ステップ実行の操作

ステップ実行画面は、データ加工情報設定画面から開きます。

画面7.2 ステップ実行画面

(1) ステップ実行画面で、ブレークポイント(中断点)を設定します

ステップ実行では、データ加工の処理を中断し、中断した時点のデータの状態を参照できます。処理を中断する個所をブレークポイントといいます。

画面7.3 ブレークポイントの設定

ブレークポイントは、データ加工設定画面で設定したデータ加工の、次に示す個所に設定できます。

  • 入力 または 入力/マージ(*1)

  • 仮想テーブル

  • 出力

  • マージ(*2)

  • マッチング

  • ソート

*1

:

マージファイルを設定し、入力設定のマージタブにある"重複行を削除する"がOFF、かつ"入力データをソートする"がOFFの場合のみ、"入力/マージ"と表示されます。

*2

:

*1の表示が"入力/マージ"の場合は、マージファイルを設定していても表示されません。

 

処理を中断したい任意の個所に、ブレークポイントを設定します。処理を中断する条件として設定できるのは、レコード数のみです。

1つの処理に対して、複数のブレークポイントを設定できます。複数のブレークポイントを設定した場合、いずれかの条件に該当した場合にステップ実行を中断します。

ブレークポイントを設定する処理と、設定できる条件を次に示します。

表7.8 ブレークポイントを設定する処理と、設定できる条件

処理

内容

入力または入力/マージ(*1)

レコード数

仮想テーブル

仮想テーブルを読み込む単位となるレコード数

出力

出力ごとの出力レコード数

マージ(*2)

ファイルごとのレコード数

マッチング

マッチングごとのレコード数

ソート

ソートごとのレコード数

*1

:

マージファイルを設定し、入力設定のマージタブにある"重複行を削除する"がOFF、かつ"入力データをソートする"がOFFの場合のみ、"入力/マージ"と表示されます。

*2

:

*1の表示が"入力/マージ"の場合は、マージファイルを設定していても表示されません。

 

それぞれの処理には階層がありますが、ブレークポイントとして設定できるのは、最上位の階層のみです。

(2) ステップ実行を開始します

ブレークポイントの設定後、ステップ実行を開始します。

ステップ実行画面の[開始]ボタンをクリックすると、ステップ実行が開始されます。また、[開始]ボタンは[続行]ボタンになります。[続行]ボタンをクリックすると、次に設定されているブレークポイントまでの処理を実行します。ブレークポイントに設定した条件(レコード数)に達した場合、ブレークポイントで処理が中断します。

ステップ実行の進行状況に応じて、ステップ実行画面に表示されているデータ加工情報のアイコンが点滅します。ステップ実行の状況とアイコンの表示の関係を次に示します。

= 備考 =

表7.9の「ステップ実行の処理」で示す表記は、ステップ実行のメッセージの一例です。

表7.9 ステップ実行の状況とアイコンの表示の関係

階層

ステップ実行の処理

点滅している場所

1

ステップ実行の開始

なし

1

入力の1レコード読み込み前(*1)

入力ファイルアイコン

1

マッチングの1レコード読み込み前(*1)

マッチングファイルアイコン

1

仮想テーブルの1レコード読み込み前(*1)

仮想テーブルアイコン

1

マージの1レコード読み込み前(*1)

入力ファイルアイコン

1

ソートの1レコード読み込み前

入力ファイルアイコン

1

1レコードの出力データ作成前

出力ファイルアイコン

2

マッチングの1項目読み込み完了

マッチングファイルアイコン

1

マッチングの1レコード読み込み完了

マッチングファイルアイコン

2

マルチフォーマットで使用するフォーマット情報が決定

入力ファイルアイコン

2

入力データの1項目読み込み完了

入力ファイルアイコン

1

入力データの1レコード読み込み完了

入力ファイルアイコン

1

マッチングの完了

入力結合アイコン

1

条件(*2)の評価前

条件アイコン

2

条件(*2)内の1つの条件の評価完了

条件アイコン

1

条件(*2)の評価完了

条件アイコン

3

出力設定の関数の実行完了

関係線+出力ファイルアイコン

3

指定された結合順序までの出力内容が決定

関係線+出力ファイルアイコン

2

項目の出力内容が決定

出力ファイルアイコン

1

レコードの出力内容が決定

出力ファイルアイコン

2

仮想テーブルの1項目の読み込み完了

仮想テーブルアイコン

1

仮想テーブルの1レコードの読み込み完了

仮想テーブルアイコン

3

仮想テーブルのバインド文字列決定

関係線+出力ファイルアイコン

2

マージの1項目の読み込み完了

入力ファイルアイコン

2

数値演算の完了

関係線+出力ファイルアイコン

2

日付演算の完了

関係線+出力ファイルアイコン

3

出力フォーマットの変換完了

関係線+出力ファイルアイコン

2

出力ファイル名の組み立て完了

出力ファイルアイコン

1

マージの1レコードの読み込み完了

入力ファイルアイコン

2

コンポーネントの初期処理完了

関係線+出力ファイルアイコン

3

コンポーネントの処理

関係線+出力ファイルアイコン

1

ステップ実行の終了

なし

1

ソート処理用の入力の1レコードの読み込み完了

入力ファイルアイコン

3

条件(*2)の関数の実行完了

条件アイコン

2

条件(*2)でのコンポーネント初期処理が完了

条件アイコン

3

条件(*2)でのコンポーネント処理が完了

条件アイコン

2

階層フォーマットの出現キーチェック完了

条件アイコン

3

読み出すレコードの候補の決定

条件アイコン

2

階層フォーマットの確定

条件アイコン

*1

:

次の処理対象のレコードを読み取る前に停止します。そのため、実際のレコード数より1回多く停止します。

*2

:

条件には、抽出条件、カスタムエラー条件、後処理を含みます。

(3) ブレークポイントで中断した位置でのデータ加工の設定やデータを確認します

ブレークポイントで中断すると、ステップ実行画面の中央下にある実行対象に、データ加工およびレイアウト情報の設定内容が表示されます。また、ステップ実行画面の右下にある実行結果に、データの内容が表示されます。これらの表示内容は編集できません。

画面7.4 ブレークポイントの確認

ブレークポイントで停止後は、次に示すボタンでステップ実行を続行または停止します。

続行

ステップ実行を続行します。

停止

ステップ実行を停止します。

ステップイン

現在表示されている設定内容から、1つ深い階層の処理まで進みます。

ステップアウト

現在表示されている設定内容から、1つ浅い階層の処理まで進みます。

ステップオーバー

現在表示されている設定内容と同一階層の次の処理まで進みます。

(4) 必要に応じて、設定を修正します

ブレークポイント時点での管理情報の設定内容を確認し、修正が必要であれば、データ加工情報設定画面で修正してください。