アベイラビリティーゾーンの退避
HULFT10 for Container ServicesではAWSの機能を利用して、任意のタイミングで通信を片側のAZに集約できます。
この機能を利用すると、特定のAZで問題が発生しているとユーザー側で判断した場合に、AWSサービスの自動フェイルオーバーを待つことなく、すばやく対応を行うことができます。
アベイラビリティゾーンの退避には以下の操作を行います。
Amazon Application Recovery Controller(ARC)ゾーンシフトの実行
HULFT10 for Container Services で作成されるELB (ALB, NLB)は導入時に「ARCゾーンシフト統合」を有効にしています。
ARCからゾーンシフト対象として指定することで、対象のAZから通信を退避することができます。
ELBのターゲットグループとして登録されているECSクラスターはゾーンシフトの対象には含まれず、コンテナの再配置は実施されません。
ターゲットグループに対象AZのコンテナしか登録されていない場合は、ゾーンシフト中でも対象AZに対して通信が発生します。
ターゲットグループに複数AZのコンテナが登録されている場合は、ゾーンシフト対象のAZへの通信を回避します。
そのため、ゾーンシフトを実行する場合は、事前に転送コンテナおよび管理コンテナを各2台以上起動しておく必要があります。
Amazon Aurora DBクラスターの手動フェイルオーバーの実行
管理コンテナのDB接続は、DBクラスターのプライマリインスタンスに対して行われます。
プライマリインスタンスが起動しているAZがゾーンシフト対象の場合、もう一つのAZで起動しているリーダーインスタンスをプライマリインスタンスに昇格し接続先を切り替える必要があります。
DBクラスターの手動フェイルオーバーを実行することで、リーダーインスタンスをプライマリインスタンスに昇格することができます。