CSV形式受信の設定

受信したファイルをCSV形式へ変換するとき、項目を何で区切るかのセパレータ文字、項目の囲み文字などを集信側に登録します。

HULFT管理画面から登録できます。

変換するファイルIDごとに内容を設定してください。

なお、ファイルIDが設定されていない場合は、ユーザーの初期値が設定されます(「ユーザーの初期値」を参照)。

CSV環境設定ファイルが存在していない場合、または「ユーザーの初期値」が設定されていない場合は、各項目の初期値(「各項目の初期値」参照)が設定されます。

CSV変換情報登録画面については、「CSV変換情報登録画面」を参照してください。

ファイル名

CSV環境設定ファイルの名称は「hulcsv.inf」です。この名称は変更できません。

CSV環境設定ファイルは、HULFT管理情報が存在するパス(HULPATH)に置きます。

各項目の説明

各項目の説明を以下に示します。各項目の初期値は「各項目の初期値」を参照してください。

集信ファイルID

CSV形式変換を行うファイルIDを英大文字数字および“_”で指定します。50バイト以内で指定します。

セパレータ

項目と項目を区切る文字を記述します。

半角1文字

: 以下の文字から選択します。

「'」「!」「#」「$」「%」「&」「(」「)」「,」「^」「|」「"」「\」「/」

または、ASCIIコードが0x21~0x7eの1バイトの英数字記号を直接入力します。

TAB

: タブコード(0x09)

SPACE

: スペースコード(0x20)

NONE

: セパレータなし

囲み文字

項目を囲む文字を記述します。

半角1文字

: 以下の文字から選択します。

「'」「!」「"」「#」「$」「%」「&」「(」「)」「,」「^」「|」「~」「\」「/」

または、ASCIIコードが0x21~0x7eの1バイトの英数字記号を直接入力します。

NONE

: 囲み文字なし

後スペースカット

フォーマット情報の項目タイプが“X”、“M”、または“N”で、その項目値の後ろにあるスペース(全角スペースを含む)、または漢字コード変換によってフォーマット情報のサイズより実際のデータサイズが短くなったときの後ろスペースを省略するかしないかを記述します。

する

: 項目の後ろのスペースをカットする

しない

: 項目の後ろのスペースをカットしない

スペースデータの圧縮

フォーマット情報の項目タイプが“X”、“M”、または“N”で、その項目値がすべてスペース(全角スペースを含む)の場合の処理を記述します。

する

: 全スペースをカットする

しない

: 半角1バイト分のスペースを項目値とする

この指定は、後スペースカットで“する”を指定したときのみ有効です。

Shift-JISの場合、省略するスペースコードは、以下のとおりです。

  • 0x20(半角スペース)

  • 0x8140(全角スペース)

ゼロサプレス

フォーマット情報の項目タイプが“B”、“S”、“P”、“F”、または“9”で、その項目の値が規定表示桁数(下記参照)より少ない場合、数値の前に「0」を埋めるかどうかを記述します。

する

: 数値の前の「0」をカット

しない

: 数値の前を「0」で埋める

表4.19 CSV形式変換時の変換規則

集信ファイル(変換後)

CSVデータ

項目タイプ

バイト数

規定表示桁数

F

浮動小数点タイプ

4

30

8

30

P

サイン付内部10進数

1~2

12

3~5

12

6~10

21

B

バイナリ

2

12

4

12

8

21

S

サイン付外部10進数

1~4

12

5~9

12

10~18

21

= 備考 =
  • 項目タイプが“F(浮動小数点タイプ)”の場合は、小数点以下桁数が固定で9桁になります。また、規定表示桁数を超えるデータの場合は、データに依存します。

  • 属性変換機能で“P(サイン付内部10進数)”、“S(サイン付外部10進数)”から“9(サイン無外部10進数)”に変換した場合、規定表示桁数はデータ桁数に依存します。変換しない場合は、項目のバイト数に依存します。

  • 規定表示桁数には、符号(「-」のみ)および小数点が含まれます。

  • バイナリタイプのデータは、サイン付データ形式として処理されます。

タイトル出力

フォーマット情報の項目名をタイトル行として、1行目に出力するかどうかを記述します。ただし、タイトル行の出力は配信管理情報の転送タイプが“FORMAT(F)”のときのみ有効です。

する

: タイトル行を出力する

しない

: タイトル行を出力しない

ユーザーの初期値

CSV環境設定ファイルに同じ設定内容のファイルIDが複数存在する場合、ファイルID「DEFAULTF」で初期値を設定することにより、1つのファイルIDで同じ設定を行うことができます。変換するファイルIDがCSV環境設定ファイルに存在しないとき「DEFAULTF」の値が設定されます。

「DEFAULTF」がCSV環境設定ファイルに設定されていない場合は、「各項目の初期値」が設定されます。

各項目の初期値

各設定値の初期値を以下に示します。該当するファイルIDがなかった場合、またはファイ ルが存在しない場合は、初期値が設定値として採用されます。

表4.20 初期値

項目名

初期値

初期値の説明

セパレータ

,(カンマ)

項目を「,(カンマ)」で区切る

囲み文字

"(ダブルクォーテーション)

項目の値を「"(ダブルクォーテーション)」で囲む

後スペースカット

する

項目の後ろのスペースをカットする

スペースデータの圧縮

する

全スペースをカットする

ゼロサプレス

する

数値の前の「0」をカット

タイトル出力

しない

タイトル行を出力しない

CSV形式ファイル

CSV形式受信を行うと、集信ファイルと同一のフォルダーにCSV形式ファイルが作成されます。

CSV形式のファイル名は「集信ファイル名.csv」です。

注意事項

  • フォーマット情報の項目タイプに“I”を指定すると、CSV形式変換処理でエラーになりますので指定しないでください。

    “I”はイメージ(転送時無変換)なので、データ内に上記セパレータ文字や囲み文字が含まれる可能性があります。

  • CSV変換では、データ内にNULL文字(0x00)が存在した場合、そこまでをデータであると判断します。

  • システム動作環境設定の転送関連ファイルの削除モード(trnsfr_file_del)に“復元不可能モード(1)”を指定していた場合、処理中に集信したデータを削除する必要があるときは、復元不可能な状態で削除されます。