導入事例

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  • DataSpider Servista

既存IT資産を活用した開発で現場のスピードに答える改善を実施

リコーグループの中で、リースをはじめとした各種金融商品を手掛けるリコーリース株式会社では、既存IT資産を活用しつつ社内の細かなシステム化ニーズに応えるため、DataSpiderを採用しました。

現在では、基幹系メインフレームやLotus Notes、SFAツール、さらにはAccessなどを結んだ各種システムが作られ、開発生産性の高さや運用時の安定性などが高く評価されています。

リコーリース株式会社

本社東京都江東区東雲一丁目7番12号
創立1976年12月
Webサイトhttp://www.r-lease.co.jp/

取材日 2008年7月
記載の担当部署は、取材時の組織名です。
記事の内容は、旧アプレッソによる取材時のものとなっております。

課題これまでの開発手法ではシステム開発ニーズに対応しきれなかった

解決ITを活用できる案件の幅や広さが広がり 業務プロセス改善をさらに促進した

既存IT資産を上手に活用し、迅速かつ低コストで新規システムを立ち上げたい

リコーリースは、コピー機の販売支援型リースを行うため1976年に設立されました。現在では、リコー商品に加え、取扱高でほぼ同程度のリコー以外の商品も扱っています。

同社のIT活用を支えているのが、ビジネスシステム統括本部情報システム部です。情報システム部は部長の大淵高明氏を中心として協力会社のスタッフとともに活動しており、基幹系システムのメインフレームから、リコーグループ全体で広く活用されているLotus Notes、さらには営業支援ツールなど、リコーリースが活用しているさまざまなシステムの開発や運用を行っています。

「社内的には、かなりのIT投資をしてきており、すでに現状でも多くのシステムがあります。しかし、まだ取りこぼしたニーズが社内にあるのも事実です。システム部門としては、そういった細かなIT化ニーズも拾い上げてシステム化していきたいと考えていました」と、大淵氏は言います。

その細かなニーズに対しては、これまでの構築手法ではコストがかかりすぎて投資に見合う効果が見込めず、断念したケースも少なくなかったのだそうです。しかし、既存の各種システムを手軽に接続するなどして新たなアプリケーションを開発できれば、低コストに新たな機能を実現できるはず。情報システム部では、そういった観点で、特にNotesと他システムとの連携を可能にするツールについて検討を進めていました。

スクラッチより大幅な工数削減と試算して導入、1年間で6つものシステムに採用

そうして検討を進めている間に、既存システム間の連携が必要なシステム開発案件が相次いをで出てきました。例えば、営業のSFAツール活用を促進するため、基幹系メインフレーム上の与信データとSFAツールに入力された契約見込みを結んで活用するというデータ連携が必要となりました。

コストと将来性でDataSpiderを選択

情報システム部では、この案件に取り組む際、開発コストを試算しました。スクラッチでの開発では14.6人月を費やすのに対し、EAIツールを活用すれば3.4人月と大幅に工数を削減でき、ツールの費用を含めたトータルの導入コストで比較しても大差ないという結論が出ました。ツールは将来的に他システムでも応用できるものなので、明らかに導入のメリットがあると言えます。こうしてEAIツールを活用する方針がまとまり、さらに数あるツールの中から比較検討を行った結果、DataSpiderが選ばれました。

「Webサービスの技術があれば簡単にSFAツールと他システムとを連携できるわけですが、XML関連スキルは必要としてこなかったため、新たに人材を確保せねばなりません。しかし、DataSpiderであれば社内の人員で簡単に対処できる上に、将来的に有効活用できます」(大淵氏)

6つのシステムを開発して営業支援に貢献

こうして、リコーリースは2007年6月にDataSpiderを導入しました。導入時の教育などは、アシストが支援を行っています。

「基幹システム内のデータをエクセルファイルとしてスタッフに自動配信したいという要望がありました。Notesで実装されている承認フローを経て、基幹システムのCSVファイルをエクセルに変換して配信するという各連携をDataSpiderにより実現できました」(情報システム部 係長 野田拓也氏)

導入から1年ほどの間には、先に挙げたものを含め、6つものシステムがDataSpiderを使って作られています。

「例えば、Notes上で依頼を受け、過去の契約情報を自動的かつ迅速に取り出すシステムも作りました。以前は、基幹システムからバックアップテープに移したデータを抽出するために、長ければ中3日ほどの期間を要しました。SQL Serverに登録しておいた契約情報に対し、メールに添付されたフォームの検索条件に沿ってDataSpiderが検索を行い、結果をメールで添付して返す、という一連の流れを自動化しました」(情報システム部 斎藤香織氏)

DataSpiderは、耐障害性の高いFT(Fault Tolerant)サーバで運用していることもあって安定稼働を続けているそうです。

社内で手軽に開発できるため、低コストでのシステム化が可能に

このように、数多くの開発を進めてきた情報システム部の中でも、DataSpiderは好評です。例えば、野田氏は、「DataSpiderの使い方を教わって、試しにWebシステムのデータを吸い出すプログラムを作ってみたところ、簡単に作れてしまいました。手軽に作って、すぐ試せる環境なのが便利です。他のシステムと連携する際にも、相手側のシステム担当の人間に頼まなくても、とりあえず作ってみることができますから、システム連携のハードルは低くなったと言えますね」と語ります。

また、斎藤氏は、次のように評価しています。

「当初、普通にコードを書いた方が自分の思い通りにできるという考えがあり、GUIには半信半疑だったのですが、今となっては使いやすく感じられます。いろいろなシステムのデータを結ぶことができ、何でもできるツールだと思いますね。むしろ今では"ないと困る"というくらいの存在です」

DataSpiderを用いたシステムは、今後もさらに増えていく予定です。大淵氏は、開発中のシステムの1つを紹介してくれました。

「リースアップしたPCは、リユースしてもらうために中古業者に入札してもらい、売却しています。その入札を、FAXではなく、メールで行うようにするためのシステムを作っているところです。基本的にはAccessを使い、それとメールとの連携を取るためにDataSpiderが役立つというものです。パッケージを導入すると数百万円の見積りになりますが、DataSpiderによって、社内で手軽に開発できるようになったため、この入札システムが作れるようになったのです」

現場のスピード感に追いついていくためのスピード開発を可能にするツール

情報システム部の皆様からは満足の声がある一方で、DataSpiderの機能に対するご要望もいただいています。

「複数人で共同開発する際に利用するリポジトリ機能については、開発ユーザーと管理者と運用を考慮した機能制限を明確にしてほしいと思います。修正したスクリプトだけを部分的に本番環境へ移行できるような機能や、現在使っているプロジェクトを本番環境へ移行したときにステータス状況がすぐに見られる機能など、運用フェーズに入ってからよく使う機能に工夫があるといいですね」(野田氏)

また、斎藤氏からは、「基幹系メインフレームの運用ルールに慣れているので、開発の手順などでそのルールに沿った扱い方ができるようになっていると、なお良いのではないでしょうか。そうすれば、より大規模なシステムへの適用も安心できるはずですから」とのことでした。

DataSpider導入の効果について、大淵氏は「活用できる案件の幅や深さが広がったと言えるでしょう」と言います。そのシステム化は、業務効率向上や業務プロセス改善などに役立っています。リコーリースの強みを、さらに強化する道具としてDataSpiderが役立っているようです。

「現場は、より一層のスピード感を要求しています。我々情シス側がついていけないくらいの勢いでした。そこに追いついていくためのスピード開発を、DataSpiderが可能にしてくれたと言えるでしょう」(大淵氏)

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