外字テーブル展開コマンド(utledgtfextd コマンド)
外字テーブル展開ファイルを作成します。また、外字テーブル展開ファイルの内容を標準出力に表示します。
グレード |
DataMagicのユーザ種別 |
実行可否 |
---|---|---|
DataMagic Server |
スーパーユーザ |
可能 |
一般ユーザ(*1) |
不可 |
|
DataMagic Desktop |
- |
不可 |
*1 |
: |
-oオプションは、一般ユーザも実行できます。 |
以下、incodeは入力漢字コード種を、outcodeは出力漢字コード種を意味します。
コマンド
utledgtfextd -i {XY|a} [-path gaijipath]
utledgtfextd -o {XY|a} [-path gaijipath]
パラメータ
-i XY
外字テーブル展開ファイル作成(省略不可)
incodeの識別文字を「X」に、outcodeの識別文字を「Y」に記述します。
「XY」の代わりに「a」を指定するとすべての外字テーブル展開ファイルを作成します。
識別文字については「表1.15 incode/outcode識別文字組み合わせ表」を参照してください。
- (例)
-
- -i es
-
: EUCからSHIFT-JISの外字テーブル展開ファイルを作成します。
- -i a
-
: すべての組み合わせの外字テーブル展開ファイルを作成します。
-iパラメータを使用すると、既存の外字テーブル展開ファイルは上書きされます。
既存の外字テーブル展開ファイルに外字登録を追加したい場合は、
-
-oパラメータで表示した既存の外字テーブル展開ファイルの内容をリダイレクトして外字テーブルファイルに保存する。
-
1.のファイルを編集して外字登録を追加する。
-
2.のファイルを使用して-iパラメータで外字テーブル展開ファイルを作成する。
という手順で作業してください。
-o XY
外字テーブル展開ファイルの内容を標準出力に表示(省略不可)
incodeの識別文字を「X」に、outcodeの識別文字を「Y」に記述します。
「XY」の代わりに「a」を指定するとすべての外字テーブル展開ファイルの内容を標準出力に表示します。識別文字については>「表1.15 incode/outcode識別文字組み合わせ表」を参照してください。
- (例)
-
- -o es
-
:EUCからSHIFT-JISの外字テーブル展開ファイルの内容を表示します。
- -o a
-
:すべての組み合わせの外字テーブル展開ファイルの内容を標準出力に表示します。
-path gaijipath
外字テーブルファイル格納フォルダgtfが格納されたフォルダのパス名(省略可)
1~200バイトの文字(Windows)、英数字、および記号(UNIX)で指定します。
コマンド実行時は、指定されたパス内のgtfフォルダが参照されます。
省略すると、デフォルトパス(共有データ格納フォルダ(Windows)、DMPATH(UNIX))またはカレントフォルダになります。
-pathパラメータを使用する場合は、データ加工情報設定画面の出力設定画面で「外字変換テーブル格納パス」を指定してください。
incode、outcodeの識別文字組み合わせ表を以下に示します。
out(Y) |
EUC |
SHIFT-JIS |
IBM漢字 |
JEF |
JIS |
KEIS |
NEC漢字 |
UTF-8 |
UTF-16 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
in(X) |
|||||||||
EUC |
ee |
es |
ei |
ej |
ez |
ek |
en |
e8 |
e6 |
SHIFT-JIS |
se |
ss |
si |
sj |
sz |
sk |
sn |
s8 |
s6 |
IBM漢字 |
ie |
is |
ii |
ij |
iz |
ik |
in |
i8 |
i6 |
JEF |
je |
js |
ji |
jj |
jz |
jk |
jn |
j8 |
j6 |
JIS |
ze |
zs |
zi |
zj |
zz |
zk |
zn |
z8 |
z6 |
KEIS |
ke |
ks |
ki |
kj |
kz |
kk |
kn |
k8 |
k6 |
NEC漢字 |
ne |
ns |
ni |
nj |
nz |
nk |
nn |
n8 |
n6 |
UTF-8 |
8e |
8s |
8i |
8j |
8z |
8k |
8n |
88 |
86 |
UTF-16 |
6e |
6s |
6i |
6j |
6z |
6k |
6n |
68 |
66 |
選択しているコード種によって、登録できるサイズの上限が変わります。デフォルトコードは、出力側で選択しているコード種によって登録できるサイズの上限が変わります。
漢字コード種と、登録できるサイズの上限を次に示します。
漢字コード種 |
サイズの上限 |
---|---|
UTF-8 UTF-16 |
16バイト |
その他 |
8バイト |
外字テーブルを展開する例
SHIFT-JISコードの「㈱」(0x878a)からJEFコードの「㈱」(0x78d5)への変換例で説明します。
その設定方法を下記に示します。
以下の例では、共有データ格納フォルダをC:\HULFT Family\huledpro\etcに設定しています。
1. SHIFT-JISからJEFへの外字テーブルファイルを編集します。
テキストファイルですので、メモ帳(Windows)、vi(UNIX)等のエディタで編集を行ってください。
外字テーブルファイルは以下に存在します。
- Windowsの場合
-
共有データ格納フォルダ内のgtfフォルダ
- UNIXの場合
-
$DMPATH/gtf
外字テーブルファイルの内容
- Windowsの場合
-
C:\HULFT Family\huledpro\etc\gtf\gtstoj.txt
- UNIXの場合
-
/home/huled/etc/gtf/gtstoj.txt
# # SHIFT-JIS -> JEF # # default output code defaultcode=0xa2a2 #incode #outcode 0x878a 0x78d5
※「#」で始まる行はコメントです。
UTF-16のコードはバイトオーダ“Big Endian”で記述してください。
入力と出力が同一漢字コード種の場合でも、外字テーブルファイルには「defaultcode=」の行がありますが、これは他の外字テーブルファイルと書式を統一するためのもので、設定値に意味はありません。同一漢字コード種の場合、外字テーブルにない文字はそのまま出力されます。
2. 外字テーブル展開ファイルを作成します。
- Windowsの場合
-
C:\>"C:\HULFT Family\huledpro\utledgtfextd" -i sj -path "C:\HULFT Family\huledpro\etc"
-
C:\HULFT Family\huledpro\etc\gtf\gtstoj.txtを読み込んで、C:\HULFT Family\huledpro\etc\gtf\gtstoj.xtd を作成します。
-
-path 省略時は、共有データ格納フォルダ内のgtfフォルダにgtstoj.xtdが作成されます。
-
- UNIXの場合
-
% utledgtfextd -i sj -path /home/huled/etc
-
/home/huled/etc/gtf/gtstoj.txtを読み込んで、/home/huled/etc/gtf/gtstoj.xtdを作成します。
-
-path 省略時は、$DMPATH/gtf/gtstoj.xtdが作成されます。
-
3. 展開ファイルを確認します。
- Windowsの場合
-
C:\>utledgtfextd -o sj -path "C:\HULFT Family\huledpro\etc"
-
C:\HULFT Family\huledpro\etc\gtf\gtstoj.xtdの内容が表示されます。
-
-path 省略時は、共有データ格納フォルダ内のgtfフォルダにあるgtstoj.xtdの内容が表示されます。
-
- UNIXの場合
-
% utledgtfextd -o sj -path /home/huled/etc
-
/home/huled/etc/gtf/gtstoj.xtdの内容が表示されます。
-
-path 省略時は、$DMPATH/gtf/gtstoj.xtdの内容が表示されます。
-
外字テーブルを初期状態に戻したい場合は、外字テーブルファイル(~.txt)の内容のincode、outcodeを指定しないで保存し、外字テーブル展開コマンドを実行してください。