システムの導入効果

HULFT-HUBには、以下のような導入効果があります。

(1) TCOの削減

  • HULFT-HUBの同報配信では、配信側HULFTからHULFT-HUB Serverへ1回だけファイル転送を行い、HULFT-HUB Serverが各集信側HULFTにファイル転送します。このため、多くの拠点へ配信する際にも配信側HULFTの負担を抑えられます。
  • HULFT-HUB ManagerからHULFTへ直接接続できない場合でも、複数のHULFT-HUB Serverを経由することで接続できれば、そのHULFTを管理または監視できます。遠隔地のHULFTも集中的に管理ができるため、監視拠点を減らすことが可能です。
  • HULFT-HUB Serverを経由する転送のデータ量・転送時間・転送回数などを集計できます。所属するクライアント同士の転送はすべてHULFT-HUB Serverを経由するので、転送量による課金などを簡単に行えます。

(2) 安全性の向上

  • HULFT-HUB Server間やHULFT-HUB ServerとHULFT-HUB Manager間の通信は、転送ごとに自動的に暗号キーが設定され、暗号化されます(ユーザの指定によっては暗号化しないことも可能です)。暗号キーをユーザが設定する必要がないので、ユーザによる暗号キーの設定漏れなども防止できます。これによりインターネットなどの外部ネットワークを経由する通信でもHULFT-HUB Serverを中継することにより、セキュリティ機能が高まります。
  • 従来のHULFTは、ホストごとにユーザの操作権限を設定していました。HULFT-HUBでは、業務グループにユーザとクライアントを登録することで、ユーザと同じ業務グループに所属するすべてのクライアントの管理情報や履歴情報に対する操作権限を一括して設定できます。各サーバに同一の業務グループを作成することで、複数のサーバにまたがった運用も可能です。

(3) 転送情報管理の効率化

  • HULFT-HUB Managerから配信側クライアントと集信側クライアントの転送定義をまとめて設定できます。同報転送などで一度に多数のクライアントの定義を行う際にも、転送定義の設定漏れ、定義矛盾を防止できます。

(4) 転送異常時の対応強化

  • HULFT-HUB Serverの配下のクライアントの転送状況をHULFT-HUB Managerからリアルタイムに監視できます。複数のクライアントの転送状況も一画面で監視できるので、異常が発生した際にもいち早く対応できます。

    なお、HULFTからHULFTに直接転送されたデータの転送状況については、リアルタイムではなく一定の間隔で監視します。

(5) ファイル転送の拡張、可用性の向上

  • クライアントから送られてきた転送データをHULFT-HUB Serverに一時的に蓄積することで、各クライアント間の稼動時間差を吸収し、ファイル転送時の非同期を実現します。これにより、集信側クライアントでは業務システム全体を停止することなく、ハードウェアやソフトウェアをメンテナンスすることができます。