要求受付プログラムに関するメモリー使用量

HULFTの要求受付プログラムに関するメモリー使用量の計算方法を以下に示します。

メモリー使用量の計算方法は、コード変換テーブルを展開する記憶域により異なります。

コード変換テーブルを展開する記憶域は、システム動作環境設定ファイル(HULPRM)のコード変換テーブルの記憶域(CODE-CONVERSION-LOCATION)で設定します。

詳細は、以下を参照してください。

HULFT10 for zOS アドミニストレーション マニュアル : 各項目の説明

注意
  • ここで示す計算方法は目安です。また、運用環境により算出されたメモリー使用量と実際のメモリー使用量は異なる可能性があります。

  • 要求受付プログラムについて、送信要求の転送方法はワークファイル転送を使用して値を算出しています。

コード変換テーブルを「31ビット・ストレージの記憶域」に展開する場合

要求受付プログラムのメモリー使用量(単位:KB)は、以下の式で計算します。

 

基本域(16メガバイトより下の領域)の計算式

要求受付プログラムの基本域(16メガバイトより下の領域)のメモリー使用量=a+b

 

拡張域(16メガバイトより上の領域)の計算式

要求受付プログラムの拡張域(16メガバイトより上の領域)のメモリー使用量=c+d

代入値はそれぞれ以下の式で計算します。

表D.13 基本域(16メガバイトより下の領域)の計算式の代入値

 

 

基本域(16メガバイトより下の領域)

備考

a

起動時

212KB

固定値

b

 

送信要求

(同時に要求受付が実行される数×64KB)+84KB

 

再送要求

(同時に要求受付が実行される数×14KB)+64KB

 

リモートジョブ実行

(同時に要求受付が実行される数×48KB)+92KB

 

マネジャー接続

(同時に要求受付が実行される数×34KB)+100KB

 

表D.14 拡張域(16メガバイトより上の領域)の計算式の代入値

 

 

拡張域(16メガバイトより上の領域)

備考

c

起動時

2,908KB

固定値

d

 

送信要求

(同時に要求受付が実行される数×1,096KB)+900KB

 

再送要求

(同時に要求受付が実行される数×312KB)+700KB

 

リモートジョブ実行

(同時に要求受付が実行される数×648KB)+600KB

 

マネジャー接続

(同時に要求受付が実行される数×4,100KB)+1,470KB

 

 

算出例1

送信要求で「同時に要求受付が実行される数」が“4”の場合、要求受付プログラムのメモリー使用量の計算式は以下となります。

 

要求受付プログラムのメモリー使用量(基本域(16メガバイトより下の領域))

a

:212KB

b

:((4×64)+84)KB

 

要求受付プログラムのメモリー使用量(拡張域(16メガバイトより上の領域))

c

:2,908KB

d

:((4×1,096)+900)KB

 

上記の計算の結果、要求受付プログラムに関するメモリー使用量は以下となります。

基本域(16メガバイトより下の領域)のメモリー使用量:a+b=552KB

拡張域(16メガバイトより上の領域)のメモリー使用量:c+d=8,192KB

 

 

算出例2

マネジャー接続で「同時に要求受付が実行される数」が“3”の場合、要求受付プログラムのメモリー使用量の計算式は以下となります。

 

要求受付プログラムのメモリー使用量(基本域(16メガバイトより下の領域))

a

:212KB

b

:((3×34)+100)KB

 

要求受付プログラムのメモリー使用量(拡張域(16メガバイトより上の領域))

c

:2,908KB

d

:((3×4,100)+1,470)KB

 

上記の計算の結果、要求受付プログラムに関するメモリー使用量は以下となります。

基本域(16メガバイトより下の領域)のメモリー使用量:a+b=414KB

拡張域(16メガバイトより上の領域)のメモリー使用量:c+d=16,678KB

 

コード変換テーブルを「64ビット・ストレージの記憶域」に展開する場合

要求受付プログラムのメモリー使用量(単位:KB)は、以下の式で計算します。

 

基本域(16メガバイトより下の領域)の計算式

要求受付プログラムの基本域(16メガバイトより下の領域)のメモリー使用量=a+b

 

拡張域(16メガバイトより上の領域)の計算式

要求受付プログラムの拡張域(16メガバイトより上の領域)のメモリー使用量=c+d

代入値はそれぞれ以下の式で計算します。

表D.15 基本域(16メガバイトより下の領域)の計算式の代入値

 

 

基本域(16メガバイトより下の領域)

備考

a

起動時

212KB

固定値

b

 

送信要求

(同時に要求受付が実行される数×64KB)+84KB

 

再送要求

(同時に要求受付が実行される数×14KB)+64KB

 

リモートジョブ実行

(同時に要求受付が実行される数×48KB)+92KB

 

マネジャー接続

(同時に要求受付が実行される数×34KB)+100KB

 

表D.16 拡張域(16メガバイトより上の領域)の計算式の代入値

 

 

拡張域(16メガバイトより上の領域)

備考

c

起動時

2,652KB

固定値

d

 

送信要求

(同時に要求受付が実行される数×1,004KB)+800KB

 

再送要求

(同時に要求受付が実行される数×322KB)+650KB

 

リモートジョブ実行

(同時に要求受付が実行される数×644KB)+600KB

 

マネジャー接続

(同時に要求受付が実行される数×4,100KB)+1,340KB

 

 

算出例1

送信要求で「同時に要求受付が実行される数」が“4”の場合、要求受付プログラムのメモリー使用量の計算式は以下となります。

 

要求受付プログラムのメモリー使用量(基本域(16メガバイトより下の領域))

a

:212KB

b

:((4×64)+84)KB

 

要求受付プログラムのメモリー使用量(拡張域(16メガバイトより上の領域))

c

:2,652KB

d

:((4×1,004)+800)KB

 

上記の計算の結果、要求受付プログラムに関するメモリー使用量は以下となります。

基本域(16メガバイトより下の領域)のメモリー使用量:a+b=552KB

拡張域(16メガバイトより上の領域)のメモリー使用量:c+d=7,468KB

 

 

算出例2

マネジャー接続で「同時に要求受付が実行される数」が“3”の場合、要求受付プログラムのメモリー使用量の計算式は以下となります。

 

要求受付プログラムのメモリー使用量(基本域(16メガバイトより下の領域))

a

:212KB

b

:((3×34)+100)KB

 

要求受付プログラムのメモリー使用量(拡張域(16メガバイトより上の領域))

c

:2,652KB

d

:((3×4,100)+1,340)KB

 

上記の計算の結果、要求受付プログラムに関するメモリー使用量は以下となります。

基本域(16メガバイトより下の領域)のメモリー使用量:a+b=414KB

拡張域(16メガバイトより上の領域)のメモリー使用量:c+d=16,292KB