システム動作環境の初期値変更について

システム動作環境の初期値を変更できます。

運用上、システム動作環境の初期値を変更しなければならない場合のみ、使用してください。

通常は初期値を変更せず、システム動作環境設定ファイルを変更して使用することをお勧めします。

注意
  • ここで説明する手順を行うと、現在使用しているHULFTの環境が変更されます。作業を行う前に、「HULFT Ver.10のバックアップ」を参照し、HULFTロードモジュールライブラリーのバックアップを必ず行ってください。

  • HULFTロードモジュールライブラリーは、メンバーの更新があるため、既存ライブラリーで容量不足が発生する可能性があります。

  • 「アドミニストレーション マニュアル」のシステム動作環境設定一覧に記載されている、初期値を持たないタグ名の初期値を変更した場合、出荷時の初期値に戻すことはできません。バックアップからHULFTロードモジュールライブラリーを復元してください。

  • 本プログラム使用後は、以下のHULFTの常駐プログラムを再起動してください。

    • 配信プログラム

    • 集信プログラム

    • 要求受付プログラム

システム動作環境設定初期値変更プログラム

プログラム名

XRPRMSET

実行(EXECステートメント)パラメーター

PARM='SOURCE=XXXXXXXX, OBJIN=XXXXXXXX, OBJOUT=XXXXXXXX'

SOURCE

ソースDD名

アセンブルプログラムのソースDD名を指定できます。指定しない場合は、初期値の“SYSIN”となります。

OBJIN

オブジェクトプログラム入力元DD名

アセンブルプログラムのオブジェクトプログラム入力元DD名を指定できます。指定しない場合は、初期値の“SYSLIN”となります。

OBJOUT

オブジェクトプログラム出力先DD名

アセンブルプログラムのオブジェクトプログラム出力先DD名を指定できます。指定しない場合は、初期値の“SYSLIN”となります。

XRSYSIN定義カード

  • 定義カードの形式

    START-TASK=配信プログラムのジョブ名
    UNIT=配信ワークファイルのUNIT名
    PORTNO=集信ポートNo.
    TASK-CNT=配信起動タスク数
    SNDBNO=配信用ファイルI/Oバッファー数
    RCVBNO=集信用ファイルI/Oバッファー数
    TCPIP=TCP/IPのアドレススペース名
    TASK-ABEND=配信子タスクのアベンド処理
    HOST-NAME=自ホスト名
    DOMAIN=自ドメイン名
    HSTCHA=自ホスト名または自ドメイン名の小文字・大文字選択
    DATACHK=データ件数チェック
    RETRY=接続エラー時のリトライ回数
    RESENDDEL=再配信待ちキューの削除条件
    PREFIX=配信ワークファイルの第一修飾子
    RECLEN=配信ファイルのシフトコードの扱い
    CMPBLK=圧縮用ワークファイルのブロック長
    JOBTIME=配信前ジョブのタイムアウト
    TIMEOUT=ソケットリード待ち時間
    SCANMODE=同期転送時のキャンセルの扱い
    RCVOVER-RTY=集信多重度オーバリトライ
    CLEARMODE=配信後クリアの扱い
    ENDERRMODE=配信転送後異常時の処置
    STATUSDISPLAY=状況表示選択
    TGRPCHK=転送グループチェック
    HSTCHK=ホストチェック
    LOGDELTHRESHOLD=ログ削除しきい値
    LOGKEEPCOUNT=ログ保持件数
    EBCDIC=EBCDICコード間変換
    PSCHG=パック・ゾーン変換
    PSASCII=ASCII用符号部
    PSEBCDIC=EBCDIC用符号部
    GAIJIFILE=外字テーブル使用
    GAIJIERR=外字未登録時の処理
    DYNAMIC-DIRECT=動的指定時のダイレクト転送の扱い
    INIT-UNIT=配信ファイル・集信ファイルのUNIT名
    WORKVOLMODE=ワークボリュームモード
    JESC=JESコマンドの頭文字
    JLIB1=後続ジョブ付加ステップのSTEPLIB設定1
    JLIB2=後続ジョブ付加ステップのSTEPLIB設定1
    JLIB3=後続ジョブ付加ステップのSTEPLIB設定1
    JELIB1=後続ジョブ付加ステップのSTEPLIB設定2
    JELIB2=後続ジョブ付加ステップのSTEPLIB設定2
    JELIB3=後続ジョブ付加ステップのSTEPLIB設定2
    SNDRETRY=配信ファイルのリトライ回数
    SNDRTIME=配信ファイルのリトライ間隔
    EUCSP=EUCコード変換時のスペースコードの扱い
    SOCKERR-AUTORETRY=自動再配信リトライ回数
    RETRYTIME=自動再配信時または接続エラー時のリトライ間隔
    MSGDYNPARM=メッセージ動的パラメーター指定
    RECV-TASK=集信タスク名
    CIPHERTYPE=暗号化方式
    REQWAITMODE=要求受付同期待ちモード
    CONSMSG=ユーザー固有メッセージ
    DEFER=デファードマウント
    JOBNM=ジョブ名
    CLASS=クラス
    MSGCLASS=メッセージクラス
    JOBOP1=ジョブオペランド1
    JOBOP2=ジョブオペランド2
    SERIALNO=シリアル番号
    PRODUCTKEY=プロダクトキー
    TERMLICENSEKEY=利用期間ライセンスキー
    USRIDCHKMODE=ユーザーID・パスワードチェック
    PROCTRANSTYPE=電文転送タイプ
    JCLRETRY=JCLライブラリーのリトライ回数
    JCLRTIME=JCLライブラリーのリトライ間隔
    OPLSELECT=操作ログ出力選択
    OPLCMD1=コマンド実行ログ出力先データセット名1
    OPLCMD2=コマンド実行ログ出力先データセット名2
    OPLFILE1=ファイルアクセスログ出力先データセット名1
    OPLFILE2=ファイルアクセスログ出力先データセット名2
    OPLCHARACTER=操作ログユーザー指定文字
    OPLEBCDIC=操作ログEBCDICコード
    OPLCMDBKVOL=コマンド実行ログバックアップ出力先ボリューム名
    OPLFILEBKVOL=ファイルアクセスログバックアップ出力先ボリューム名
    OPLUNIT=操作ログ出力先データセットのUNIT名
    OPLCMDBK=コマンド実行ログバックアップ出力先データセット名
    OPLFILEBK=ファイルアクセスログバックアップ出力先データセット名
    OPLBKJOBNM=操作ログ自動切り替えジョブ名
    HULPRMFILE=システム動作環境設定ファイル名(*1)
    CNVLENCHK=コード変換後データ長チェック
    HULLANG=HULFT動作言語
    DATEFMT=日付形式
    SNDSOCKSIZE=ソケット送信バッファーサイズ
    RCVSOCKSIZE=ソケット受信バッファーサイズ
    SND-SEQNO-THRESHOLD=配信処理番号しきい値
    RESND-QUELISTNO-THRESHOLD=再配信処理番号しきい値
    TTMODE=転送動作モード
    TTRCVOMIT=集信結果制御
    TTRCVFILOUTPUT=集信ファイル出力
    TTPRESNDJOB=配信前ジョブ実行
    TTSNDJOB=配信後ジョブ実行
    TTRCVJOB=集信後ジョブ実行
    TTSNDRCVLOG=転送履歴出力
    OUTSTSKID=子タスクID出力
    CNSSELECT=コンソールメッセージ出力選択
    RPREFIX=集信ワークファイルの第一修飾子
    HULCHARSET=HULFTキャラクターセット
    CS4TRNSFR=転送コードセット
    INDOPTVAR=環境変数の頭文字選択
    LISTEN=接続待ち最大数
    SND-START-MODE=配信起動モード
    RCV-APPLNM=集信アプリ名
    RCV-MAXCON=集信多重度
    RCV-RECCHK=集信レコード長のチェック
    RCV-FILE-WAIT=集信ファイル使用時の扱い
    RCV-FILE-SEARCH=集信ファイルの探索対象
    RCV-FILE-RETRY=集信ファイルのリトライ回数
    RCV-FILE-RTIME=集信ファイルのリトライ間隔
    RCV-JOBWTIME=集信後ジョブ実行タイムアウト時間
    RCV-CHRSET=詰め文字の選択
    RCV-TIMEOUT=集信ソケットリード待ち時間
    APT-APPLNM=要求受付アプリ名
    APT-MAXCON=最大同時要求受付数
    APT-TIMEOUT=要求受付ソケットリード待ち時間
    ALLOWSNDREQ=未登録ホストからの送信要求・再送要求受付許可
    ALLOWPOSTRJOBRSLT=未登録ホストからの集信後ジョブ結果参照要求受付許可
    ALLOWJOBRSLTNTFY=未登録ホストからのジョブ実行結果通知受付許可
    ALLOWRMTJOBEXE=未登録ホストからのリモートジョブ実行受付許可
    ALLOWINSTTRANS=未登録ホストからの簡易転送受付許可
    INSTTRANSCODCNV=簡易転送コード変換
    INSTTRANSEBCDIC=簡易転送EBCIDICセット
    INSTTRANSRCVUNIT=簡易転送集信ファイルUNIT
    INSTTRANSRCVSPACE=簡易転送集信ファイル容量
    INSTTRANSRCVDCB=簡易転送集信ファイルDCB
    INSTTRANSMFRCVORG=簡易転送集信MF間配信属性利用
    INSTTRANSCMDQUE=簡易転送コマンド発行用配信制御ファイル
    CONSOLELOG=メッセージ重大度別出力要否選択
    CONS-MSGFILTER=メッセージフィルタファイル
    CONTROL-FILE=システム制御ファイル名
    INSTTRANSDSNLST=簡易転送集信ファイル名許可リストファイル
    INSTTRANSVOLLST=簡易転送集信ボリューム許可リストファイル
    STRONGKEYMODE=高強度暗号強制モード
    CODE-CONVERSION-LOCATION=コード変換テーブルの記憶域
    SYSFILEOUTPUTMODE=システムファイル出力モード

    *1

    :

    OSのデータ・セット名の命名規約に準拠した54バイト以内の英数字を指定します。順編成ファイルおよび区分データ・セット(PDS)が指定可能です。

    JCLのXRSYSIN定義カードを省略した場合、「HULPRMFILE=」タグで指定したシステム動作環境設定ファイルの設定値を参照して動作します。

    「HULPRMFILE=」タグで指定したシステム動作環境設定ファイルの設定値を変更すると、XRSYSIN定義カードが省略されたすべてのJCLが影響を受けます。

= 備考 =
  • システム動作環境設定の各項目の意味や設定可能な値については、以下を参照してください。

    HULFT10 for zOS アドミニストレーション マニュアル : システム動作環境の設定について

  • タグ名の先頭1バイトを「*」にすると、コメント扱いになります。

  • 定義カードは省略できます。省略したタグ名の初期値は変更されません。

JCL例

//XRPRMSET JOB  CLASS=A,MSGCLASS=B                                              
//XRPRMSET EXEC PGM=XRPRMSET,REGION=1024K                                       
//STEPLIB  DD   DSN=HULFT.LOAD,DISP=SHR                                         
//SYSLMOD  DD   DSN=HULFT.LOAD,DISP=SHR                                         
//SYSIN    DD   DSN=&&OBJECT,DISP=(,PASS,DELETE),                               
//             UNIT=SYSDA,SPACE=(CYL,(010)),                                    
//             DCB=(DSORG=PS,LRECL=80,RECFM=FB,BLKSIZE=3120)                    
//SYSLIB   DD   DSN=SYS1.MACLIB,DISP=SHR                                        
//SYSUT1   DD   UNIT=SYSDA,SPACE=(CYL,(10))                                     
//SYSUT2   DD   UNIT=SYSDA,SPACE=(CYL,(10))                                     
//SYSUT3   DD   UNIT=SYSDA,SPACE=(CYL,(10))                                     
//SYSLIN   DD   DSN=&&OBJECT2,DISP=(,PASS,DELETE),                              
//             UNIT=SYSDA,SPACE=(CYL,(010)),                                    
//             DCB=(DSORG=PS,LRECL=80,RECFM=FB,BLKSIZE=3120)                    
//SYSOUT   DD   SYSOUT=*                                                        
//SYSPRINT DD   SYSOUT=*                                                        
//XRSYSIN  DD   *                                                               
UNIT=SYSDA                                                                      
HOST-NAME=OS390                                                                 
SERIALNO=XXX-XXXX-XXXXXX                                                        
PRODUCTKEY=XXXXX-XXXXX-XXXXX-XXXXX-XXXXX                                        
//                                                                       

DD名

項目名

説明

STEPLIB

HULFT.LOAD

HULFTロードモジュールライブラリー

SYSLMOD

HULFT.LOAD

HULFTロードモジュールライブラリー

パラメーター名

項目名

説明

UNIT

SYSDA

UNIT

完了コード

完了コード

内容

0

正常にシステム動作環境の初期値変更処理が終了しました。

4

システム動作環境の初期値変更処理にワーニングが発生しました。

12

システム動作環境の初期値変更処理にエラーが発生しました。

= 備考 =

メッセージについては、以下を参照してください。

HULFT10 for zOS エラーコード・メッセージ : システム動作環境設定初期値変更のメッセージ