外字テーブル展開コマンド(utledgtfextd コマンド)

外字テーブル展開ファイルを作成します。また、外字テーブル展開ファイルの内容を標準出力に表示します。

表1.14 コマンドの実行可否

グレード

DataMagicのユーザ種別

実行可否

DataMagic Server

スーパーユーザ

可能

一般ユーザ(*1)

不可

DataMagic Desktop

不可

*1

:

-oオプションは、一般ユーザも実行できます。

 

以下、incodeは入力漢字コード種を、outcodeは出力漢字コード種を意味します。

コマンド

utledgtfextd -i {XY|a} [-path gaijipath]

utledgtfextd -o {XY|a} [-path gaijipath]

パラメータ

-i XY

外字テーブル展開ファイル作成(省略不可)

incodeの識別文字を「X」に、outcodeの識別文字を「Y」に記述します。

「XY」の代わりに「a」を指定するとすべての外字テーブル展開ファイルを作成します。

識別文字については「表1.15 incode/outcode識別文字組み合わせ表」を参照してください。

(例)
-i es

: EUCからSHIFT-JISの外字テーブル展開ファイルを作成します。

-i a

: すべての組み合わせの外字テーブル展開ファイルを作成します。

注意

-iパラメータを使用すると、既存の外字テーブル展開ファイルは上書きされます。

既存の外字テーブル展開ファイルに外字登録を追加したい場合は、

  1. -oパラメータで表示した既存の外字テーブル展開ファイルの内容をリダイレクトして外字テーブルファイルに保存する。

  2. 1.のファイルを編集して外字登録を追加する。

  3. 2.のファイルを使用して-iパラメータで外字テーブル展開ファイルを作成する。

という手順で作業してください。

-o XY

外字テーブル展開ファイルの内容を標準出力に表示(省略不可)

incodeの識別文字を「X」に、outcodeの識別文字を「Y」に記述します。

「XY」の代わりに「a」を指定するとすべての外字テーブル展開ファイルの内容を標準出力に表示します。識別文字については>「表1.15 incode/outcode識別文字組み合わせ表」を参照してください。

(例)
-o es

:EUCからSHIFT-JISの外字テーブル展開ファイルの内容を表示します。

-o a

:すべての組み合わせの外字テーブル展開ファイルの内容を標準出力に表示します。

-path gaijipath

外字テーブルファイル格納フォルダgtfが格納されたフォルダのパス名(省略可)

1~200バイトの文字(Windows)、英数字、および記号(UNIX)で指定します。

コマンド実行時は、指定されたパス内のgtfフォルダが参照されます。

省略すると、デフォルトパス(共有データ格納フォルダ(Windows)、DMPATH(UNIX))またはカレントフォルダになります。

注意

-pathパラメータを使用する場合は、データ加工情報設定画面の出力設定画面で「外字変換テーブル格納パス」を指定してください。

incode、outcodeの識別文字組み合わせ表を以下に示します。

表1.15 incode/outcode識別文字組み合わせ表

out(Y)

EUC

SHIFT-JIS

IBM漢字

JEF

JIS

KEIS

NEC漢字

UTF-8

UTF-16

in(X)

EUC

ee

es

ei

ej

ez

ek

en

e8

e6

SHIFT-JIS

se

ss

si

sj

sz

sk

sn

s8

s6

IBM漢字

ie

is

ii

ij

iz

ik

in

i8

i6

JEF

je

js

ji

jj

jz

jk

jn

j8

j6

JIS

ze

zs

zi

zj

zz

zk

zn

z8

z6

KEIS

ke

ks

ki

kj

kz

kk

kn

k8

k6

NEC漢字

ne

ns

ni

nj

nz

nk

nn

n8

n6

UTF-8

8e

8s

8i

8j

8z

8k

8n

88

86

UTF-16

6e

6s

6i

6j

6z

6k

6n

68

66

選択しているコード種によって、登録できるサイズの上限が変わります。デフォルトコードは、出力側で選択しているコード種によって登録できるサイズの上限が変わります。

漢字コード種と、登録できるサイズの上限を次に示します。

表1.16 漢字コード種と、登録できるサイズの上限

漢字コード種

サイズの上限

UTF-8

UTF-16

16バイト

その他

8バイト

外字テーブルを展開する例

SHIFT-JISコードの「㈱」(0x878a)からJEFコードの「㈱」(0x78d5)への変換例で説明します。

その設定方法を下記に示します。

以下の例では、共有データ格納フォルダをC:\HULFT Family\huledpro\etcに設定しています。

1. SHIFT-JISからJEFへの外字テーブルファイルを編集します。

テキストファイルですので、メモ帳(Windows)、vi(UNIX)等のエディタで編集を行ってください。

= 備考 =

外字テーブルファイルは以下に存在します。

Windowsの場合

共有データ格納フォルダ内のgtfフォルダ

UNIXの場合

$DMPATH/gtf

外字テーブルファイルの内容

Windowsの場合

C:\HULFT Family\huledpro\etc\gtf\gtstoj.txt

UNIXの場合

/home/huled/etc/gtf/gtstoj.txt

#
# SHIFT-JIS -> JEF
#
 
# default output code
defaultcode=0xa2a2
 
#incode #outcode
0x878a    0x78d5

※「#」で始まる行はコメントです。

注意

UTF-16のコードはバイトオーダ“Big Endian”で記述してください。

= 備考 =

入力と出力が同一漢字コード種の場合でも、外字テーブルファイルには「defaultcode=」の行がありますが、これは他の外字テーブルファイルと書式を統一するためのもので、設定値に意味はありません。同一漢字コード種の場合、外字テーブルにない文字はそのまま出力されます。

2. 外字テーブル展開ファイルを作成します。

Windowsの場合

C:\>"C:\HULFT Family\huledpro\utledgtfextd" -i sj -path "C:\HULFT Family\huledpro\etc"

  • C:\HULFT Family\huledpro\etc\gtf\gtstoj.txtを読み込んで、C:\HULFT Family\huledpro\etc\gtf\gtstoj.xtd を作成します。

  • -path 省略時は、共有データ格納フォルダ内のgtfフォルダにgtstoj.xtdが作成されます。

UNIXの場合

% utledgtfextd -i sj -path /home/huled/etc

  • /home/huled/etc/gtf/gtstoj.txtを読み込んで、/home/huled/etc/gtf/gtstoj.xtdを作成します。

  • -path 省略時は、$DMPATH/gtf/gtstoj.xtdが作成されます。

3. 展開ファイルを確認します。

Windowsの場合

C:\>utledgtfextd -o sj -path "C:\HULFT Family\huledpro\etc"

  • C:\HULFT Family\huledpro\etc\gtf\gtstoj.xtdの内容が表示されます。

  • -path 省略時は、共有データ格納フォルダ内のgtfフォルダにあるgtstoj.xtdの内容が表示されます。

UNIXの場合

% utledgtfextd -o sj -path /home/huled/etc

  • /home/huled/etc/gtf/gtstoj.xtdの内容が表示されます。

  • -path 省略時は、$DMPATH/gtf/gtstoj.xtdの内容が表示されます。

= 備考 =

外字テーブルを初期状態に戻したい場合は、外字テーブルファイル(~.txt)の内容のincode、outcodeを指定しないで保存し、外字テーブル展開コマンドを実行してください。