システムファイルの退避と復元について

システムの安全運用の観点から、ハードディスクの破壊など、万が一の場合に備え、システムファイルのバックアップを定期的に作成してください。

注意
  • バックアップおよびリストアの作業は、必ずHULFTを停止してから行ってください。

  • バックアップファイルを作成した時点と異なる環境のHULFTへはリストアできません。

バックアップの方法

HULFTのバックアップは、以下の手順で行うことができます。なお、以下の操作はHULFTをインストールしたユーザーか、スーパーユーザー(root)が行うことをお勧めします。ここでは運用時の「HULPATH」が「/usr/local/HULFT/etc」であることを仮定しています。お使いの「HULPATH」が異なっているときは、そちらを対象としてください。

1. HULFTがインストールされているディレクトリーへ移動します。

%cd /usr/local/HULFT/

2. HULFTの環境であることを確認します。

%ls
bin  etc  

3. 「HULPATH」の環境である「etc」ディレクトリーに移動します。

%cd etc

4. 「HULPATH」の環境であることを確認します。

%ls
huladm.info  hulcsv.info  hulenv.conf    ………

上記の結果は例であり、お使いのHULFT環境によって表示内容は異なります。

5. バックアップを作成します。

%tar cvf ../HULFT_INFO.tar  ./*

ここでは、このディレクトリーに存在するすべてのファイルをバックアップの対象と しています。よって、履歴ファイルなどもバックアップの対象となっています。履歴ファイルを対象外にする場合は、あらかじめ以下のコマンドを使用し、履歴データを削除してください。

  • 集配信履歴削除コマンド(utllog)

  • 要求受付履歴削除コマンド(utlobsrm)

6. バックアップが作成されたことを確認します。

%cd  ../
%ls
HULFT_INFO.tar    bin   etc   ………

7. バックアップとして作成されたファイル「HULFT_INFO.tar」をバックアップ先ディレクトリーへ移動させます。このバックアップ先ディレクトリーはユーザーが任意で決めることができます。

%mv HULFT_INFO.tar  HULFTバックアップ先ディレクトリー

8. バックアップファイルが正しくできているか、HULFTバックアップ先ディレクトリーへ移動して確認します。

%cd HULFTバックアップ先ディレクトリー
%ls
HULFT_INFO.tar
%tar tvf HULFT_INFO.tar
rw-r--r-- 103/101   2548 2014年 12月  9日 17:19 ./hulenv.conf
rw-r--r-- 103/101    335 2014年 12月  8日 19:02 ./service.db
rw-r--r-- 103/101    341 2014年 12月  8日 19:02 ./hulcsv.info
rw-r--r-- 103/101    256 2014年 12月  8日 19:02 ./huladm.info
   ・
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   ・

以上でバックアップ作業は終了です。復旧時のために大切に保管しておいてください。

バックアップからのリストア方法

バックアップからのリストアは、以下の手順で行うことができます。なお、以下の操作は HULFTをインストールしたユーザーか、スーパーユーザー(root)が行うことをお勧めします。ここでは運用時の「HULPATH」が「/usr/local/HULFT/etc」であることを仮定しています。お使いの「HULPATH」が異なっているときは、そちらを対象としてください。

1. HULFTの管理情報のバックアップが保存されているディレクトリーへ移動します。

%cd  HULFTの管理情報のバックアップが保存されているディレクトリー

2. HULFTの管理情報のバックアップファイルがあることを確認します。

%ls
HULFT_INFO.tar

バックアップの作成時に上記のようなファイル名以外を指定したときは、それに従 ってください。

3. 「HULPATH」の環境である「etc」ディレクトリーに移動します。

%cd /usr/local/HULFT/etc

4. 「HULPATH」の環境であることを確認します。

%ls
huladm.info     hulcsv.info    hulenv.conf     ………

5. バックアップファイルをコピーしてリストアします。

%cp バックアップファイルのあるディレクトリー/HULFT_INFO.tar .
%tar xvf ./HULFT_INFO.tar

上記の方法で、すべての管理情報はバックアップ作成時の情報に戻ります。リストアした後に元に戻すことはできませんので注意してください。

6. リストアが終了したら、HULFT管理画面を使用して、環境が反映されていることを確認します。

%utladmin

各メニューを選択して確認します。

7. 環境がバックアップ時の状態に戻っていることが確認できたらリストア作業は終了です。不要であればバックアップファイルは削除しても構いません。