配信ファイルの扱い
配信ファイルは、配信管理情報の配信ファイルの扱いの設定値によって、ロック方法が異なります。
「配信ファイルの扱い」が“保存”の場合
HULFT for zOS
配信ファイルを共有モードで割り当てます。
すでに、HULFTやHULFT以外のジョブにて配信ファイルを占有モードで取得されている場合、配信ファイルのリトライ回数および配信ファイルのリトライ間隔の設定に基づきリトライを行い、HULFTやHULFT以外のジョブがファイルを解放したときに割り当てを行います。
HULFT for IBMi
配信ファイルへのロックをかけずにオープンします。
オープンされたファイルのロック状態は、物理データファイルの場合は「*SHRRD」、保管ファイルの場合は「*SHRNUP」となります。
HULFT for Linux/AIX
配信ファイルへのロックをかけずにオープンします。
なお、HULFT以外のプロセスからロックをかけられているかの確認も行いません。
HULFT for Windows
配信ファイルを以下のようにオープンします。
-
ミューテックスオブジェクトによるロックをかけない
-
読み取りの共有を指定する
HULFT以外のプロセスにて配信ファイルが共有なしでオープンされている場合、配信ファイルロックリトライ回数および配信ファイルロックリトライ間隔の設定に基づき、オープンを行います。
「配信ファイルの扱い」が“クリア”または“ロック”の場合
HULFT for zOS
配信ファイルを占有モードで割り当てます。
すでに、HULFTやHULFT以外のジョブにて配信ファイルを共有モードまたは占有モードで取得されている場合、配信ファイルのリトライ回数および配信ファイルのリトライ間隔の設定に基づきリトライを行い、HULFTやHULFT以外のジョブがファイルを解放したときに割り当てを行います。
HULFT for IBMi
物理データファイルの場合
配信ファイルへロック状態「*EXCL」としてロックをオープン前にかけます。
すでに、HULFTやHULFT以外のジョブにて配信ファイルにロックがかかっている場合、配信ファイルロック待ち時間の設定に基づき、ロックを行います。
保管ファイルの場合
配信ファイルへのロックをかけずにオープンします。オープンされたファイルのロック状態は、「*SHRNUP」となります。
HULFT for Linux/AIX
ローカルファイルの場合
配信ファイルへのロックをオープン後にかけます。
すでに、HULFTやHULFT以外のプロセスにて配信ファイルにロックがかかっている場合は、ロックが解放されるまで処理が停止します。
ネットワークファイルの場合
HULFTのネットワークファイルロックをかけます。さらに、配信ファイルへのロックをオープン後にかけます。すでに、HULFTやHULFT以外のプロセスにて配信ファイルにロックがかかっている場合は、ロックが解放されるまで処理が停止します。
ネットワークファイルは、HULFT10のEnterpriseグレードを導入している場合に使用できます。
HULFT for Windows
ローカルファイルの場合
配信ファイルを以下のようにオープンします。
-
ミューテックスオブジェクトによるロックをかけない
-
共有を指定しない
すでにHULFTまたはHULFT以外のプロセスによって配信ファイルが共有なしでオープンされている場合、配信ファイルロックリトライ回数および配信ファイルロックリトライ間隔の設定に基づき、オープンを行います。
ネットワークファイルの場合
HULFTのネットワークファイルロックをかけた後に共有なしでオープンします。
すでにHULFTまたはHULFT以外のプロセスによって配信ファイルが共有なしでオープンされている場合、配信ファイルロックリトライ回数および配信ファイルロックリトライ間隔の設定に基づいてオープンを行います。
ネットワークファイルは、HULFT10のServerグレードを導入している場合に使用できます。
「配信ファイルの扱い」が“削除”の場合
HULFT for zOS
HULFT for IBMi
HULFT for Linux/AIX
HULFT for Windows
ローカルファイルの場合
配信ファイルを以下のようにオープンします。
-
ミューテックスオブジェクトによるロックをかける
-
共有を指定しない
すでに、HULFTやHULFT以外のプロセスにて配信ファイルにミューテックスオブジェクトによるロックがかかっている場合や共有なしでオープンされている場合は、配信ファイルロックリトライ回数および配信ファイルロックリトライ間隔の設定に基づき、オープンを行います。
ネットワークファイルの場合
配信ファイルへミューテックスオブジェクトによるロックをかけた後、HULFTのネットワークファイルロックをかけます。その後、共有なしでオープンします。
なお、以下の場合は、配信ファイルロックリトライ回数および配信ファイルロックリトライ間隔の設定に基づいてオープンを行います。
-
すでに、HULFTまたはHULFT以外のプロセスによって配信ファイルにミューテックスオブジェクトによるロック、またはHULFTのネットワークファイルロックがかかっている場合
-
共有なしでオープンされている場合
ネットワークファイルは、HULFT10のServerグレードを導入している場合に使用できます。