前提条件

HULFT10のEnterpriseグレードを導入している環境で、ネットワークファイルを扱うために必要な前提条件について説明します。

ファイルサーバーがNFS version 3(NFS v3)をサポートしている

ネットワークファイルを管理するファイルサーバーが、分散ファイルプロトコル「NFS」のversion 3(NFS v3)以上をサポートしている必要があります。

ファイルサーバーがSMB 3.0をサポートしている

ネットワークファイルを管理するファイルサーバーが、Windowsのファイル共有プロトコルSMB 3.0をサポートしている必要があります。

なお、SMB 3.0を使用する場合、以下の制限があります。

  • HULFT for Linux Ver.8.5.2以降

    HULFT for UNIXおよびHULFT for zLinuxは対象外です。

  • 以下のいずれかのOSにてHULFTを使用

    • Red Hat Enterprise Linux

    • Amazon Linux

    • Oracle Linux

    • SUSE LINUX Enterprise Server

    • Asianux Server

  • 集信管理情報の以下の情報についてHULFTでの登録内容は無視され、マウント時のオプションが優先される

    • オーナー名(OWNER)

    • グループ名(GROUP)

    • パーミッション(PERM)

バイト範囲のロックによる排他制御が可能

HULFTによるネットワークファイルロックでは、ネットワークファイルに対してバイト範囲のロックを取得し、排他制御を行います。

したがって、ファイルサーバーがバイト範囲のロックを提供しており、ファイルサーバー上で異なるファイル共有プロトコル同士の排他制御を実行できる必要があります。

対象ファイルとパスへのアクセス権が設定されている

HULFTが動作するアカウントに、対象のネットワークファイルとネットワークパス、およびシステム動作環境設定のHULFT製品間共有環境設定パス(hulsharepath)に指定したディレクトリーに対する「読み込み権限および書き込み権限」が必要です。

アカウントとアクセス権の設定は、「アクセス権の設定」を参照してください。システム動作環境設定については、「システム動作環境の設定について」を参照してください。

対象ファイルとパスへの属性キャッシュが無効になっている

対象となるファイルが格納されているディレクトリーをマウントするときに、NFSクライアントの属性キャッシュを無効にしておく必要があります。

Red Hat Enterprise Linuxからマウントする場合のコマンド例を以下に示します。

<マウントコマンド例>

#
# mount -o noac server:/data /mnt/server/data/
#