集計結果CSV出力ユーティリティ
HULFT-HUB Serverを経由した集配信に関する情報を指定された条件に従って集計し、集計結果をCSV形式で標準出力へ出力することができます。これにより、ファイル転送に関する課金処理等をスムーズに行うことができます。
(1) 使用方法
utlhubsumcsv [{-start | -end}] [-fromdate yyyymmddhhmmss] [-todate yyyymmddhhmmss] [-fromtime hhmmss] [-totime hhmmss] [{-okerror | -ok}] [{-sendreceive | -send | -receive}] [-hostname HostName] [-servicename ServiceName] [-fileid FileID] [-notitle]
(2) パラメータ説明
パラメータで指定された条件(複数指定された場合はAND条件)を満たす転送を集計の対象とします。
転送日時による対象データの絞り込み
転送日時を指定して、集計対象データを絞り込みたい場合、下記パラメータを組み合わせて使用してください。
- -start | -end
-
集計対象の日時区分(省略可)
集計対象とする転送を日時・時刻(「-fromdate」「-todate」「-fromtime」「- totime」パラメータ)で指定する場合、日時・時刻の比較対象を転送開始日時とするか転送終了日時とするかを指定します。
- -start
-
転送開始日時を集計対象の比較条件とします。
- -end
-
転送終了日時を集計対象の比較条件とします。
省略した場合、-start指定とみなします。
- -fromdate yyyymmddhhmmss
-
集計開始日時(省略可)
指定した集計開始日時以降に転送開始/終了(※)した転送を集計対象とします。
- -todate yyyymmddhhmmss
-
集計終了日時(省略可)
指定した集計終了日時以前に転送開始/終了(※)した転送を集計対象とします。
- -fromtime hhmmss
-
集計開始時刻(省略可)
指定した集計開始時刻以降に転送開始/終了(※)した転送を集計対象とします。
- -totime hhmmss
-
集計終了時刻(省略可)
指定した集計終了時刻以前に転送開始/終了(※)した転送を集計対象とします。
※:「集計対象の日時区分(-start | -end)」の指定によります。
転送日時による対象データの絞り込み方法(パラメータの指定方法)を、次に示す図で例を挙げて説明します。
図3.17 転送日時による対象データの絞り込み例
転送結果による対象データの絞り込み
転送結果を指定して、集計対象データを絞り込みたい場合、下記パラメータを使用してください。
- -okerror | -ok
-
集計対象の転送ステータス(省略可)
指定した転送ステータスの転送を集計対象とします。
- -okerror
-
: 正常終了・異常終了を対象とします。
- -ok
-
: 正常終了のみを対象とします。
省略した場合、-okerror指定とみなします。
接続相手による対象データの絞り込み
接続相手(配信元、接続元、集信先、接続先)を指定して、集計対象データを絞り込みたい場合、下記パラメータを組み合わせて使用してください。
- -sendreceive | -send | -receive
-
集計対象の集配信区分(省略可)
指定した集配信区分の転送を集計対象とします。
本パラメータを使用する場合は、-hostname、-servicenameパラメータを使用してください。
- -sendreceive
-
: 配信、接続元、集信、接続先を後続パラメータで指定します。
- -send
-
: 配信および、接続元を後続パラメータで指定します。
- -receive
-
: 集信および、接続先を後続パラメータで指定します。
省略した場合、-sendreceive指定とみなします。
- -hostname HostName
-
集計対象のホスト名(省略可)
指定したホストに対する転送を集計対象とします。
「集計対象の集配信区分」の指定により、以下のように解釈されます。
- -sendreceive
-
: 指定したホストが、配信ホスト、接続元ホスト、集信ホスト、接続先ホストのいずれかである転送
- -send
-
: 指定したホストが、配信ホスト、または接続元ホストである転送
- -receive
-
: 指定したホストが、集信ホスト、または接続先ホストである転送
「*(アスタリスク)」を指定して、前方または後方一致の複数ホストを同時に指定することができます。「*(アスタリスク)」を使用する場合は「"(ダブルクォーテーション)」で囲む必要があります。(例 "ABC*")
省略した場合および、“*”のみを指定した場合は、全ホストを対象とします。
- -servicename ServiceName
-
集計対象のサービス名(省略可)
指定したサービス名(※)に対する転送を集計対象とします。
「集計対象の集配信区分」の指定により、以下のように解釈されます。
- -sendreceive
-
: 以下のいずれかのサービス名が、引数で指定したサービス名と一致する転送
- 配信クライアントのサービス名
- 集信クライアントのサービス名
- 接続元HULFT-HUB Serverのサービス名
- 接続先HULFT-HUB Serverのサービス名
- -send
-
: 以下のいずれかのサービス名が、引数で指定したサービス名と一致する転送
- 配信クライアントのサービス名
- 接続元HULFT-HUB Serverのサービス名
- -receive
-
: 以下のいずれかのサービス名が、引数で指定したサービス名と一致する転送
- 集信クライアントのサービス名
- 接続先HULFT-HUB Serverのサービス名
「*(アスタリスク)」を指定して、前方または後方一致の複数のサービス名を同時に指定することができます。「*(アスタリスク)」を使用する場合は「"(ダブルクォーテーション)」で囲む必要があります。(例 "ABC*")
省略した場合および、“*”のみを指定した場合は、全サービス名を対象とします。
※
:
HULFT-HUB Server上で管理するサービス名を意味します。クライアント(HULFT)の要求受付プログラムで使用されているサービス名ではありません。
接続相手による対象データの絞り込み方法(パラメータの指定方法)を、次に示す図で例を挙げて説明します。

HUB_Bで下記パラメータを指定して本ユーティリティを実行した場合、どの転送が対象となるかを説明します。
(a)「-send -hostname “HUB*”」を指定した場合:TRNS10a,TRNS10b,TRNS30
(b)「-send -hostname “CLT*”」を指定した場合:TRNS10a,TRNS10b,TRNS20,TRNS30
(c)「-send -hostname」を指定した場合:TRNS10a,TRNS10b,TRNS20,TRNS30
(d)「-receive -hostname “HUB*”」を指定した場合:TRNS10a,TRNS10b,TRNS30
(e)「-receive -hostname “CLT*”」を指定した場合:TRNS10a,TRNS10b,TRNS20,TRNS30
(f)「-receive -hostname HUB_C1 -servicename “*2”」を指定した場合:TRNS10b
(g)「-sendreceive -hostname “HUB_A*”」を指定した場合:TRNS10a,TRNS10b,TRNS30
(h)「-sendreceive -hostname “CLTR*”」を指定した場合:TRNS10a,TRNS10b,TRNS20,TRNS30
(i)「-sendreceive -hostname “*”」を指定した場合:TRNS10a,TRNS10b,TRNS20,TRNS30
図3.18 接続相手による対象データの絞り込み例
転送ファイルによる対象データの絞り込み
転送したファイルを指定して、集計対象データを絞り込みたい場合、下記パラメータを使用してください。
- -fileid FileID
-
集計対象のファイルID(省略可)
指定したファイルIDの転送を集計対象とします。
「*(アスタリスク)」を指定して、前方または後方一致の複数ファイルIDを同時に指定することができます。「*(アスタリスク)」を使用する場合は「"(ダブルクォーテーション)」で囲む必要があります。(例 "ABC*")
省略した場合および、“*”のみを指定した場合は、全ファイルIDを対象とします。
出力形式に関する指定
集計結果を出力する際の出力形式に関する下記パラメータを指定することができます。
- -notitle
-
ヘッダ行の省略(省略可)
指定すると、ヘッダ行を省略して集計結果を表示します。
省略すると、ヘッダ行として項目名が表示されます。項目名については「(6) 表示項目」を参照してください。
(3) 完了コード
- 0
-
: 集計処理が正常終了しました。
- -1
-
: 集計処理が異常終了しました。
同時に出力されるエラーメッセージを参照し、エラーの原因を取り除き、再実行してください。
- 255
-
: 集計処理が異常終了しました。
同時に出力されるエラーメッセージを参照し、エラーの原因を取り除き、再実行してください。
(4) ユーティリティ使用上の注意点
ユーティリティを使用する上での動作環境については、「ユーティリティ(コマンド)実行時の注意点」を参照してください。
本ユーティリティでは、以下のことにも注意してください。
同報配信の集計件数について
同報配信については、同報先件数が集計件数となります。たとえば、同報先が5つの場合、5件の転送が行われたこととして集計を行います。
蓄積データの集計の扱い
送出処理を行うことにより、蓄積データをHULFT-HUB Server経由の集配信データとして扱い、集計を行います。たとえば、蓄積データを5回送出した場合、5件の転送が行われたこととして集計を行います。
(5) 出力例
午前9:00~午後5:59までの転送履歴を集計し、結果をCSV出力する例を次の図に示します。
出力例中の各項目について説明します。
No. | 項目名 | 説明 |
長さ (バイト) |
||
---|---|---|---|---|---|
1) |
SumID |
集計ID |
集計条件を示すユニークなIDです。 現在は固定で「default」が出力されます。 |
32 |
|
2) |
Date |
集計対象日付 |
集計した転送履歴の日付が出力されます。 |
8 |
|
3) |
First |
集計対象日の初回転送日時 |
集計した転送履歴の中で、最も早い転送開始日時が「YYYYMMDDhhmmssxxx」形式で出力されます。 |
17 |
|
4) |
Last |
集計対象日の最終転送日時 |
集計した転送履歴の中で、最も遅い転送終了日時が「YYYYMMDDhhmmssxxx」形式で出力されます。 |
17 |
|
5) |
HostName |
ホスト名 |
集計条件の指定値が固定で出力されます。 |
68 |
|
6) |
ServiceName |
サービス名 (*1) |
集計条件の指定値が固定で出力されます。 |
100 |
|
7) |
FileID |
ファイルID |
集計条件の指定値が固定で出力されます。 |
50 |
|
8) |
Send/Receive |
集配信区分 |
パラメータで指定した集配信区分が固定で出力されます。 B:集配信 R:集信 S:配信 |
1 |
|
9) |
TransferType |
通信手順 |
転送で使用した通信手順が出力されますが、本バージョンでは「H(HULFT手順)」が固定的に出力されます。(将来、使用予定の拡張項目) |
1 |
|
10) |
count |
集計結果 |
転送回数 |
0~18446744073709551615(単位:回) |
20(*2) |
11) |
time |
転送時間 |
0~18446744073709551615(単位:ミリ秒) |
20(*2) |
|
12) |
byte |
データ 利用量 |
0~18446744073709551615(単位:バイト) |
20(*2) |
*1 | : |
HULFT-HUB Server上で管理しているサービス名を意味します。クライアント(HULFT)の要求受付プログラムで使用されているサービス名ではありません。 |
*2 | : |
集計結果がオーバーフローした場合、“********”で表示されます。 |