データ蓄積および送出機能

HULFT-HUBでは、配信側クライアントから転送されたデータをHULFT-HUB Serverに一時的に蓄積し、任意のタイミングで集信側クライアントへ転送することができます。HULFT-HUB Serverに蓄積したデータを集信側クライアントへ転送することを「送出」といいます。

蓄積機能の概要を、下図に示します。

図2.13 データ蓄積および送出機能

注意
  • HULFT8の通信方式で蓄積されたデータを送出する際、送出先クライアントがHULFT8未満だった場合はエラーになります。
  • HULFT8のクライアントで転送テスト機能を使用する場合、集信側までテストしたいときは蓄積しない設定で転送を行ってください。転送テスト機能についてはHULFT8の「アドミニストレーションマニュアル」を参照してください。

 

この機能を利用することで、以下の運用が実現できます。

(1) 各クライアントの稼動時間差の吸収

集信側クライアントが異常、稼動時間外もしくはリビジョンアップなどのメンテナンス中でも、配信側クライアントは集信側を意識することなくデータを配信できます。

蓄積したデータを集信側クライアントに送出するタイミングは以下のとおりです。

  • HULFT-HUB Serverからコマンドによる送出が要求されたとき

  • 集信側クライアントからの送出が要求されたとき(HULFTの送信要求機能)、および再送要求機能

  • HULFT-HUB Managerからの送出が要求されたとき

  • HULFT-HUB Serverへの蓄積が完了したとき

  • ステータスが「送出異常」である集信側クライアントの起動を検知したとき ※

  • 集信側クライアントの保留状態をHULFT-HUB Managerから解除したとき ※

※蓄積環境設定画面で自動送出する設定にしている場合だけ、蓄積データが集信側クライアントへ送出されます。

(2) データの一時保管と再送

指定したHULFT-HUB Serverで転送データを一時的に保管することができます。保管期間は自由に設定でき、集信側クライアントは保管期間内であれば自由にデータを取得できます。また、初期設定で同一データの重複取得を禁止しているため、誤って同一データを取得するような運用ミスを防ぐことができます。

(3) 蓄積データの容量管理

蓄積データによるシステムのディスク領域の圧迫を抑止するために、蓄積容量を制限してディスク領域を節約することができます。

容量をオーバーした場合の対処方法には、それ以上蓄積を受け付けない方法と古い蓄積データを削除する方法があり、それぞれ蓄積環境設定の「蓄積閉塞しきい値」と「蓄積データ削除しきい値」で設定できます。これらのしきい値は、ログインしたHULFT-HUB Serverとその隣接サーバ、および、それぞれのサーバの配下の配信側ホストごとに設定することができます。