管理対象外クライアントから集信するための転送定義の作成

本例の転送ファイルIDは“SMPL05”とします。

図3.92 のファイル転送を行うための転送方法を説明します。配信側クライアントがわからない場合、HULFT-HUB Managerからは、管理外サーバから転送されてきたファイルを受け取る管理対象のサーバから集信側クライアントまでの転送定義を作成します。本例では、サーバTKYSRVからクライアントHKT01WINへの転送定義になります。

(1) 転送マップを作成する

1. 管理画面で、管理外サーバに隣接する管理対象ネットワーク内のサーバTKYSRVを選択し、転送情報画面を開きます。

2. 左側の転送情報ツリーには、TKYSRVで管理している業務グループIDが表示されます。「unknown(未割当て)」の業務グループIDをクリックします。

3. 配下の「中継/同報ファイル」を選択し、[ファイル]メニューから[新規作成]をクリックします。[中継/同報ファイル登録]ダイアログが開きます。

4. ファイルIDとTKYSRVに隣接するQRS工場側のサーバを設定します。

ファイルIDに“SMPL05”を入力し、隣接サーバはドロップダウンメニューから“QRSSRV”を選択します。

図3.104 [中継/同報ファイル登録]ダイアログ

5. <登録>ボタンをクリックします。ファイルIDリストに指定されたファイルIDが追加され、転送マップ上に配信側クライアントとしてQRSSRVに隣接するABC商事側のサーバTKYSRVが表示されます。

6. 集信側のクライアントを設定します。[挿入]メニューから[クライアント]をクリックし、クライアント一覧からHKT01WINを選択し、<選択>ボタンをクリックします。転送マップに、HKT01WINが追加されます。

7. [経路設定]メニューから、[HUB経由]の[自動配置]をクリックします。TKYSRVからHKT01WINへ矢印が表示されます。

図3.105 転送マップ

(2) サーバ側の情報を設定する

管理外サーバと隣接するTKYSRVには、どのクライアントからファイルが転送されてくるかという情報が、転送マップ作成時に自動的に設定されます。

転送マップでTKYSRVのアイコンをクリックすると、右下の転送定義フレームに、転送情報が表示されます。「転送区分」が“中継”、「配信側ホスト名」に、QRS工場側の隣接サーバである“QRSSRV”が表示されていることを確認してください。

その他の項目は、デフォルト値とします。

図3.106 サーバ側設定情報

= 備考 =

追越禁止の設定を行う場合には、経由するすべてのHULFT-HUB Server上で設定を行ってください。

一連の転送定義の中でTKYSRVのみの追越禁止の設定を行った場合、転送順序は配信順ではなくTKYSRVへの到着順になります。

(3) 集信側の転送情報を設定する

管理対象外のクライアントからファイルを集信する場合、集信側の転送情報だけを作成します。

1. 転送マップで集信側クライアント(HKT01WIN)をクリックすると、転送定義に[集信側設定情報]が表示されます。

2. 各項目に必要事項を入力します。

表3.26 集信側設定情報の設定内容

項目

設定値

説明

ファイル名

C:\user\data\rcv05.txt

転送されたデータを格納するファイル名を指定します。

登録モード

置き換え

集信ファイルと同一名称のファイルが存在していた場合の取り扱いを選択します。

集信形態

単一集信

集信するファイルの集信形態を選択します。

異常時の処置

削除

転送処理が失敗した場合のファイルの処置を選択します。

世代管理

しない

集信ファイルが世代管理属性を選択します。

その他の項目

デフォルト値

必須項目以外、未記入時は初期値が採用されます。

図3.107 集信側設定情報(基本設定)

図3.108 集信側設定情報(拡張設定)

(4) 転送情報を保存する

[ファイル]メニューから[適用]をクリックすると、転送情報が保存されます。