転送情報が存在しない場合の留意点
以下の操作を行った場合、HULFT-HUB Serverに転送情報が作成されません。
- HULFT-HUB Managerの経路一括変更で直接転送の転送定義をHUB転送に変更した場合、転送経路上のHULFT-HUB Serverには経路一括変更したファイルIDの転送情報が作成されません。
-
HULFT-HUB Managerの転送情報画面で、転送経路上に3台以上のHULFT-HUB Serverが存在する転送定義を作成するとき、経路設定をHUB転送-自動配置で行うと、一部のHULFT-HUB Serverは転送マップに表示されません。このとき、表示されないHULFT-HUB Serverには、作成した転送定義に対応する転送情報が配布されません。
転送情報が存在しないファイルIDで中継または蓄積を行う場合、HULFT-HUB Serverは以下のような設定で動作します。
表5.2 転送情報が存在しない場合の動作
項目名 |
動作 |
---|---|
EBCDICコードセット |
カナ文字 |
暗号キー |
なし |
中継/同報区分 |
中継(1対1転送) |
転送間隔 |
0(送出時に利用) |
蓄積条件 |
蓄積環境設定に従う |
継続条件 |
蓄積環境設定に従う |
蓄積ファイル削除基準 |
蓄積環境設定に従う |
蓄積完了時、配信への転送結果通知 |
蓄積環境設定に従う |
追い越し禁止 |
蓄積環境設定に従う |
保管世代管理 |
蓄積環境設定に従う |
保管世代管理数 |
蓄積環境設定に従う |
データ検証 |
蓄積環境設定に従う |
未送出データ不在時の送信要求の扱い |
蓄積環境設定に従う |
配信側宛先区分 |
自動配置 |
同報配信異常時の扱い |
システム動作環境設定に従う |
同報配信異常扱いの条件 |
システム動作環境設定に従う |
蓄積後正常時ジョブフローID |
なし |
蓄積後異常時ジョブフローID |
なし |
そのため、転送情報が存在しないファイルIDで中継または蓄積を行う場合、以下の動作制限があります。
HUB同報
転送情報が存在しないHULFT-HUB Serverを同報サーバとするHUB同報の転送はできません。
ジョブフロー
転送情報が存在しないHULFT-HUB Serverでジョブフローに連携することはできません。
暗号化機能
転送情報が存在しないHULFT-HUB Serverでは「暗号キー」が指定されていないため、以下の動作制限があります。
- AES暗号を使用した転送を、転送情報が存在しないHULFT-HUB Serverで蓄積して送出すると、転送データが正しく復号されません。また、この条件で転送データが圧縮されていた場合は、転送エラーとなります。
- HULFT暗号を使用した転送で、以下の条件が成り立つ場合、転送情報が存在しないHULFT-HUB Serverで中継すると、転送データが正しく復号できません。
- 配信側クライアントがHULFT8以降で、詳細ホスト情報の「HULFT7通信モード」が“無効”
- 集信側クライアントがHULFT8未満、または転送情報が存在しないHULFT-HUB Serverより集信側にHULFT-HUB Server Ver.3.5未満が存在
HULFT-HUB Server宛のファイル転送
管理外サーバを含むHULFT-HUB Server宛のファイル転送、およびそのファイル転送に対する送信要求と再配信要求はできません。
コード変換
転送情報が存在しないHULFT-HUB Serverでは「EBCDICコードセット」が“カナ文字”として扱われるため、以下の構成でコード変換を行うと一部の文字が正しく変換されません。
- 配信側クライアントがHULFT for MainframeまたはHULFT for IBMiで、配信管理情報の「コード変換」が“配信側”
- 集信側クライアントがHULFT for MainframeまたはHULFT for IBMiで、集信管理情報の「EBCDICコードセット」が“カナ文字”以外