[モニタリング] ステップ0: 準備
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このステップでは、モニタリングチュートリアルで使用する企画書レビュープロセスと登場人物についての説明を行うと共に、本チュートリアルを実行するための準備を行います。
企画書レビュープロセス
「企画書レビュー」プロセスでは、リーダが提案したテーマに従って、組織(部、課など)のメンバが作成した企画書を、リーダのレビューを経て完成させます。
使用するプロセスモデル「Q001-企画書レビュー」のプロセスモデル図は、以下の通りです。

左上の「開始」と書かれた円(開始イベント)から順にプロセスモデル図をたどってみましょう。
- マーケティング部のリーダが企画の立案を開始します。
- マーケティング部のリーダは企画のテーマを提案し、マーケティング部のメンバに企画書作成を依頼します。
- マーケティング部のメンバの一人が企画書作成の依頼を引受けます。
- マーケティング部のメンバは企画書を作成して、マーケティング部のリーダに提出しレビューを依頼します。
- マーケティング部のリーダは企画書のレビューを行い、承認(OK)・却下(NG)の判断を下します。
- 承認の場合、6.に進みます。
- 却下の場合、4.に戻ります。
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マーケティング部のメンバは承認された企画書を確認して完成となります。
同時に、企画の立案は終了します。
登場人物紹介
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伊藤さん(マーケティング部リーダ)
- 山本さんと中村さんの上司
- 会社役員のポジションを狙っているため、なんとしてでも部内の業務効率を上げたいと思っている。
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山本さん(マーケティング部メンバ)
- 伊藤さんの部下であり中村さんの同僚
- 出世志向が強いため、依頼されたタスクは逃さず遂行する。
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中村さん(マーケティング部メンバ)
- 伊藤さんの部下であり山本さんの同僚
- 穏やかな性格で、山本さんからよくタスクを割り振られる。
各ステップの内容
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ステップ1: タスク処理状況を確認する
リーダの
伊藤さんは、企画書レビュープロセスを用いていくつかの企画提案の依頼を行っていました。
しかし、提案依頼に対してあまりレビュー依頼が来ていないと感じたので、[ヒートマップ](進捗状況確認グラフ)で状況を確認します。
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ステップ2: 引き受け待ちのタスクを検索する
伊藤さんは、タスク「企画書作成」において「引き受け待ち」のまま放置されているタスクがあることに気付きます。
そこで、[未終了のプロセス]を用いて「引き受け待ち」のタスクを抽出・一覧表示し、どういったタスクがたまっているかを調べます。
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ステップ3: プロセスモデルを修正する
伊藤さんは、「引き受け待ち」のタスクが放置されている状況に対応するため、
提案依頼時に「担当者」を指定する方式にプロセスモデルを変更します。
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ステップ4: 放置タスクを強制終了して再度プロセスを開始する
伊藤さんは、「引き受け待ち」のまま放置されていたタスクのあるプロセスを強制終了します。
また、その分のプロセスを新たに開始して
山本さんや、
中村さんに割り当てます。
準備
このモニタリングチュートリアル開始前に、次の2つの作業を行う必要があります。
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伊藤さんに、[プロセスモデル編集権限]、[コントロール権限]、[データ閲覧権限] を与えます。
- プロセスモデルの編集を行うためには、[プロセスモデル編集権限]が必要です。ステップ3の操作で必要となります。
- タスクが放置されているプロセスを[強制終了]するために、[コントロール権限]が必要です。ステップ4でプロセスを強制終了する際に必要となります。
- プロセスデータを確認するために、[データ閲覧権限]が必要です。ステップ1・2でタスクの処理状況を確認する際に使用します。
- 初期設定では上記3つの権限を持っていないため、ここで設定してください。
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伊藤さんでログインして、企画書レビュープロセスを数回(計:3回)実行します。
- このチュートリアルでは、プロセスがうまく回らなくなったときに、その状況を確認して改善するための方法を紹介します。
- したがって、実際に企画書レビュープロセスがうまく機能していない状況を再現してやる必要があります。
操作手順(0-1): 権限を与える
佐藤さんでログインします。
- [システム設定]から[プロセス権限]へ移動します。
- Q001-企画書レビューの
[詳細]ボタンを押下します。
- [プロセスモデル編集権限]の[権限追加]を押下し、特定のユーザに付与にて「"伊藤" <Ito@localhost.localdomain>」を選択、[権限追加]を押下します。
- 同様に[コントロール権限][データ閲覧権限]を付与します。
操作手順(0-2): プロセスを何度か実行する
伊藤さんでログインします
- [ワークフロー]から[新規開始]へ移動し、「Q001-企画書レビュー」を開始・実行します。
- はじめに、開始・実行した「Q001-企画書レビュー」プロセスでは、件名として下表にある「商品サンプル配布キャンペーン」を開始します。
- 開始・実行した「商品サンプル配布キャンペーン」の「Q001-企画書レビュー」プロセスは、誰かが引き受けてプロセスを処理中にします。
- 同様に伊藤さんでログインし、2回「Q001-企画書レビュー」を開始・実行します。
- 開始・実行したプロセスの件名は、以下を参考に「月例キャンペーン(20XX年10月)」および「新商品販促プロモーション」とします。
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これら2つのプロセスは、開始・実行したのみで引き受け待ち(オファータスク)の状態のままにします。
このチュートリアルの説明では、以下に記載された計3個のプロセスのうち、1個「商品サンプル配布キャンペーン」は引き受けて処理されているという状況を想定して説明しています。引き受け待ち(オファータスク)は2個ということになります。
もしここで、ライセンスの上限に達した等の理由によりプロセスが開始できない場合は、現在稼働中のプロセスで本チュートリアルに関係のないプロセスをキャンセルまたは強制終了させてください。
件名 |
テーマ |
商品サンプル配布キャンペーン |
商品認知度向上のためのサンプル配布キャンペーン |
月例キャンペーン(20XX年10月) |
食欲の秋満喫プレゼント |
新商品販促プロモーション |
新商品発売に合わせた販促プロモーション |
残された2個のプロセスが、作成に時間がかかりそうだったり、テーマが難しそうだったりという理由で放置されたままになっている状態から、このチュートリアルは始まります。
さあ、はじめましょう!
このステップでは、モニタリングの流れの確認と、チュートリアル開始前の準備を行いました。
次のステップから、実際にモニタリングの操作が始まります。
ステップ1では、[ヒートマップ]機能について説明します。
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