データ加工実行コマンド(utled コマンド)

データ加工情報またはパラメータファイルの内容にしたがって、入力ファイルをデータ加工し、指定された出力ファイルを作成します。

表1.7 コマンドの実行可否

グレード

DataMagicのユーザ種別

管理情報の業務グループ設定

実行権限

実行可否

DataMagic Server

スーパーユーザ

可能

一般ユーザ

権限の指定を省略する(*1)

可能

権限を指定する

実行可

可能

実行不可

不可

DataMagic Desktop

可能

*1

:

業務グループにユーザ権限を指定しないで、絞り込み条件として使用することを示します。

コマンド

utled {-f filename [-resultfile filename]|-i id}
                  [-n|-m|-r] [-restore] [-infile filename] [-matchfile{001-101} filename]
                  [-vttablefile{01-20} filename]
                  [-outfile{001-101} filename] [-mergefile{01-20} filename]
                  [-errfile filename] [[-errdatfile filename]
		   [-errcausefile filename [-errcausekeys numbers]] [-errovrwr] 
		   [-errdatmax max]] 
		   [-tracefile filename [-tracelevel level]]
                  [-dstr{01-20} parm] [-dnum{01-20} parm] [-thread {on|off}]

パラメータ

-f filename [-resultfile filename]|-i id

実行するパラメータファイルまたはデータ加工ID(省略不可)

-f filename

パラメータファイル名(省略不可)

Ver.1で作成したパラメータファイル名を指定します。

1~200バイトの文字(Windows)、英数字および記号(UNIX)で指定します。

-resultfile filename

動的指定結果ファイル名(省略可)

絶対パスまたは相対パスで指定します。

1~200バイトの文字(Windows)、英数字および記号(UNIX)で指定します。

パラメータファイル名を指定した場合のみ有効となり、省略すると、パラメータファイルの設定値になります。

-i id

データ加工ID(省略不可)

1~50バイトの英数字および記号で指定します。

-n|-m|-r

出力方法(省略可)

省略すると、"-n"の設定になります。

-n

: データ加工情報で指定した出力ファイルを新規作成し、結果を出力します。

出力ファイルと同一名のファイルが存在した場合は、エラーになります。

-m

: データ加工情報で指定した出力ファイルに、結果を追加書きします。

出力ファイルが存在しない場合は、出力ファイルを新規作成します。

-r

: データ加工情報で指定した出力ファイルに、結果を上書きします。

出力ファイルが存在しない場合は、出力ファイルを新規作成します。

注意
  • 出力ファイルの形式がXMLの場合は、「出力方法」に“-m”は指定できません。XML変換の注意事項に関しては「DataMagic 操作マニュアル」を参照してください。

  • 出力ファイルの形式がExcelの場合は、次のように出力されます。

    • "-r"を指定すると、既存のファイルを削除して出力ファイルを新規に作成します。

    • "-m"を指定すると、既存のファイルをオープンしてシートの追加やセルの上書きをします。

  • 出力ファイルの形式がDBテーブルの場合、このパラメータの指定は無視され、

    DBテーブル情報の更新方法またはSQL文での指定内容に依存します。

    DBテーブル情報の更新方法およびSQL文での指定については、「3.8 DB テーブル情報」を参照してください。

-restore

異常時に復元(省略可)

データ加工が異常終了した場合、データ加工情報で指定した出力ファイルをデータ加工前の状態に戻します。

省略すると、出力ファイルはデータ加工が異常終了した時点の状態となります。

出力設定が以下のいずれかの条件に合致する場合、このパラメータを指定することはできません。

  • 「形式」にExcelを指定、かつ「出力方法」に追加書き"-m"を指定

  • 「出力ファイルの切り替え」を指定

  • XMLレコード単位「1」を指定

「出力先指定」で「項目値利用」を指定している場合は、このパラメータを指定しても復元の対象外となります。

出力ファイルの形式がDBテーブルの場合は、このパラメータの指定は無視され、データ加工が異常終了した際は必ずロールバックします。

-infile filename

動的指定入力ファイル名(省略可)

絶対パスまたは相対パスで指定します。

1~200バイトの文字(Windows)、英数字および記号(UNIX)で指定します。

標準入力の指定はできません。

省略すると、データ加工情報の設定値になります。

-matchfile001-101 filename

動的指定マッチングファイル名(省略可)

1~200バイトの文字(Windows)、英数字および記号(UNIX)で指定します。

パラメータには、マッチング番号を“001”~“101”で指定します。

標準入力は指定できません。

省略すると、データ加工情報の設定値になります。

-vttablefile01-20 filename

動的指定仮想テーブルファイル名(省略可)

1~200バイトの文字(Windows)、英数字および記号(UNIX)で指定します。

パラメータには、仮想テーブル設定画面で設定した順番に通し番号を“01”~“20”で指定します。

標準入力は指定できません。

省略すると、データ加工情報の設定値になります。

-outfile001-101 filename

動的指定出力ファイル名(省略可)

絶対パスまたは相対パスで指定します。

1~200バイトの文字(Windows)、英数字および記号(UNIX)で指定します。

標準出力の指定はできません。

パラメータには、出力ファイル番号を“001”~“101”で指定します。

各々の出力ファイル番号に対して最大101の動的指定が可能です。ただし、同じファイル名を複数指定はできません。

省略すると、データ加工情報の設定値になります。

-mergefile01-20 filename

動的指定マージファイル名(省略可)

絶対パスまたは相対パスで指定します。標準入力の指定はできません。

1~200バイトの文字(Windows)、英数字および記号(UNIX)で指定します。

パラメータには、マージファイル番号を“01”~“20”で指定します。

省略すると、データ加工情報の設定値になります。

-errfile filename

動的指定エラーファイル名(省略可)

絶対パスまたは相対パスで指定します。

1~200バイトの文字(Windows)、英数字および記号(UNIX)で指定します。

省略すると、データ加工情報の設定値になります。

また、データ加工情報読み込みエラーなどにより、エラーファイル名が取得できないときなどにこのパラメータを指定することで、エラー情報を取得できます。なお、その際のエラーファイルは常に置き換えで出力されます。

-errdatfile filename

不正なレコードを検出した際に、該当レコードを出力するファイル名(省略可)

指定するとエラーデータスキップ機能が有効化され、エラーデータが指定ファイルに出力されます。

絶対パスまたは相対パスで指定します。

1~200バイトの文字(Windows)、英数字および記号(UNIX)で指定します。

-errcausefile filename

不正なレコードを検出した際に、エラースキップの原因を出力するファイル名(省略可)

指定するとエラーデータスキップ機能が有効化され、エラースキップの原因が指定ファイルに出力されます。

絶対パスまたは相対パスで指定します。

1~200バイトの文字(Windows)、英数字および記号(UNIX)で指定します。

-errcausekeys numbers

エラー原因ファイルに出力するキー項目の入力項目番号(省略可)

入力項目番号は最大10個まで指定可能です。

複数指定する場合は、カンマ区切りで指定します。

入力項目番号を複数指定した場合、指定した順序でエラー原因ファイルに出力します。

-errovrwr

エラーデータファイル(-errdatfileで指定したファイル)、エラー原因ファイル(-errcausefileで指定したファイル)が存在する際に、上書き(省略可)

-errdatfile、または-errcausefile 指定時に指定できます。

省略時は、既にファイルが存在するとエラーで終了します。

-errdatmax max

エラーデータスキップを許容する最大レコード数(省略可)

-errdatfile、または-errcausefile指定時に指定できます。

エラーレコード数がこの値を超えた時点で処理を中断します。

1~999,999,999までの値を指定します。未指定時は無制限とみなして動作します。

-tracefile filename

トレースログファイル名(省略可)

トレースログを出力するファイル名を、絶対パスまたは相対パスで指定します。

1~200バイトの文字(Windows)、英数字および記号(UNIX)で指定します。

-tracelevel level

トレースログ出力レベル(省略可)

トレースログを出力するレベルを指定します。“1”~“3”で指定してください。

出力レベルの詳細は「DataMagic エラーコード・メッセージ」を参照してください。

= 備考 =

-tracefileにトレースログファイル名を指定し、-tracelevelを省略すると、utledコマンドは-tracelevelに“2”を指定したとみなして実行されます。

-dstr01-20 parm

条件の比較対象値、出力項目の固定値、および関数の引数などに設定した動的文字列(省略可)

パラメータには、動的文字列番号を“01”~“20”で指定します。

parmには、動的文字列を1~1024バイトの文字で指定します。

ここで指定する動的数値番号はあらかじめデータ加工情報またはDBテーブル情報に登録しておきます。登録方法については「データ加工情報」または「DBテーブル情報」を参照してください。

各々の動的文字列番号に対して、最大20の動的指定が可能です。スペースを含む動的文字列を指定する場合は、「"(ダブルクォーテーション)」で囲ってください。

省略すると、条件で動的文字列を使用している場合は変換エラーになります。

出力情報で使用している場合は、「形式」が“フォーマット”、“マルチフォーマット”、“階層フォーマット”、または“DBテーブル”の場合は項目に応じたデフォルト値が出力され、“CSV”または“XML”では0バイトの文字が出力されます。また、関数の引数で使用している場合は、引数に空文字が設定されます。

注意

動的文字列に指定された文字列は、一度UTF-8に変換されます。

その後、動的文字列を指定した個所によって、次のとおりに変換されます。

  • 動的文字列をデータ加工情報に指定した場合

    入力ファイルの漢字コード種に変換されます。

  • 動的文字列をDBテーブル情報に指定した場合

    DBテーブルIDを指定したデータ加工情報の漢字コード種に変換されます。

動的文字列として指定された文字列に外字が含まれる場合は、変換先の漢字コード種のデフォルト値に変換されます。デフォルト値については「DataMagic 操作マニュアル」を参照してください。なお、外字テーブルの値は参照しませんので、外字テーブルを変更しても常にデフォルト値に変換されます。

-dnum01-20 parm

条件の比較対象値および出力項目の数値などに設定した動的数値(省略可)

パラメータには、動的数値番号を"01"~"20"で指定します。

parmには、動的数値を指定します。「-(マイナス)」と「.(小数点)」を除いて19桁以内で指定してください。「+(プラス)」は指定できません。

ここで指定する動的数値番号はあらかじめデータ加工情報またはDBテーブル情報に登録しておきます。登録方法については「データ加工情報」または「DBテーブル情報」を参照してください。

各々の動的数値番号に対して最大20の動的指定が可能です。

省略すると、動的数値に対して、0が出力されます。

-thread {on|off}

マルチスレッドで実行するかどうか(省略可)

on

:マルチスレッドで実行します。

off

:シングルスレッドで実行します。

省略すると、データ加工情報設定画面のオプションタブでの設定値で実行します。-threadが指定されている場合は、データ加工情報設定画面のオプションタブでの設定値より優先されます。