフトウェアによるDEFLATEの圧縮)

同時に配信が実行される数×64KB

 

転送(ハードウェアによるDEFLATEの圧縮)

同時に配信が実行される数×64KB

 

表D.2 拡張域(16メガバイトより上の領域)の計算式の代入値

 

 

拡張域(16メガバイトより上の領域)

備考

e

起動時

2,936KB

固定値

f

配信起動タスク

配信起動タスク数(TASK-CNT)×240KB

 

g

配信ファイルI/Oバッファー

同時に配信が実行される数×配信用ファイルI/Oバッファー数(SNDBNO)×32KB

 

h

ワークファイル転送

同時に配信が実行される数×84KB

 

ダイレクト転送

同時に配信が実行される数×320KB

 

転送(ソフトウェアによるDEFLATEの圧縮)

(同時に配信が実行される数×950KB)+3,300KB

 

転送(ハードウェアによるDEFLATEの圧縮)

(同時に配信が実行される数×600KB)+3,300KB

 

 

算出例

ワークファイル転送のみで下記の値の場合、配信プログラムのメモリー使用量の計算式は以下となります。

表D.3 算出例の値

項目

配信起動タスク数(TASK-CNT)

4

配信用ファイルI/Oバッファ数(SNDBNO)

5

同時に配信が実行される数

4

 

配信プログラムのメモリー使用量(基本域(16メガバイトより下の領域))

a

:520KB

b

:(4×8)KB

c

:0KB

d

:0KB

 

配信プログラムのメモリー使用量(拡張域(16メガバイトより上の領域))

e

:2,936KB

f

:(4×240)KB

g

:(4×5×32)KB

h

:(4×84)KB

 

上記の計算の結果、配信プログラムに関するメモリー使用量は以下となります。

基本域(16メガバイトより下の領域)のメモリー使用量:a+b+c+d=552KB

拡張域(16メガバイトより上の領域)のメモリー使用量:e+f+g+h=4,872KB

 

コード変換テーブルを「64ビット・ストレージの記憶域」に展開する場合

 

配信プログラムのメモリー使用量(単位:KB)は、以下の式で計算します。

 

基本域(16メガバイトより下の領域)の計算式

配信プログラムの基本域(16メガバイトより下の領域)のメモリー使用量=a+b+c+d

 

拡張域(16メガバイトより上の領域)の計算式

配信プログラムの拡張域(16メガバイトより上の領域)のメモリー使用量=e+f+g+h

代入値はそれぞれ以下の式で計算します。

表D.4 基本域(16メガバイトより下の領域)の計算式の代入値

 

 

基本域(16メガバイトより下の領域)

備考

a

起動時

520KB

固定値

b

配信起動タスク

配信起動タスク数(TASK-CNT)×8KB

 

c

配信ファイルI/Oバッファー

0KB

 

d

ワークファイル転送

0KB

 

ダイレクト転送

0KB

 

転送(ソフトウェアによるDEFLATEの圧縮)

同時に配信が実行される数×64KB

 

転送(ハードウェアによるDEFLATEの圧縮)

同時に配信が実行される数×64KB

 

表D.5 拡張域(16メガバイトより上の領域)の計算式の代入値

 

 

拡張域(16メガバイトより上の領域)

備考

e

起動時

2,762KB

固定値

f

配信起動タスク

配信起動タスク数(TASK-CNT)×240KB

 

g

配信ファイルI/Oバッファー

同時に配信が実行される数×配信用ファイルI/Oバッファー数(SNDBNO)×32KB

 

h

ワークファイル転送

同時に配信が実行される数×120KB

 

ダイレクト転送

同時に配信が実行される数×240KB

 

転送(ソフトウェアによるDEFLATEの圧縮)

(同時に配信が実行される数×950KB)+3,300KB

 

転送(ハードウェアによるDEFLATEの圧縮)

(同時に配信が実行される数×575KB)+3,300KB

 

 

算出例

ワークファイル転送のみで下記の値の場合、配信プログラムのメモリー使用量の計算式は以下となります。

表D.6 算出例の値

項目

配信起動タスク数(TASK-CNT)

4

配信用ファイルI/Oバッファ数(SNDBNO)

5

同時に配信が実行される数

4

 

配信プログラムのメモリー使用量(基本域(16メガバイトより下の領域))

a

:520KB

b

:(4×8)KB

c

:0KB

d

:0KB

 

配信プログラムのメモリー使用量(拡張域(16メガバイトより上の領域))

e

:2,762KB

f

:(4×240)KB

g

:(4×5×32)KB

h

:(4×20)KB

 

上記の計算の結果、配信プログラムに関するメモリー使用量は以下となります。

基本域(16メガバイトより下の領域)のメモリー使用量:a+b+c+d=552KB

拡張域(16メガバイトより上の領域)のメモリー使用量:e+f+g+h=4,842KB