EBCDICユーザテーブル展開コマンド(utleducextd コマンド)

EBCDICユーザテーブル展開ファイルを作成します。また、EBCDICユーザテーブル展開ファイルの内容を標準出力に表示します。

表1.17 コマンドの実行可否

グレード

DataMagicのユーザ種別

実行可否

DataMagic Server

スーパーユーザ

可能

一般ユーザ(*1)

不可

DataMagic Desktop

不可

*1

:

-rオプションは、一般ユーザも実行できます。

コマンド

作成と表示

utleducextd -i infilename -r {user1|user2|user3} [-o][-path usercodepath]

表示のみ

utleducextd -r {user1|user2|user3} -o [-path usercodepath]

パラメータ

-i infilename

作成したEBCDICユーザテーブル展開の基になるファイル名(省略不可)

1~200バイトの文字(Windows)、英数字および記号(UNIX)で指定します。

-r { user1|user2|user3 }

展開するユーザテーブル

user1

: ユーザテーブル1として展開

user2

: ユーザテーブル2として展開

user3

: ユーザテーブル3として展開

-o

展開した内容を標準出力に表示(省略可)

省略すると、標準出力には表示されません。

-path usercodepath

EBCDICユーザテーブル展開ファイル格納フォルダへのパス名(省略可)

1~200バイトの文字(Windows)、英数字および記号(UNIX)で指定します。

省略すると、以下になります。

Windowsの場合

共有データ格納フォルダになります。共有データ格納フォルダが設定されていない場合はカレントフォルダになります。

UNIXの場合

DMPATHになります。DMPATHが設定されていない場合はカレントディレクトリになります。

注意

-pathパラメータを使用する場合は、データ加工情報の出力設定画面で「EBCDICユーザテーブル格納パス」を指定してください。

EBCDICユーザテーブルを展開する例

ASCIIコードからEBCDICのユーザテーブル1への変換を例にします。

ユーザテーブル1は、EBCDICカナ文字を基に、「\(エンサイン)」(ASCII:0x5C)を「\(バックスラッシュ)」(EBCDIC:0xE0)に変換するテーブルとします。その設定方法を下記に示します。以下の例では、共有データ格納フォルダをC:\HULFT Family\huledpro\etcに設定しています。

1. EBCDICカナ文字変換の雛型ファイルを任意のファイルへコピーします。

Windowsの場合

C:\>copy "C:\HULFT Family\huledpro\etc\ucf\as2ebkn.txt" "C:\temp\work\user1.txt"

UNIXの場合

% cp $DMPATH/ucf/as2ebkn.txt /home/tmp/user1.txt

2. コピーしたファイルを編集します。テキストファイルですので、メモ帳(Windows)、vi(UNIX)等のエディタで編集を行ってください。

EBCDICユーザテーブルの内容

Windowsの場合

C:\temp\work\user1.txt

UNIXの場合

/home/tmp/user1.txt

 

   |  0  1  2  3  4  5  6  7  8  9  A  B  C  D  E  F
----------------------------------------------------
 0 | 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 0A 0B 0C 0D 0E 0F
 1 | 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 1A 1B 1C 1D 1E 1F
 2 | 40 5A 7F 7B E0 6C 50 7D 4D 5D 5C 4E 6B 60 4B 61
 3 | F0 F1 F2 F3 F4 F5 F6 F7 F8 F9 7A 5E 4C 7E 6E 6F
 4 | 7C C1 C2 C3 C4 C5 C6 C7 C8 C9 D1 D2 D3 D4 D5 D6
 5 | D7 D8 D9 E2 E3 E4 E5 E6 E7 E8 E9 4A E0 40 5F 6D
 6 | 79 C1 C2 C3 C4 C5 C6 C7 C8 C9 D1 D2 D3 D4 D5 D6
 7 | D7 D8 D9 E2 E3 E4 E5 E6 E7 E8 E9 C0 4F D0 A1 40
 8 | 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40
 9 | 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40
 A | 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 51 52 53 54 55 56
 B | 58 81 82 83 84 85 86 87 88 89 8A 8C 8D 8E 8F 90
 C | 91 92 93 94 95 96 97 98 99 9A 9D 9E 9F A2 A3 A4
 D | A5 A6 A7 A8 A9 AA AC AD AE AF BA BB BC BD BE BF
 E | 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40
 F | 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40 40
#COMMENT=ASCII -> EBCDIC KANA

  • 19行目の「#」で始まる行はコメントです。60バイトまで登録可能です。

  • 太字の“E0”に変更されています。

注意

DataMagicでは、0x00を文字列の終端として扱います。よって、テーブルの一番左上の値(0x00からの変換)は有効になりません。

3. ユーザテーブル1の展開ファイルを作成します。

Windowsの場合

C:\>"C:\HULFT Family\huledpro\utleducextd" -i C:\temp\work\user1.txt -r user1 -path "C:\HULFT Family\huledpro\etc\ucf"

  • C:\HULFT Family\huledpro\etc\ucf\user1.ucfが作成されます。

  • -path省略時は、共有データ格納フォルダにuser1.ucfが作成されます。

UNIXの場合

% utleducextd -i /home/tmp/user1.txt -r user1 -path /home/huled/etc/ucf

  • /home/huled/etc/ucf/user1.ucfが作成されます。

  • -path省略時は、$DMPATH/user1.ucfが作成されます。

4. 展開ファイルを確認します。

Windowsの場合

C:\>"C:\HULFT Family\huledpro\utleducextd" -r user1 -o -path "C:\HULFT Family\huledpro\etc\ucf"

  • C:\HULFT Family\huledpro\etc\ucf\user1.ucfの内容が表示されます。

  • -path省略時は、共有データ格納フォルダにあるuser1.ucf の内容が表示されます。

UNIXの場合

% utleducextd -r user1 -o -path /home/huled/etc/ucf

  • /home/huled/etc/ucf/usr1.ucfの内容が表示されます。

  • -path省略時は、$DMPATH/user1.ucfの内容が表示されます。