Oracle Instant Client の設定
DataMagicが対応しているOracle Instant Clientのバージョンおよび接続できるデータベースのバージョンについては、以下のURLから弊社ホームページを参照してください。
(1) インストール手順
Oracle Instant Clientのインストールは、DataMagicに同梱のモジュールをインストールします。インストール手順については、下記の手順に従って設定してください。
DataMagicが32ビット版の場合は32ビット版のOracle Instant Clientを、DataMagicが64ビット版の場合は64ビット版のOracle Instant Clientをインストールしてください。
1. 同梱のモジュールを展開
同梱のモジュールをローカルディスクにコピーしてください。
2. インストールフォルダの準備
インストールフォルダを作成します。
# mkdir /usr/local/lib/oracle # cd /usr/local/lib/oracle
日本語、空白、記号を含むパス、ディレクトリは指定しないでください。
3. インストール
モジュールを解凍し、インストールディレクトリに配置します。
4. シンボリックリンクの作成
- Linux(32ビット版および64ビット版)、Solaris(64ビット版)の場合
-
インストールディレクトリで、以下のファイルのシンボリックリンクを作成します。
表8.1 作成するシンボリックリンク
対象ファイル(*1)
シンボリックリンクファイル名
libclntsh.so.xx.x
libclntsh.so
libocci.so.xx.x
libocci.so
*1
:
xx.xは、インストールしているOracle Instant Clientのバージョンによって異なります。
# ln -s libclntsh.so.10.1 libclntsh.so # ln -s libocci.so.10.1 libocci.so
- AIX(32ビット版および64ビット版)の場合
-
シンボリックリンクの作成は必要ありません。
- 上記以外のOS(32ビット版および64ビット版)の場合
-
インストールしたバージョンのライブラリ(libclntsh.so.xx.x およびlibocci.so.xx.x)を、それぞれlibclntsh.so.10.1 およびlibocci.so.10.1 としてシンボリックリンクを作成してください。作成するコマンドおよびオプションについては、使用しているOSマニュアルを参照してください。
Oracle Instant Clientのセットアップ方法を説明します。
以下の環境変数を設定してください。なお、Oracle Instant Clientを使用する場合は、環境変数ORACLE_HOMEの指定は不要です。
- LD_LIBRARY_PATH
-
Oracleソフトウェアライブラリディレクトリを指定します。
AIXの場合はLIBPATH、HP-UXの場合はSHLIB_PATHにそれぞれ設定してください。
Oracle Instant Clientのインストールディレクトリを指定します。
- NLS_LANG
-
導入環境の文字コード種を設定します。
表8.2 NLS_LANGの設定
言語
コード種 (*1)
NLS_LANG
日本語版
EUC
JAPANESE_JAPAN.JA16EUC
SHIFT-JIS
JAPANESE_JAPAN.JA16SJIS(*2)
UTF-8
JAPANESE_JAPAN.AL32UTF8
英語版
-
AMERICAN_AMERICA.WE8MSWIN1252(*3)
*1
: NLS_LANGに「AL16UTF16」「AL16UTF16LE」等UTF-16を設定しての運用はサポート対象外となります。これはOracleの仕様によるものです。
*2
:
SHIFT-JISの「~」を扱う場合は「JAPANESE_JAPAN.JA16SJISTILDE」を設定してください。
*3
:
日本語を含むデータを扱う場合は、日本語版と同じように設定してください。
注意DataMagicでOracle接続を伴うデータ加工を実施する際は、以下の点にご注意ください。
-
Oracleサーバの「NLS_CHARACTERSET」「NLS_NCHAR_CHARACTERSET」とDataMagic Server側の「NLS_LANG」が異なる場合、DataMagicの変換処理前後で文字列データの変換処理が行われます。この動作はOracle側の変換処理になるため、DataMagicでは制御出来ません。
-
NCHARキャラクタ・セットに該当するデータを扱う場合は、NLS_LANGを「JAPANESE_JAPAN.AL32UTF8」に設定してください。NCHARキャラクタ・セットに該当する「Oracleの列タイプ」は、以下が該当します。
-
NCHAR
-
NCLOB
-
NVARCHAR2
-
-
Oracleに接続するデータ加工情報設定の「入力設定」または「出力設定」の「漢字コード種」は、「NLS_LANG」の設定と揃えてください。設定が異なる場合はデータ加工がエラーになります。
-
- TNS_ADMIN(TNS接続を使用する場合のみ指定)
-
ネットサービス名が記述されたtnsnames.oraのディレクトリを指定します。設定を省略した場合にTNS接続を行うと、$ORACLE_HOME/network/adminのtnsnames.oraが使用されます。
(3) ネットサービス名を使用した接続方法
ローカル・ネーミング・パラメータ(tnsnames.ora)に記述されたネットサービス名で接続できます。なお、TNS接続を使用する場合のみ、環境変数「TNS_ADMIN」の設定が必要です。環境変数の設定については、「Oracle Instant Client の設定」の「(2) 動作環境のセットアップ」を参照してください。
また、環境変数を設定したフォルダにローカル・ネーミング・パラメータ(tnsnames.ora)が存在することを確認してください。
ネットサービス名による接続は、DataMagicのDB接続情報詳細画面で設定します。
1. DataMagic DB接続情報詳細画面の設定
以下の内容を入力または選択します。
- 製品種別
-
: Oracleを選択します。
- DB名選択
-
: TNSを選択します。
- TNS
-
: 接続するネットサービス名。
- TNS([参照]ボタン)
-
: TNS選択画面を表示します。
ローカル・ネーミング・パラメータtnsnames.oraに記述されたネットサービス名の一覧が表示されます。
TNS選択画面より接続するネットサービス名を選択し、[OK]ボタンをクリックします。
- ユーザ
-
: ユーザIDを入力します。
- パスワード
-
: パスワードを入力します。

画面8.1 DB接続情報詳細画面

画面8.2 TNS選択
2. 接続の確認
設定が終了したら、[接続テスト]ボタンをクリックして接続テストを実行し、Oracleへの接続を確認してください。