[モデリング: 入門編] ステップ2: ワークフロー図の設計


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このステップでは、業務に必要な作業やその順番や関係者を整理するために、ワークフロー図を作成します。
理想的な作業の流れになるように、タスクやスイムレーンを配置してみましょう。

ストーリー

 佐藤さんは、紙にワークフロー図を描いてみました。このワークフロー図をDataSpider BPMのアプリ編集機能を使用して、DataSpider BPMに入力します。ここではワークフロー図の作成方法と、ワークフロー図編集画面の操作方法を習得します。

ワークフロー図編集画面


アイコン 名称 説明 オペレーティングでは
スイムレーン 業務の処理担当者を表す大きな長方形 そのスイムレーンに割り当てられた人だけがタスクの処理が可能です。
詳細については、ステップ3: 処理担当者の設定を参照してください。
タスク(ヒューマンタスク) ユーザが処理するひとつの作業工程を表す小さな長方形 タスクの[実行]に相当します。
開始イベント 業務の開始地点 プロセスの[新規開始]に相当します。
終了イベント 業務の終了地点 最後のタスクを完了後にここに到達します。
特別な操作は不要です。
シーケンスフロー タスクの順序を表す矢印 この順番にタスクを実行します。
開始イベント付ヒューマンタスク 1つの開始イベント
1つのタスク(ヒューマンタスク)
シーケンスフロー でつながったもの
終了イベント付ヒューマンタスク 1つのタスク(ヒューマンタスク)
1つの終了イベント
シーケンスフロー でつながったもの

操作手順

  操作画面 DataSpider BPMの操作
1 [basic]パレットで[スイムレーン]を選択し、キャンバスにドラッグ&ドロップで配置します。
合計2つのスイムレーンをキャンバスに配置してください。
(説明)
  • ワークフロー図の作成は、パレットにあるアイテムのドラッグ&ドロップで簡単に行うことができます。
2 [advanced]パレットから[開始イベント付ヒューマンタスク]を選択し、キャンバスにあるスイムレーン(上側のスイムレーン)にドラッグ&ドロップで配置します。

(説明)
  • 左図の「開始」と「○○工程」に対応します。
  • 開始イベントとヒューマンタスクをそれぞれ配置し、その間をシーケンスフローで接続する操作と同じ内容を1つの操作で実現できます。
  • キャンバスに配置したアイテムを、パレットの最下部にあるゴミ箱 にドラッグ&ドロップすれば、削除することができます。
  • アイテムを選択した状態(青線の枠で囲まれた状態)で、キーボードの[delete]キーを押して削除することもできます。
3 [basic]パレットから[ヒューマンタスク]を選択し、キャンバスにあるスイムレーン(下側のスイムレーン)にドラッグ&ドロップで配置します。

(説明)
  • 左図の下側の「○○工程」に対応します。

接続されていないイベントやタスクなど、不正な状態にあるアイテムに表示されるエラーです。
作業途中で表示されていても、最終的に正しいワークフロー図になればエラーは消えますので、現時点では気にしないでください。

4 [advanced]パレットから[終了イベント付ヒューマンタスク]を選択し、キャンバスにあるスイムレーン(上側のスイムレーン)にドラッグ&ドロップで配置します。

(説明)
  • 上側のスイムレーンの右側の「タスク」と「終了」に対応します。
  • 開始イベント付ヒューマンタスクと同様、終了イベントとヒューマンタスクをそれぞれ配置し、その間をシーケンスフローで接続する操作と同じ内容を1つの操作で実現できます。
5 上側のスイムレーンの左側の「○○工程」と下側のスイムレーンの「○○工程」の間をシーケンスフローで接続します。
マウスのポインタをスイムレーンの左側の「○○工程」の端に移動させると、アイコンが矢印の形に変わります。
その状態でマウスの左ボタンを押下し、下側のスイムレーンの「○○工程」までドラッグ&ドロップしてください。
同様に、下側のスイムレーンの「○○工程」と上側のスイムレーンの右側の「○○工程」の間をシーケンスフローで接続してください。

(説明)
  • タスクやイベントの外枠にマウスのポインタを近づけるとポインタが矢印の形に変化します。そこから別のタスクやイベントの外枠までドラッグするとカーソルの右下に緑丸が現れますので、そこでドロップすればシーケンスフローを描くことができます。
  • シーケンスフローの両端で、マウスのポインタが手の形に変化するところで、同様の操作を行えば、一旦描いたシーケンスフローの接続先を変更することができます。
6 スイムレーン(上側のスイムレーン)をダブルクリックすると、スイムレーンのプロパティが表示されます。
[名称]を以下のように変更してください。
  • [名称]: 申請者
編集を終了後、 またはプロパティ右上の[X]ボタンを押下してプロパティ画面を閉じます。

(説明)
  • プロパティ画面で入力されたデータは、リアルタイムで記録されていますので、[X]ボタンで画面を閉じて頂いて問題ありません。
7 タスク(上側のスイムレーンの左側の「○○工程」)をダブルクリックすると、タスクのプロパティが表示されます。
[名称]を以下のように変更します。
  • [名称]: 申請
編集を終了後、 ボタンまたはプロパティ右上の[X]ボタンを押下してプロパティ画面を閉じます。
6、7の手順にて、他のスイムレーン、タスク、開始イベント、終了イベントについても、下表のように名称を変更します。

変更前 変更後
スイムレーン 申請者
スイムレーン 製造部
開始 開始
○○工程 申請
○○工程 発行
○○工程 確認
終了 終了
8 これでワークフロー図の設計は完了です。
完了時点では、左の図のような状態となります。

ワークフロー図を描きました!

このステップを通して、ワークフロー図の描画方法を習得できたと思います。
 佐藤さんは、「ログインID発行」アプリをワークフロー図に表すことができました。
次は社内の誰もがログインIDの発行を申請できるように、製造部の社員のみが発行をするように、それぞれ設定する必要があります。
ステップ3では、処理担当者の設定について説明します。

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