種別とは
種別とは、スクリプトの実行時にグローバルリソースの設定を切り替えるための機構です。
グローバルリソースに種別を設定することにより、スクリプトを編集することなくデータベースなどの接続先を切り替えることができます。
開発/テスト/本番などの各フェーズで、接続先データベースはそれぞれに用意したものを使用したいが、スクリプトは変更したくない、といった場合に使用することができます。
「デフォルト」の概念
種別には「デフォルト」という概念があります。これは、ユーザが種別を意識しなくても従来通りの使用を行うことができるように用意されています。
グローバルリソースの新規作成時には「デフォルト」の種別のグローバルリソースのみが作成できます。デザイナでアダプタのコンポーネントアイコンをスクリプトキャンバスに配置し、プロパティで接続先を選択する際に表示されるグローバルリソースは「デフォルト」の種別となります。
また、種別を指定しないでスクリプトを実行した際にも「デフォルト」のグローバルリソースが使用されます。
初期状態では、種別を指定しない設定になっています。
初めから用意されている種別は「デフォルト」「テスト用」「本番用」の三つです。これ以外の種別はユーザが自由に指定することができます。
ただし、ユーザが追加した種別はプルダウンメニューには表示されません。ユーザ指定の種別を設定する場合には、入力フィールドに直接入力を行ってください。
使用方法
- グローバルリソースの作成
コントロールパネルの「グローバルリソースの設定」で、グローバルリソースの新規作成を行うと、種別が「デフォルト」のグローバルリソースが作成されます。
作成した「デフォルト」のグローバルリソースを選択し、右クリックメニューの[同名のグローバルリソースを作成]から別種別のグローバルリソースの作成を行います。
デザイナでの開発時に指定できるグローバルリソースの種別は「デフォルト」となります。
- 実行時の種別指定
スクリプトの実行時に、種別を指定して実行します。
以下のツールでの実行時に種別の指定を行うことができます。
指定の方法については、以下の各ページを参照してください。
種別の使用例
- コントロールパネルの「グローバルリソースの設定」でグローバルリソースの新規作成を行います。
- 新規に作成したグローバルリソースから、同名で別種別のリソースを作成します。
ここでは、種別ごとのグローバルリソースの設定を以下のように定義します。
- デフォルト
開発フェーズで使用します。接続先はローカルに構築されたデータベースとします。
- テスト用
テストフェーズで使用します。接続先はテスト用に構築されたデータベースとします。
- 本番用
本番フェーズで使用します。接続先は本番運用時に使用するデータベースとします。
- 開発フェーズ - スクリプトの開発
アダプタのプロパティ設定ダイアログで選択するグローバルリソースは「デフォルト」の種別となります。スクリプト開発時には種別を意識する必要はありません。
- 開発フェーズ - スクリプトの実行
スクリプトを実行する際に、デザイナの「オプション設定」で使用する種別を設定します。
- テストフェーズ - トリガーの実行
テスト用のデータベースに接続する場合は、トリガーの「実行オプションの設定」画面で種別を「テスト用」に設定します。
- 本番フェーズ - トリガーの実行
本番用のデータベースに接続する場合は、トリガーの「実行オプションの設定」画面で種別を「本番用」に設定します。
注意事項
- 2.2.1.1以前で作成されたグローバルリソースの種別は、バージョンアップ(上書きインストール)時にすべて「デフォルト」となります。
- デザイナで作成できるグローバルリソースの種別は「デフォルト」のみとなります。同名の別種別のグローバルリソースの作成は、コントロールパネルの「グローバルリソースの設定」から行ってください。
- グローバルリソースの[種別]の変更はできません。
- 種別が「デフォルト」のグローバルリソースを削除する場合には、同名の別種別のグローバルリソースも削除されます。
- ユーザ指定の種別はプルダウンメニューには表示されません。入力フィールドに直接入力してください。
- 「デフォルト」と「default」、「テスト用」と「test」、「本番用」と「production」は内部的に同値となります。たとえばグローバルリソースの設定で、[種別]に「test」という文字列を指定した場合、「テスト用」として登録されます。