クラスター環境のHULFTからの接続時の注意事項

クラスターを構成するHULFTから以下のプログラムおよびAPIを使用してHULFTに接続する場合、相手ホストでの注意点について説明します。

表3.1 対象プログラムおよびAPI

クラスター側接続プログラム名/API名

相手ホスト接続受付対象

配信要求コマンド(utlsend.exe)

集信

送信要求コマンド(utlrecv.exe)

要求受付

ジョブ実行結果通知コマンド(hulsndrc.exe)

要求受付

リモートジョブ実行コマンド(utlrjob.exe)

要求受付

配信要求API(utlsend)

集信

配信要求拡張API(utlsendex)

集信

簡易転送配信要求API(utlsendit)

集信

送信要求API(utlrecv)

要求受付

送信要求拡張API(utlrecvex)

要求受付

ジョブ実行結果通知API(hulsndrc)

要求受付

 

HULFTクラスター構成システムでは、自ホスト名(myhostname)に仮想IPアドレスに対応するホスト名を設定することで、個々のノードを意識することなく仮想IPアドレスを用いたサービス運用ができます。

ただし、エラーなどの原因で接続する側(クラスターシステム側)が相手ホストから自ホスト名の情報を受け取れない場合は、相手ホストの履歴やコンソールに実IPアドレスや実ホスト名が表示されてしまう場合があります。

 

例)

  • 相手ホストのコンソール

    接続する側(クラスターシステム側)の実ホスト名が出力

  • 相手側要求受付履歴

    要求受付定義ファイル(HULPATH\service.dat)に登録されていないサービス要求を受け付け、エラーになった場合に実ホスト名が出力

図3.1 接続時の注意事項

なお、この現象によってHULFTのプログラムが異常な動作をすることはありません。

業務に支障をきたさない場合は特に対応する必要はありません。

この現象における回避策として次のような方法があります。

回避策) 相手ホストのhostsファイルを編集

相手ホストのhostsファイルに、個々のノードの実IPアドレスに対して仮想IPアドレスに対応する仮想ホスト名(HULFTの自ホスト名)を追加します。

以下に、hostsファイルの設定例を示します。

172.16.52.235  CLUSTER
172.16.52.236  CLUSTER