蓄積機能を利用した運用

(1) ネットワーク接続障害発生時の運用コスト削減

HULFT-HUBの蓄積機能を使用することにより、ネットワーク接続障害時の運用コストを削減できます。

現状

図2.4 ネットワーク障害発生(現状)

課題

(a)

: 集信側でのネットワーク接続障害発生時に、配信側システムまでストップしてしまう。

⇒ 接続障害発生時の影響範囲を最小にとどめたい。

(b)

: 定例外処理における事務工数を削減したい。

蓄積機能を使用

図2.5 ネットワーク障害発生(蓄積機能を使用)

効果

(a)

: 集信側への接続障害が発生した場合でもHULFT-HUB Serverがエラーを吸収するため、配信側は正常終了する。

⇒ 配信側システムに対して、集信側障害の影響を最小にとどめられる。

(b)

: 再送処理はHULFT-HUB Serverと集信側のHULFTだけで完結する。

⇒ 配信側システムとの定例外処理の工数を削減できる。

(2) メンテナンス性向上による運用コスト削減(もしくは、各クライアントの稼動時間差の吸収)

集信側クライアントが異常、稼動時間外もしくはリビジョンアップなどのメンテナンス中でも、配信側クライアントは集信側を意識することなくデータを配信できます。

現状

図2.6 メンテナンス性向上(現状)

課題

(a)

: 処理スケジュールがタイトなため、メンテナンスのスケジュールにも影響する。

⇒ 運用スケジュールの自由度を高めたい。

(b)

: 予定外のメンテナンスによるスケジュール変更を最小限にとどめたい。

蓄積機能を使用

図2.7 メンテナンス性向上(蓄積機能を使用)

効果

(a)

: 蓄積機能による非同期連携を実現する。

⇒ 集信側クライアントがメンテナンス中でもデータ配信を継続できる。

(b)

: 集信側クライアントの状態変更は、HULFT-HUB Server上で簡単に変更できる。

⇒ メンテナンス完了時は、HULFT-HUB Serverからデータを自動配信できる。

(3) 管理コストの削減

HULFT-HUBが転送制御を行い、PUT&GET型の転送を制御することが可能です。

現状

図2.8 管理コスト(現状)

課題

(a)

: 複数からの要求が発行され、ファイルの未配信・配信エラー・配信完了など転送管理が複雑。

(b)

: すべての集信側クライアントへの配信が完了するまで、配信側クライアントから配信ファイルを削除できない。

蓄積機能を使用

図2.9 管理コスト(蓄積機能を使用)

効果

(a)

: HULFT-HUB Serverが、ファイル未配信を管理する。

⇒ 配信側クライアントの負荷を軽減できる。

(b)

: 配信側クライアントの配信ファイルを削除できる。