ジョブフローの作成

ジョブフローの作成は、蓄積ポイントとなる東京本社サーバ(TKYSRV)で行います。構成図でTKYSRVのアイコンを選択し、[システム管理]メニューから[ジョブフロー一覧]をクリックすると、ジョブフロー一覧画面が表示されます。この画面でコンテキストメニューを開き、[新規作成]をクリックするとジョブフロー作成画面が表示されます。

運用例で使用するジョブフロー(SUCCESS092、FAILURE092)は、次の手順で作成します。なお、本設定例はHULFT-DataMagic Ver.2を使用し、HULFT-HUB Serever起動時にHULFT-DataMagicの実行に必要な環境変数(HULEXEP、HULPATH)が設定された場合の例となります。

(1) ジョブフローID:SUCCESS092の作成

a) ジョブフローIDを入力する。

ジョブフローID :SUCCESS092

b) ジョブフロー図を作成する。

1. ジョブフロー種別に「イベント待ち(蓄積待ち)起動」を選択します。

2. アイコンボックスから、ドラッグ&ドロップで下図のとおりアイコンを配置し、各アイコンを接続します。

なお、ジョブステップIDはアイコンを配置する際に自動的に採番されます。

図3.205 ジョブフロー図(SUCCESS092)

c) ジョブステップの定義を行う。

作成したジョブフローの各ジョブステップの定義を行います。

1. 「開始系:蓄積待ち」ジョブステップの定義

ジョブステップ(STA0001)をダブルクリックすると、プロパティ画面が表示されます。各項目に必要事項を入力します。

ここでは、次に示す表のとおりに入力します。

表3.52 STA0001の設定内容(SUCCESS092)

項目

設定値

説明

ジョブステップID

STA0001

ジョブステップIDを設定します。

アイコンをドラッグ&ドロップで配置した場合は自動で採番されます。

開始タイミング

蓄積後、15:00に

ジョブフローを実行

蓄積後、どのタイミングでジョブフローを実行するのかを設定します。

指定方法

動的指定

次のどちらかを選択します。

  • 任意指定

    特定のファイルの蓄積が完了した場合のみジョブフローを動作させる

  • 動的指定

    蓄積ファイルを特定しない

その他の項目

デフォルト値

必要項目以外、未記入時は初期値が採用されます。

図3.206 STA0001の設定内容(SUCCESS092)

2. 「実行系:蓄積ファイル抽出」ジョブステップの定義

ジョブステップ(JCC0001)をダブルクリックすると、プロパティ画面が表示されます。各項目に必要事項を入力します。

ここでは、次に示す表のとおりに入力します。

表3.53 JCC0001の設定内容(SUCCESS092)

項目

設定値

説明

ジョブステップID

JCC0001

ジョブステップIDを設定します。

アイコンをドラッグ&ドロップで配置した場合は自動で採番されます。

開始タイミング

即時実行

ジョブステップ実行後、どのタイミングでジョブフローを実行するのかを設定します。

蓄積待ちのジョブID

STA0001

蓄積待ちのジョブステップを指定します。

その他の項目

デフォルト値

必要項目以外、未記入時は初期値が採用されます。

図3.207 JCC0001の設定内容(SUCCESS092)

 

3. 「実行系:ユーザJOB」ジョブステップの定義

ジョブステップ(JOB0001)をダブルクリックすると、プロパティ画面が表示されます。各項目に必要事項を入力します。

表3.54 JOB0001の設定内容(SUCCESS092)

項目

設定値

説明

ジョブステップID

JOB0001

ジョブステップIDを設定します。

アイコンをドラッグ&ドロップで配置した場合は自動で採番されます。

開始タイミング

即時実行

ジョブステップ実行後、どのタイミングで指定ジョブを実行するのかを設定します。

ユーザジョブ設定

(*1)

utledコマンドとパラメータ指定を指定します。事前に作成したデータ加工情報のデータ加工ID(DM092)を指定します。

その他の設定

デフォルト値

必要項目以外、未入力時は初期値が採用されます。

*1 :

「ユーザジョブ設定」の設定値は次のとおりです。なお、HULFT-DataMagic Ver.2以降のutledコマンドの詳細については、「HULFT-DataMagic リファレンスマニュアル」を参照してください。

utled -i DM092 -r -infile $JF_JCC0001_AC00001_SELECTFILENM -outfile001 任意のファイル名

パラメータの説明

$JF_JCC0001_AC00001_SELECTFILENM

入力ファイル名を環境変数$JF_JCC0001_AC00001_SELECTFILENMで指定します。

$JF_JCC0001_AC00001_SELECTFILENMは、コマンド実行時にジョブステップ(JCC0001)で抽出されたファイル名に置き換えられます。

任意のファイル名

出力ファイル名です。コード変換後の出力ファイル名を入力します。

図3.208 JOB0001の設定内容(SUCCESS092)

注意

事前にHULFT-DataMagicおよびコード変換・オプションをインストールした上で、システム動作環境設定を行う必要があります。システム動作環境設定についての詳細は「HULFT-HUB Server マニュアル」を、HULFT-DataMagicについての詳細は「HULFT-DataMagic 運用マニュアル」をそれぞれ参照してください。

4. 「実行系:ユーザJOB」ジョブステップの定義

ジョブステップ(JOB0002)をダブルクリックすると、プロパティ画面が表示されます。各項目に必要事項を入力します。

ここでは、次に示す表のとおりに入力します。

表3.55 JOB0002の設定内容(SUCCESS092)

項目

設定値

説明

ジョブステップID

JOB0002

ジョブステップIDを設定します。

アイコンをドラッグ&ドロップで配置した場合は自動で採番されます。

開始タイミング

即時実行

ジョブステップの実行時、どのタイミングで指定ジョブを実行するのかを設定します。

ユーザジョブ設定

/user/sh/SUCCESS092.sh(*1)

コード変換後ファイルを蓄積ファイルの抽出ファイルに置き換えます。

ジョブ戻り値

(正常値)

0

ジョブ設定情報です。

正常値とみなす戻り値を指定します。

その他の項目

デフォルト値

必要項目以外、未記入時は初期値が採用されます。

*1 :

SUCCESS092.shの内容の例を次に示します。

cp 任意の出力ファイル名 $JF_JCC0001_AC00001_SELECTFILENM

パラメータの説明

任意の出力ファイル名

コピー元のファイル名です。ジョブステップ(JDM0001)の定義で、コマンドラインの-outfileに指定したものと同じファイル名を入力します。

$JF_JCC0001_AC00001_SELECTFILENM

コピー先のファイル名を環境変数$JF_JCC0001_AC00001_SELECTFILENMで指定します。$JF_JCC0001_AC00001_SELECTFILENMは、コマンド実行時にジョブステップ(JCC0001)で抽出されたファイル名に置き換えられます。

図3.209 JOB0002の設定内容(SUCCESS092)

5. 「実行系:蓄積ファイル置換え」ジョブステップの定義

ジョブステップ(JCO0001)をダブルクリックすると、プロパティ画面が表示されます。各項目に必要事項を入力します。

ここでは、次に示す表のとおりに入力します。

表3.56 JCO0001の設定内容(SUCCESS092)

項目

設定値

説明

ジョブステップID

JCO0001

ジョブステップIDを設定します。

アイコンをドラッグ&ドロップで配置した場合は自動で採番されます。

開始タイミング

即時実行

ジョブステップの実行時、どのタイミングで指定ジョブを実行するのかを設定します。

蓄積待ちのジョブID

STA0001

蓄積待ちのジョブステップを指定します。

その他の項目

デフォルト値

必要項目以外、未記入時は初期値が採用されます。

図3.210 JCO0001の設定内容(SUCCESS092)

 

6. 「実行系:蓄積ファイル送出」ジョブステップの定義

ジョブステップ(JCS0001)をダブルクリックすると、プロパティ画面が表示されます。各項目に必要事項を入力します。

ここでは、次に示す表のとおりに入力します。

表3.57 JCS0001の設定内容(SUCCESS092)

項目

設定値

説明

ジョブステップID

JCS0001

ジョブステップIDを設定します。

アイコンをドラッグ&ドロップで配置した場合は自動で採番されます。

開始タイミング

即時実行

ジョブステップの実行時、どのタイミングで指定ジョブを実行するのかを設定します。

蓄積待ちのジョブID

STA0001

蓄積待ちのジョブステップを指定します。

送出先

全宛先

蓄積待ちジョブステップの「指定方法」に“動的指定”を指定した場合、「送出先」は“全宛先”に固定となります。

一方、“任意指定”を指定した場合は、次のどちらかを選択できます。

  • 設定されている送出先のどれか1か所
  • 全宛先

その他の項目

デフォルト値

必要項目以外、未記入時は初期値が採用されます。

図3.211 JCS0001の設定内容(SUCCESS092)

7. 「実行系:蓄積ファ イル削除」ジョブステップの定義

ジョブステップ(JCD0001)をダブルクリックすると、プロパティ画面が表示されます。各項目に必要事項を入力します。

ここでは、次に示す表のとおりに入力します。

表3.58 JCD0001の設定内容(SUCCESS092)

項目

設定値

説明

ジョブステップID

JCD0001

ジョブステップIDを設定します。

アイコンをドラッグ&ドロップで配置した場合は自動で採番されます。

開始タイミング

即時実行

ジョブステップの実行時、どのタイミングで指定ジョブを実行するのかを設定します。

蓄積待ちのジョブID

STA0001

蓄積待ちのジョブステップを指定します。

その他の項目

デフォルト値

必要項目以外、未記入時は初期値が採用されます。

図3.212 JCD0001の設定内容(SUCCESS092)

8. 「終了系:終了」ジョブステップの定義

ジョブステップ(END0001)をダブルクリックすると、プロパティ画面が表示されます。各項目に必要事項を入力します。

ここでは、次に示す表のとおりに入力します。

ジョブステップ(END0002~END0005)も同様に設定してください。

表3.59 END0001の設定内容(SUCCESS092)

項目

設定値

説明

ジョブステップID

END0001

ジョブステップIDを設定します。

アイコンをドラッグ&ドロップで配置した場合は自動で採番されます。

完了コード

直前ジョブの

完了コード

ジョブフローの完了コードを指定します。

その他の項目

デフォルト値

必要項目以外、未記入時は初期値が採用されます。

図3.213 END0001の設定内容(SUCCESS092)

9. ジョブフローの保存

ツールボックスの[保存]をクリックし、ジョブフローを保存します。

(2) ジョブフローID:FAILURE092の作成

a) ジョブフローIDを入力する。

ジョブフローID :FAILURE092

b) ジョブフロー図を作成する。

1. ジョブフロー種別に「イベント待ち(蓄積待ち)起動」を選択します。

2. アイコンボックスから、ドラッグ&ドロップで下図のとおりアイコンを配置し、各アイコンを接続します。

なお、ジョブステップIDはアイコンを配置する際に自動的に採番されます。

図3.214 ジョブフロー図(FAILURE092)

c) ジョブステップの定義を行う。

作成したジョブフローの各ジョブステップの定義を行います。

1. 「開始系:蓄積待ち」ジョブステップの定義

ジョブステップ(STA0001)をダブルクリックすると、プロパティ画面が表示されます。各項目に必要事項を入力します。

ここでは、次に示す表のとおりに入力します。

表3.60 STA0001の設定内容(FAILURE092)

項目

設定値

説明

ジョブステップID

STA0001

ジョブステップIDを設定します。

アイコンをドラッグ&ドロップで配置した場合は自動で採番されます。

開始タイミング

蓄積後、すぐにジョブフローを実行

蓄積後、どのタイミングでジョブフローを実行するのかを設定します。

指定方法

動的指定

次のどちらかを選択します。

  • 任意指定

    特定のファイルの蓄積が完了した場合のみジョブフローを動作させる

  • 動的指定

    蓄積ファイルを特定しない

その他の項目

デフォルト値

必要項目以外、未記入時は初期値が採用されます。

図3.215 STA0001の設定内容(FAILURE092)

2. 「実行系:ユーザJOB」ジョブステップの定義

ジョブステップ(JOB0001)をダブルクリックすると、プロパティ画面が表示されます。各項目に必要事項を入力します。

ここでは、次に示す表のとおりに入力します。

表3.61 JOB0001の設定内容(FAILURE092)

項目

設定値

説明

ジョブステップID

JOB0001

ジョブステップIDを設定します。

アイコンをドラッグ&ドロップで配置した場合は自動で採番されます。

開始タイミング

即時実行

ジョブステップの実行時、どのタイミングで指定ジョブを実行するのかを設定します。

ユーザジョブ設定

/user/sh/FAILURE092.sh

ジョブ設定情報です。

実行したいジョブを指定します。

ジョブ戻り値

(正常値)

0

ジョブ設定情報です。

正常値とみなす戻り値を指定します。

その他の項目

デフォルト値

必要項目以外、未記入時は初期値が採用されます。

図3.216 JOB0001の設定内容(FAILURE092)

3. 「終了系:終了」ジョブステップの定義

ジョブステップ(END0001)をダブルクリックすると、プロパティ画面が表示されます。各項目に必要事項を入力します。

ここでは、次に示す表のとおりに入力します。なお、ジョブステップ(END0002)も同様です。

表3.62 END0001の設定内容(FAILURE092)

項目

設定値

説明

ジョブステップID

END0001

ジョブステップIDを設定します。

アイコンをドラッグ&ドロップで配置した場合は自動で採番されます。

完了コード

直前のジョブの

完了コード

ジョブフローの完了コードを指定します。

その他の項目

デフォルト値

必要項目以外、未記入時は初期値が採用されます。

図3.217 END0001の設定内容(FAILURE092)

4. ジョブフローの保存

ツールボックスの[保存]をクリックし、ジョブフローを保存します。