暗号化機能を使用するための設定

(1) クライアントの設定

1. 暗号オプションを導入する

クライアントに「HULFT 暗号オプション」が導入されていない場合は、「HULFT 暗号オプション」を導入してください。導入方法は、HULFTの「HULFT 暗号オプションマニュアル」を参照してください。

2. システム動作環境設定を確認する

「HULFT 暗号オプション」の暗号化方式を使用するかどうかは、システム動作環境設定の「暗号化方式」で設定します。システム動作環境設定ファイルまたはシステム動作環境設定画面で、以下の値が設定されていることを確認してください。

表5.4 確認する内容

機種

システム動作環境設定ファイル

システム動作環境設定画面

Mainframe

1

(*1)

UNIX/Linux

1

1

Windows

1

その他の暗号化

IBMi

1

1

*1 :

HULFT for Mainframeでは、HULFT管理画面からシステム動作環境設定を確認および変更することができません。

 

「暗号化方式」に上記の値が設定されていなかった場合は、設定値を変更する必要があります。

確認方法および設定方法は、ご使用のHULFTの「アドミニストレーション・マニュアル」を参照してください。

= 備考 =

「HULFT 暗号オプション」の暗号化方式を使用する設定を変更した場合は、HULFTの再起動が必要です。

 

(2) HULFT-HUB Serverの設定

1. 「HULFT-HUB Server 暗号オプション」を導入する

HULFT-HUB Serverに「HULFT-HUB Server 暗号オプション」を導入してください。導入方法は、「HULFT-HUB Server 導入マニュアル」を参照してください。

2. 「暗号キー」を指定する

HULFT-HUB Managerで転送定義を作成する際に、「暗号キー」を指定してください。暗号キーを指定しない場合は、「HULFT-HUB Server 暗号オプション」、「HULFT 暗号オプション」を導入していても暗号化処理は行われません。

暗号キーは任意に指定することが可能ですが、配信側設定情報(送り側)と集信側設定情報(受け側)で同じ暗号キーを指定する必要があります。同じ暗号キーが指定されていない転送情報を使用してファイルの蓄積処理を行うと、送出処理で異常終了する場合があります。

図5.11 暗号キーの指定

= 備考 =

転送情報(ファイルID)の登録方法および暗号キーの指定方法は、HULFT-HUB Managerのオンラインヘルプを参照してください。

注意

以下の転送では、HULFT-HUB Serverの転送情報に「暗号キー」を設定する必要があります。

  • AES暗号を利用し、HULFT-HUB Serverで蓄積する場合
  • HULFT暗号化方式を利用し、以下の条件が成立する場合
    • 配信側クライアントがHULFT8以降で、詳細ホスト情報の「HULFT7通信モード」が“無効”
    • 集信側クライアントがHULFT8未満、または転送情報が存在しないHULFT-HUB Serverより集信側にHULFT-HUB Server Ver.3.5未満が存在
  • ジョブフローを利用し、蓄積データの抽出や置換えを行う場合

HULFT-HUB Managerの転送情報画面で転送定義を作成する場合は、自動的にHULFT-HUB Serverの転送情報の「暗号キー」に適切な値が設定されますが、HULFT-HUB Serverの管理情報バッチ登録ユーティリティやHULFT-HUB Managerの管理情報収集配布機能を使用して転送定義を作成する場合は、ユーザ自身が正しい「暗号キー」を設定するように注意してください。

(3) 転送マップに表示されないHULFT-HUB Serverの設定

3台以上のHULFT-HUB Serverを経由してファイル転送を行う場合、HULFT-HUB Managerの転送情報画面で転送情報を作成すると、配信側クライアントの管理元サーバと集信側クライアントの管理元サーバには転送情報が作成されますが、中間のサーバには転送情報が作成されません。

転送情報が作成されない中間のサーバの配信側と集信側でHULFT8の通信方式への対応状況が異なると、問題が発生する場合があります。

たとえば「図5.12 下位サーバを含む構成例」のような構成で、HULFT-HUB Managerの転送情報画面でCL1からCL2への転送情報を作成した場合、以下の条件を満たすと、SV2が適切な処理を行えないため、CL2は正しいデータを集信できません。

  • CL1上に登録されているCL2の詳細ホスト情報の「HULFT7通信モード」が“無効”
  • 転送情報の配信側設定情報と集信側設定情報で「暗号キー」を指定

図5.12 下位サーバを含む構成例

このような条件でファイル転送を行う場合は、HULFT-HUB Managerの管理情報収集配布機能、またはHULFT-HUB Serverの管理情報バッチ登録ユーティリティ(utlhubiupdt)を使用して、SV2の転送情報を作成してください。

ただし、管理情報収集配布機能を使用する場合、画面からは「暗号キー」を指定できないので、CSVファイルを編集してインポートしてから配布してください。