自動再配信

ファイル転送中のエラーのうち、ネットワークに関するエラー(通信異常)が発生したとき、または集信側ホスト(HULFT for Linux/AIXまたはHULFT for Windows)でフェールオーバーが発生し強制終了したときは、自動的に再配信処理が実行されます。転送で異常が発生した場合、再配信を行うことにより、異常が発生した個所からデータを転送(チェックポイント再配信)できます。

自動再配信処理の流れ

自動再配信処理の流れを図2.8 で説明します。

図2.8 自動再配信処理

1) 配信処理の実行

配信プログラムは、再配信待ちレコードの情報に従って、配信ワークファイルまたは配信ファイルのデータを相手ホストに転送します。

2) 通信異常または集信側ホストのフェールオーバー発生

ファイル転送中に通信回線上で異常が発生した場合、または以下の機種の集信側ホストでフェールオーバーによる強制終了が発生した場合、配信プログラムは異常を検出し、処理を中断します。

  • HULFT for Linux/AIX

  • HULFT for Windows

3) 配信履歴の書き込みおよび配信後ジョブの起動

配信プログラムは、通信異常の結果を集配信履歴ファイルに書き込み、異常時ジョブとして登録された配信後ジョブを起動します。

4) 自動再配信処理の実行

配信プログラムは、指定された待ち時間が経過すると、指定された回数分1) 3) を自動的に繰り返します。2) で通信異常が発生した場合のみ、1) 3) を繰り返します。

5) 配信待ちレコードの書き込み

配信処理が異常終了した場合、配信プログラムは異常終了した転送の情報(再配信待ちレコード)を配信制御ファイルに書き込みます。

= 備考 =
  • 再配信要求プログラムを実行すると、配信制御ファイルに書き込まれた再配信待ちレコードの再配信を手動で実行できます。

  • 2) で通信異常が発生した場合、集信側ホストは通信エラーとなり終了します。配信側ホストから自動再配信が実行され、集信側ホストが配信側ホストと再接続されると、集信処理が実行されます。

自動再配信の対象となるエラーコード

自動再配信の対象となる配信処理のエラーコードは、以下のとおりです。

表2.1 自動再配信の対象となるエラーコードの一覧

完了コード

詳細コード

エラーメッセージ

8

2

転送処理に異常が発生しました。

8

3

受信処理に異常が発生しました。

16

535

集信側でエラーが発生しました。

メッセージの内容は、集信側ホストの機種の以下を参照してください。

HULFT10 for Windows エラーコード・メッセージ : 集信プログラムの完了コード

HULFT10 for Linux/AIX エラーコード・メッセージ : システム関連の完了コード

HULFT10 for IBMi エラーコード・メッセージ : 集信プログラム、配信プログラム共通の完了コード

HULFT10 for zOS エラーコード・メッセージ : 集信側ホストでエラーが発生した場合の詳細コード

HULFT10 for Container Services エラーコード・メッセージ : 転送履歴の完了コード

16

591