管理対象外クライアントへ配信するための転送定義の作成

本例の転送ファイルIDは“SMPL04”とします。

図3.91 のファイル転送を行うための転送情報を作成します。集信側クライアントがわからない場合、HULFT-HUB Managerからは、転送先ホストを管理対象サーバに隣接する管理外サーバとした転送定義を作成します。

配信側、集信側では、お互いの管理対象範囲となるネットワーク内で、管理外サーバとの境界となるサーバまでの転送定義を作成し、ファイル転送をします。HULFT-HUBでは、それぞれのサーバが保有する経路情報を元に、自動的に双方の転送定義を紐付けして、ファイル転送を行います。

以下に、ABC商事側(管理対象範囲)で行う操作を示します。

(1) ファイルIDを登録する

1. 転送情報ツリーから配信側クライアント(HKT01WIN)の「配信ファイル」をクリックし、[ファイル]メニューから[新規作成]をクリックします。[転送ファイル登録]ダイアログが開きます。

2. 「ファイルID」に“SMPL04”を入力し、<登録>ボタンをクリックします。転送マップに配信側クライアント(HKT01WIN)が追加されます。

(2) 転送マップを作成する

1. 集信側を設定します。集信側には、管理対象サーバに隣接する管理外サーバQRSSRVを設定します。[挿入]メニューから[サーバ]をクリックすると、[サーバ選択]ダイアログが表示されます。一覧から“QRSSRV”を選択し、<選択>ボタンをクリックします。転送マップに、QRSSRVのアイコンが追加されます。

2. メニューバーの[経路設定]メニューから、[HUB経由]の[自動配置]をクリックすると、[中継サーバ選択]ダイアログが表示されます。

図3.96 [中継サーバ選択]ダイアログ

3. 配信側クライアント(HKT01WIN)から集信側となるQRSSRVへの転送を中継するサーバを設定します。TKYSRVを選択し、<選択>ボタンをクリックします。転送マップ上に、HKT01WINからの配信要求をQRSSRVへ転送することを示す経路が矢印で表示されます。HKT01WINとQRSSRVの間には、HKT01WINの管理元サーバであるHKTSRVが表示されます。

図3.97 転送マップ

(3) 配信側の転送定義の詳細を設定する

各項目に必要事項を入力します。

表3.25 配信側設定情報の設定内容

項目

設定値

説明

ファイル名

C:\user\data\snd04.txt

転送するデータを格納したファイル名を指定します。

転送タイプ

BINARY

ファイルの転送形式を選択します。

その他の項目

デフォルト値

必須項目以外、未記入時は初期値が採用されます。

図3.98 配信側設定(基本設定)

図3.99 配信側設定(拡張設定)

(4) HKTSRVの転送定義を確認する

転送マップ上でHKTSRVを選択すると、右下の転送定義フレームに中継/同報設定情報が表示され、設定を確認できます。

ここでは、HKTSRVにおいて、配信側クライアント(HKT01WIN)からのファイルIDが“SMPL04”になっていること、「転送区分」が“中継”になっていることを確認してください。

なお、QRSSRVのサーバを転送マップ上で選択すると、転送定義フレームには転送条件は表示されません。これは、QRSSRVが管理外サーバであるため、ログインユーザから参照できないことを示しています。

図3.100 中継/同報設定情報

(5) 転送情報を保存する

[ファイル]メニューから[適用]をクリックすると、転送情報がサーバ側に保存されます。合わせて、配信側クライアント(HKT01WIN)を管理しているサーバ(HKTSRV)から、HKT01WINへ必要な管理情報が配布されます。