複数ホストからの集信処理
複数ホストから同一種類のデータを集信し、集信後これら複数のデータをまとめて処理することができます。これをHULFTでは「複数集信」と呼んでいます。
さらに、どのホストからのデータが集信ファイル中のどこにあるかを、複数集信情報ファイルが管理しているため、ユーザーが必要なデータだけを抽出して処理することもできます。
複数ホストからの集信処理の流れを図2.15 で説明します。
1) 配信側からの接続待ち
集信デーモンが配信側からの接続を待ちます。
2) 集信プロセスの起動
集信デーモンは、配信側から接続されると、集信プロセスを起動します。集信プロセスの起動は、各相手ホストからの接続ごとに行います。
3) 集信の実行
集信プロセスは、配信側からデータを受信します。集信管理情報に“複数集信”と登録されていた場合、配信側から受信した転送に関するファイル情報と集信側に設定してある集信管理情報に従って、集信ワークファイルにデータを受信します。複数のホストから受信するとき、集信ワークファイルは別々に作成され通信は並行に進みます。
4) 集信ファイルへの集信データの蓄積
集信プロセスは、集信ワークファイルのデータを集信ファイルに書き出します。集信ワークファイルへの集信中に異常が発生すると、そこまでの集信データは集信ファイルに書かれません。
5) 複数集信情報ファイルへの記録
集信プロセスは、どこの相手ホストからの受信データを集信ファイルのどこに蓄積したかという情報を複数集信情報ファイルに記録します。集信処理が異常終了した場合、この情報は書き込まれません。
6) 集信履歴ファイルへの書き込み
集信プロセスは集信終了後、その結果を集信履歴ファイルに書き込みます。
7) 集信後ジョブの起動
集信プロセスは、集信管理情報に登録された条件に従って、ジョブ起動情報に登録されたジョブを起動します。ジョブ起動は、集信処理が正常終了したとき、異常終了したときそれぞれどちらでも行えます。
ジョブ起動は、各相手ホストからの集信終了ごとに行います。
8) 集信後ジョブ実行履歴ファイルへの書き込み
集信プロセスは、ジョブの実行結果を集信後ジョブ実行履歴ファイルに書き込みます。
集信したデータを送信ホスト単位で抜き出して処理をしたい場合、集信後ジョブの中で複数集信情報ファイルを見て処理を行うことになります。