コマンドによるCSVファイルの出力

業務情報履歴のファイル出力は、「通信記録出力コマンド」を使用して実行することもできます。コマンドの使用によって、例えば、他のプログラムから通信記録出力コマンドを呼び出し、業務情報履歴のCSVファイルの出力をバッチ処理で実行する運用が可能です。

次に、通信記録出力コマンドの使用方法について説明します。

= 備考 =

UNIX、Linuxの環境で、スーパーユーザ(root)権限を持つユーザ以外でコマンドを実行する場合、コマンドを実行するユーザに対して環境変数を指定する必要があります。環境変数の指定の詳細については、「管理者マニュアル」を参照してください。

(1) コマンドの格納先

通信記録出力コマンドの格納先を次に示します。

HDCサーバマシンのOSがWindowsの場合

HDCシステムディレクトリ\bin\TransLogExec.bat

HDCサーバマシンのOSがUNIX、またはLinuxの場合

HDCシステムディレクトリ/bin/TransLogExec

(2) コマンドの形式

通信記録出力コマンドの指定形式を次に示します。

コマンド

TransLogExec {[-from YYYYMMDDhhmmss ] [-to YYYYMMDDhhmmss ] | -day n }
    [-business_set 業務セット名] [-business_set_condition {0|1|2}]
    [-business_info 業務情報名] [-business_info_condition {0|1|2}]
    [-fileid fileID ] [-shuhaishinkubun {0|1}] [-fileid_condition {0|1|2}]
    [-user user ] [-user_condition {0|1|2}]
    -filename filename [-format {V26|V20}]

パラメータの説明

出力する業務情報履歴の期間は、次の2種類のどちらかの方法で指定します。

1. 出力する業務情報履歴の期間を「-from」と「-to」で指定する方法

-from YYYYMMDDhhmmss

検索開始日時(省略可)

出力対象とする業務情報履歴の検索開始日時を14桁の半角数字で指定します。

省略する場合は、検索終了日時を指定する必要があります。

-to YYYYMMDDhhmmss

検索終了日時(省略可)

出力対象とする業務情報履歴の検索終了日時を14桁の半角数字で指定します。

省略する場合は、検索開始日時を指定する必要があります。

2. 出力する業務情報履歴の期間を「-day」で指定する方法

-day n

出力対象とする日数(省略不可)

現日付より過去の指定日数分の業務情報履歴を出力します(0を指定すると実行日の業務情報履歴のみ出力します)。

-business_set 業務セット名

出力対象の業務セット名(省略可)

業務セット名を検索条件にする場合に指定します。入力禁止文字以外の文字を50バイト以内で入力してください。

-business_set_condition {0|1|2}

業務セット検索条件(省略可)

業務セット名で検索する際の一致条件を指定します。業務セット名を指定した場合は、必ず指定してください。

0

: 完全一致(指定した文字列と完全に一致する情報を検索します)

1

: で始まる(指定した文字列で始まる情報を検索します)

2

: を含む(指定した文字列を含む情報を検索します)

-business_info 業務情報名

出力対象の業務情報名(省略可)

業務情報を検索条件にする場合に指定します。入力禁止文字以外の文字を50バイト以内で入力してください。

-business_info_condition {0|1|2}

業務情報検索条件(省略可)

業務情報名で検索する際の一致条件を指定します。業務情報名を指定した場合は、必ず指定してください。

一致条件については、業務セット検索条件の項目を参照してください。

-fileid fileID

出力対象のファイルID(省略可)

ファイルIDを検索条件にする場合に指定します。入力制限はHULFTに準じます。HULFTの「オペレーション マニュアル」を参照してください。

-shuhaishinkubun {0|1}

集配信区分(省略可)

ファイルIDで検索する際の集配信区分の条件を指定します。ファイルIDを指定した場合は、必ず指定してください。

0

: 配信管理情報

1

: 集信管理情報

-fileid_condition {0|1|2}

ファイルID検索条件(省略可)

ファイルIDで検索する際の一致条件を指定します。ファイルIDを指定した場合は、必ず指定してください。

一致条件については、業務セット検索条件の項目を参照してください。

-user user

出力対象のユーザ名(省略可)

EDI Baseで登録済みのユーザを指定します。ユーザ名にスペースが含まれる場合は、ダブルクォーテーション(")で囲んで指定してください。

入力制限はEDI Baseに準じます。EDI Baseの「Operation Guide」を参照してください。

-user_condition {0|1|2}

ユーザ検索条件(省略可)

ユーザ名で検索する際の一致条件を指定します。ユーザ名を指定した場合は、必ず指定してください。

一致条件については、業務セット検索条件の項目を参照してください。

-filename filename

業務情報履歴を出力するファイル名(省略不可)

出力先のCSVファイルのパスを、ファイル名を含む絶対パスで指定します。パスにスペースが含まれる場合は、ダブルクォーテーション(")で囲んで指定してください。

= 備考 =

指定したファイル名と同じファイルが存在する場合は、新しく出力したファイルで上書きされます。

-format {V26|V20}

CSV ファイルのフォーマットの指定(省略可)

出力するCSV ファイルのフォーマットのバージョンを指定します。省略した場合、

V20(Ver.2.6.0 より前) のフォーマットで出力されます。

V26

: Ver.2.6.0のフォーマットで出力

V20

: Ver.2.6.0より前のフォーマットで出力

(3) コマンドの指定例

通信記録出力コマンドの指定例を次に示します。

日時のみを指定して出力する場合

TransLogExec -from 20090701000000 -to 20090731235959 -filename C:\TransLog.csv

業務セットと業務情報を指定して出力する場合

TransLogExec -from 20090701000000 -to 20090731235959 -business_set セゾンストア -business_set_condition 0 -business_info 池袋店 -business_info_condition 0 -filename C:\TransLog.csv

ユーザを指定して出力する場合

TransLogExec -from 20090701000000 -to 20090731235959 -user セゾンストア -user_condition 0 -filename C:\TransLog.csv

すべて指定して出力する場合

TransLogExec -from 20090701000000 -to 20090731235959 -business_set セゾンストア -business_set_condition 0 -business_info 池袋店 -business_info_condition 0 -fileid SERVER01 -shuhaishinkubun 1 -fileid_condition 0 -filename C:\TransLog.csv -format V26

(4) コマンド実行結果の出力

通信記録出力コマンドの実行結果は、標準出力に出力されます。

出力される完了コードの種類と意味を次に示します。

0

: コマンドの処理が正常に終了した

1

: パラメータの指定に誤りがあった

100

: パラメータの指定誤り以外に何らかの障害が発生した

= 備考 =

完了コードが「1」または「100」の場合、バッチ動作ログ(hdccmd.log)にエラーの内容が出力されます。バッチ動作ログについては、「管理者マニュアル」を参照してください。