操作ログの概要
操作ログは、要求が発行された場合、コマンドが実行された場合、およびシステムファイルがアクセスされた場合に出力されます。
HULFTからHULFTへの集配信処理で出力される操作ログを以下に示します。

図5.4 集配信処理での操作ログ
-
管理画面またはコマンドラインから配信要求を発行すると、要求発行した日時、ユーザID、ホスト名などがHULFT-HUB Managerのコマンド実行ログに出力されます。
-
配信要求に基づいて配信処理が実行され、配信履歴が追加されると、履歴が追加された日時や追加された履歴を識別する情報などが配信側HULFTのファイルアクセスログに出力されます。
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集信処理が実行され、集信履歴が追加されると、履歴が追加された日時や追加された履歴を識別する情報などが集信側HULFTのファイルアクセスログに出力されます。
ファイルアクセスの記録と要求発行/コマンド実行の記録は、それぞれ別のログ(ファイルアクセスログとコマンド実行ログ)に出力されます。
表5.3 操作ログの種類
操作ログの |
出力先 |
説明 |
|
---|---|---|---|
HULFT-HUB Server |
HULFT-HUB Manager |
||
ファイルアクセスログ |
・Windowsの場合 <環境設定ディレクトリ> \opl\huboplfile.csv
・UNIXまたはLinuxの場合 $HULHUBETC/opl/ |
<インストール先>\opl\ FileOperation.csv |
システム動作環境設定、サーバ管理情報、クライアント管理情報、各種履歴などのシステムファイルに情報が追加・更新・削除された場合に出力されます |
コマンド実行ログ |
・Windowsの場合 <環境設定ディレクトリ> \opl\huboplcmd.csv
・UNIXまたはLinuxの場合 $HULHUBETC/ |
<インストール先>\opl\ CommandOperation.csv |
要求発行やコマンド実行を行った場合に出力されます |
操作ログの対象となるシステムファイルの種類、ファイルアクセス種、要求/コマンドの一覧は、「操作ログの入出力フォーマット」を参照してください。
-
ファイルアクセスログは、システムファイルの内容が変更された場合に出力されます。内容を変更せず、参照のみの場合には出力されません。
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コマンド実行ログは要求発行/コマンド実行した側のホストで出力されます。
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範囲を指定してシステム管理情報や履歴から複数のレコードを削除する場合、コマンド実行ログは1件だけ出力されますが、ファイルアクセスログは原則として削除されたレコード1つにつき1件ずつ出力されます。
ただし以下の例外があります。
1)転送履歴の一括削除では、削除された件数によらず1件だけファイルアクセスログが表示されます。
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ユーザによる操作の記録を目的としているため、一時ファイルの削除などのシステムの内部的な動作に対して操作ログは出力されません。
-
HULFT-HUB Managerの管理画面および管理情報収集配布画面からクライアントの管理情報を更新した場合、クライアントがHULFT7未満でもHULFT-HUB Server上にファイルアクセスログが出力されます。
(2) 操作ログに出力される情報
操作ログに出力される情報は、一連の処理(トランザクション)の元になった要求発行/コマンド実行に関する情報(始点情報)、要求発行/コマンド実行に基づいて行われた処理に関する情報(処理情報)、ファイルアクセスログに固有の情報、コマンド実行ログに固有の情報に大別されます。
操作ログには、以下の情報が固定長CSV形式で出力されます。
- <始点情報>
-
要求発行/コマンド実行が開始された時点での情報です。接続先にも通知され、1トランザクション内のすべてのファイルアクセスログ/コマンド実行ログで同一の情報が使用されます。
= 備考 =操作ログ出力機能を使用する場合、ユーザID以外の始点情報は常に接続先にも通知されます。
- 始点処理日時
-
要求発行/コマンド実行が開始された日時
始点ホストのOS上で設定された日時です。
- ユーザID(OS)とユーザID(管理画面)
-
操作を行ったユーザのユーザID
始点ホストのOSのユーザIDと、要求を発行した管理画面のユーザIDです。
始点ホストの機種によって、以下のような違いがあります。
表5.4 機種によるユーザID(OS)/ユーザID(管理画面)の違い
機種
ユーザID(OS)
ユーザID(管理画面)
Mainframe
OSのユーザID
管理画面を使用したユーザID
UNIX/Linux
OSのユーザ名
「ユーザID(OS)」と同じ
(管理画面セキュリティが有効でない場合は"")
Windows
OSのユーザ名
管理画面セキュリティで登録したユーザ名
(パスワードチェックが有効でない場合は"")
IBMi
OSのユーザID
「ユーザID(OS)」と同じ
(管理画面セキュリティが有効でない場合は"")
HULFT Manager
OSのユーザ名
接続先HULFTの「ユーザID(管理画面)」
HULFT-HUB Server
OSのユーザ名
管理画面がないので常に""
HULFT-HUB Manager
OSのユーザ名
HULFT-HUB Serverにログインした際のユーザ名
- 始点ホスト名
-
操作を行ったホストの自ホスト名
クライアントの自ホスト名については、各クライアントの「アドミニストレーション・マニュアル」を参照してください。
HULFT-HUB Serverの自ホスト名については「HULFT-HUB Server マニュアル」を参照してください。
HULFT-HUB Managerの自ホスト名についてはHULFT-HUB Managerのオンラインヘルプを参照してください。
- 処理識別子
-
トランザクションの識別子
トランザクションごとに異なる処理識別子が生成されます。「最新処理識別子」と「開始処理識別子」の2つがあります。最新処理識別子と開始処理識別子については「処理識別子」を参照してください。
処理識別子は履歴にも出力されるため、操作ログと履歴の対応付けができます。
- <処理情報>
-
ファイルがアクセスされた時点、または要求発行/コマンド実行が処理された時点での情報です。
- 処理日時
-
ファイルアクセスまたは要求発行/コマンド実行が処理された日時
処理ホストのOS上で設定された日時です。
- 処理ホスト名
-
ファイルアクセスまたは要求発行/コマンド実行が処理されたホストの自ホスト名
クライアントの自ホスト名については、各クライアントの「アドミニストレーション・マニュアル」を参照してください。
HULFT-HUB Serverの自ホスト名については「HULFT-HUB Server マニュアル」を参照してください。
HULFT-HUB Managerの自ホスト名についてはHULFT-HUB Managerのオンラインヘルプを参照してください。
- 操作ログユーザ指定文字
-
操作ログを出力したHULFTやHULFT-HUB Server、HULFT-HUB Managerを識別する文字列
複数のHULFT、HULFT-HUB Server、HULFT-HUB Managerで出力された操作ログを収集した際、どこで出力された操作ログかを識別するための文字列です。
表5.5 操作ログユーザ指定文字に設定される値
機種
操作ログユーザ指定文字に設定される値
Mainframe
システム動作環境設定の「操作ログユーザ指定文字」
UNIX/Linux
システム動作環境設定の「HULFT識別文字」
Windows
システム動作環境設定の「操作ログユーザ指定文字」
IBMi
HULFT Ver.8.4未満:システム動作環境設定の「操作ログユーザ指定文字」
HULFT Ver.8.4以降:システム動作環境設定の「HULFT識別文字」
HULFT Manager
システム環境設定の「ユーザ指定文字」
HULFT-HUB Server
システム動作環境設定の「サービス名」
HULFT-HUB Manager
システム環境設定の「ユーザ指定文字」
- <ファイルアクセスログ固有情報>
-
ファイルアクセスの種別や対象に関する情報です。ファイルアクセスログだけに出力されます。
出力される値の一覧は「操作ログの入出力フォーマット」を参照してください。
- <コマンド実行ログ固有情報>
-
処理された要求/コマンドに関する情報です。コマンド実行ログだけに出力されます。
出力される値の一覧は「操作ログの入出力フォーマット」を参照してください。