HULFT-HUB Serverの非互換

(1) 隣接サーバレベル混在時の操作制限

SVR

3.0.0

+

MGR

3.0.0

HULFT-HUBのシステム構成で、複数のHULFT-HUB Serverが存在し、ログインサーバと隣接サーバのバージョンが異なる環境では、隣接サーバには接続できません。HULFT-HUB Managerでの構成図や転送情報画面での隣接サーバへの操作、および転送モニタ詳細画面での隣接サーバ以降の表示はできません。

図4.1 バージョンが異なる隣接サーバへの接続

異なるバージョンの隣接サーバに対しては、HULFT-HUB Managerから別々にログインして操作を行ってください。この場合、1つの転送であっても集信側と配信側は別々に設定を行う必要があります。

なお、ログインサーバがVer.3.0未満のHULFT-HUB Serverであれば、異なるリビジョン、バージョンであっても隣接サーバへ接続や操作ができます。

また、データ転送(中継、蓄積)や送信要求は隣接サーバのバージョンが異なる場合でも可能です。

(2) ユーティリティのコマンド名の変更

SVR

3.0.0

 

 

HULFT-HUB Serverの以下のコマンドのプログラム名称が変更になりました。

表4.1 コマンド名が変更されたユーティリティ

プログラム名称

コマンド名

Ver.3.0未満

Ver.3.0以降

集計結果CSV出力ユーティリティ

hubsumcsv

utlhubsumcsv

製品確認ユーティリティ

hubverinfo

utlhubversion

クライアント保留/解除ユーティリティ(*1)

utlchgsts

utlhubchgsts

転送履歴削除ユーティリティ

utlhublog

utlhublogrm

*1 :

HULFT-HUB Server for UNIX/Linux-ENTの場合にのみ該当します。

(3) 「蓄積状況」項目の廃止

SVR (ENT)

3.2.0

 

 

レプリケーション機能の追加により、「代替設定」の「蓄積状況」項目を廃止し、「蓄積データ」項目、「転送履歴」項目を追加しました。

蓄積状況を代替機に引き継ぐかどうかは、「蓄積データ」項目の設定に従います。

(4) 管理情報のパラメータファイル

SVR

3.4.0

 

 

HULFT8の新規項目を取り込んだため、管理情報パラメータ生成ユーティリティ(utlhubigen)が出力するファイル、および管理情報バッチ登録ユーティリティ(utlhubiupdt)の入力ファイルの形式は、HULFT-HUB Server Ver.3.4未満から変更されました。

(5) ユーティリティの文字コード指定

SVR

3.6.0

 

 

HULFT-HUB Server for Windowsでは、ユーティリティ実行時の“-c”パラメータの動作が変わりました

影響を受けるのは以下のユーティリティです。

  • クライアント登録ユーティリティ(utlhubclientreg)
  • 管理情報パラメータ生成ユーティリティ(utlhubigen)
  • 管理情報バッチ登録ユーティリティ(utlhubiupdt)

表4.2 “-c”パラメータの動作の違い

No.

パラメータ

使用されるコードセット

Ver.3.6.0未満

Ver.3.6.0以降

1

-c e

EUC

Windowsのシステムロケール(*1)

2

-c s

SHIFT-JIS

Windowsのシステムロケール(*1)

3

-c 8

UTF-8

UTF-8

4

省略

システム動作環境設定の「漢字コード種(KnjCode)」

(Windowsでは“SJIS”のみ指定可)

Windowsのシステムロケール

*1 :

下位互換のため、指定してもエラーにはなりません。しかし、Ver.3.6.0以降でWindowsのシステムロケールを指定する場合は“-c”パラメータを省略することを推奨します。

= 備考 =

表4.2 のNo.2、3、4の指定方法を使用していた場合、日本語環境ではVer.3.6.0未満の動作とVer.3.6.0以降の動作は同じになります。

表4.2 のNo.1の指定方法を使用していた場合は、パラメータファイルのコードセットをWindowsのシステムロケールに合わせて変更してください。

(6) 管理情報のパラメータファイルのタイトルの変更

SVR

3.6.0

 

 

管理情報パラメータ生成ユーティリティ(utlhubigen)または管理情報バッチ登録ユーティリティ(utlhubiupdt)で使用するパラメータファイルで、転送情報および転送詳細条件のタイトルが変更されました。

表4.3 変更されたタイトル

パラメータ

タイトル

Ver.3.6.0未満

Ver.3.6.0以降

“-j”省略時

SendHostName

TransferSourceHostName

SendServiceName

TransferSourceServiceName

“-j”指定時

配信側ホスト名

転送元ホスト名

配信側サービス名

転送元サービス名

(7) 管理対象外サーバの廃止

SVR (ENT)

3.6.0

+

MGR

3.6.0

管理対象外サーバが廃止されました。

HULFT-HUB Ver.3.6以降、自分が管理していないサーバを登録する際は、明示的に管理外サーバとして登録する必要があります。

アップグレード前の環境で管理対象外サーバを使用していた場合は、管理外サーバに切り替える必要があります。

(8) 隣接サーバの稼動監視による動作の変更

SVR (ENT)

3.7.0

 

 

HULFT-HUB Server Ver.3.7にアップグレードすると、隣接サーバの稼動監視が有効になります。そのため、以下の点についてアップグレード前とは動作が変わります。

隣接サーバのトレースログ

隣接サーバの稼動監視が有効になっていると、隣接サーバに対して定期的に稼動監視を行います。そのため、隣接サーバのトレースログに、定期的に以下のメッセージが出力されます。

表4.4 出力されるメッセージ

メッセージコード

メッセージ

HULH6030I

接続要求を受け付けました。IPアドレス:xxx.xxx.xxx.xxx

HULFT-HUB Server Ver.3.4を経由するファイル転送

以下の条件がすべて成立する場合、配信側クライアントの「HULFT7通信モード」を“無効”に設定していても、“有効”に設定した場合の動作となります。

  • 配信側クライアントがHULFT8
  • 転送経路上のHULFT-HUB Server Ver.3.7が以下の条件を満たす
    • 隣接HUBサーバの稼動監視が有効
    • 集信側の隣接サーバがHULFT-HUB Server Ver.3.4

また、以下の条件がすべて成立している場合、集信側クライアントの「HULFT7通信

モード」を“無効”にしていても、“有効”に設定した場合の動作となります。

  • 集信側クライアントのHULFT8から送信要求
  • HULFT-HUB Server Ver.3.7で隣接HUBサーバの稼動監視を有効にしている
  • そのHULFT-HUB Server Ver.3.7の配信側の隣接サーバがHULFT-HUB Server Ver.3.4

HULFT-HUB Ver.3.7未満と、HULFT-HUB Ver.3.7以降で隣接HUBサーバの稼動監視を

有効にした場合で、動作が異なる例を以下に示します。

図4.2 HULFT-HUB Ver.3.7未満とVer.3.7以降で動作が異なる例

(9) 管理情報バッチ登録ユーティリティの一部項目の廃止

SVR

3.6.0

 

 

管理情報バッチ登録ユーティリティ(utlhubiupdt)において、以下の項目を廃止しました。

表4.5 管理情報バッチ登録ユーティリティ(utlhubiupdt)において廃止された項目

管理情報種別

廃止された項目

廃止バージョン

タイトル(英語)

タイトル(日本語)

HULFT-HUB Manager上の項目名

転送詳細条件

OverWriteFlag

転送元ホスト名書換要否

(非表示)(*1)

Ver.3.6.0

*1 :

管理情報バッチ登録ユーティリティ(utlhubiupdt)、または管理情報収集配布機能におけるインポートファイル(CSVファイル)でのみ設定可能な項目です。廃止バージョン以降は、項目が設定されていたとしても無視されます。

(10) 転送履歴リスト表示ユーティリティの表示項目追加

SVR

3.3.0

 

 

転送履歴リスト表示ユーティリティ(utlhubloglist)において、以下の表示項目が追加されます。

表4.6 転送履歴リスト表示ユーティリティ(utlhubloglist)において追加された表示項目

項目名

説明

追加バージョン

配信ファイル名

配信ファイルのファイル名

Ver.3.3.0

(11) 収容クライアント履歴リスト表示ユーティリティの表示項目追加

SVR

3.8.0

 

 

収容クライアント履歴リスト表示ユーティリティ(utlhubclientloglist)において、以下の表示項目が追加されます。

表4.7 収容クライアント履歴リスト表示ユーティリティ(utlhubclientloglist)において追加された表示項目

履歴の種類

項目名

説明

配信履歴

暗号化種別

配信ファイルの暗号化に使用した暗号化方式

転送識別子 ファイル転送ごとに発行される一意の識別子
圧縮方式 配信したファイルの圧縮方式
コード変換側 ファイルをコード変換するホスト、またはコード変換の有無
コメント 配信管理情報のコメント
集信履歴 暗号化種別 集信ファイルの復号に使用した暗号化方式
圧縮方式 集信したファイルの圧縮方式
転送識別子 ファイル転送ごとに発行される一意の識別子
コード変換側 常に""
コメント 集信管理情報のコメント
集配信状況 ファイル名 配信ファイルまたは集信ファイルのファイル名
転送識別子 ファイル転送ごとに発行される一意の識別子

履歴をファイル出力してユーザ業務に使用している場合、ユーザアプリケーションの修正が必要になることがあります。

ユーティリティの詳細は、「HULFT-HUB Serverマニュアル」を参照してください。

(12) 転送履歴リスト表示ユーティリティの表示項目追加

SVR

3.9.0

 

 

転送履歴リスト表示ユーティリティ(utlhubloglist)で“-csv”パラメータを指定した場合、以下の表示項目が追加されます。

表4.8 転送履歴リスト表示ユーティリティ(utlhubloglist)で追加された表示項目

項目名

説明

転送タイプ

転送ファイルの転送データ形式

暗号化種別

転送ファイルの暗号化に使用した暗号化種別

転送識別子

ファイル転送ごとに発行される一意の識別子

圧縮方式

転送ファイルの圧縮方式

コード変換側

転送ファイルのコード変換側

(13) 「HUB Manager通信暗号化区分」項目の廃止

SVR

3.9.0

+

MGR

3.9.0

HULFTHUB Serverのシステム動作環境設定の「HUB Manager通信暗号化区分」の項目を廃止しました。

HULFT-HUB ManagerからHULFT-HUB Server Ver.3.9.0以降に接続した場合には、システム動作環境設定画面に「HUB Manager通信暗号化区分」の項目が表示されません。

HULFT-HUB ServerおよびHULFT-HUB Managerへ送信する電文は常に暗号化されます。

(14) クライアント登録用ファイルの変更

SVR

3.9.0

+

MGR

3.9.0

クライアント登録時に管理対象外(中継あり)クライアントの「高強度暗号強制モード」の設定を指定するため、以下のファイルの形式が変更されました。

  • クライアント登録ユーティリティ(utlhubclientreg)のパラメータファイル

  • クライアント登録(リスト選択)ダイアログで読み込むファイル

(15) 管理情報のパラメータファイルのタイトルの変更

SVR

3.9.0

+

MGR

3.9.0

以下のファイルについて、転送情報と転送詳細条件の一部の項目のタイトルが変更されました。

  • 管理情報パラメータ生成ユーティリティ(utlhubigen)または管理情報バッチ登録ユーティリティ(utlhubiupdt)で使用するパラメータファイル

  • 管理情報収集配布機能のインポートファイルとエクスポートファイル

表4.9 変更されたタイトル

言語

タイトル

Ver.3.9.0未満

Ver.3.9.0以降

日本語 (*1)

EBCDICコードセット

EBCDICセット

英語 (*2)

EbcdicCodeSet

EBCDICSet

*1 :

管理情報パラメータ生成ユーティリティ(utlhubigen)で“-j”を指定した場合、または管理情報収集配布のエクスポートダイアログで「タイトルの言語」に“日本語”を指定した場合

*2 :

管理情報パラメータ生成ユーティリティ(utlhubigen)で“-j”を省略した場合、または管理情報収集配布のエクスポートダイアログで「タイトルの言語」に“英語”を指定した場合