導入事例

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  • DataSpider Servista

ERP データベース内の情報を可視化し 経営ダッシュボードによりデータ活用を加速

吊り金具・固縛金物のメーカー兼卸売である大洋製器工業株式会社は、ERPを導入して蓄積されたデータを、社内で活用していこうとしています。そこで、ERPのデータベースからDataSpiderでデータを抽出し、可視化ツールを用いて経営ダッシュボードを新たに構築しました。情報システム部の作業負担を減らし、エンドユーザーも気軽にデータを活用できるようになりました。

大洋製器工業株式会社

Webサイトhttp://www.taiyoseiki.co.jp/

取材日 2009年3月
記載の担当部署は、取材時の組織名です。
記事の内容は、旧アプレッソによる取材時のものとなっております。

課題情報システム部に負担をかけず、ERPに蓄積したデータを社内で活用したい

解決データ抽出の仕組みを用意に開発でき手軽なデータ連携を実現

ERPからデータ抽出を容易にする仕組みを作りたい

建設現場、工事現場、港湾などで欠かせない存在なのが、品物を吊ったり固縛する各種金具・装置類。大洋製器工業株式会社は、こうした製品を総合的に取り扱うメーカー兼卸売で、特に商品開発力と品質、そして長年の実績によるブランド力を大きな強みとしています。

2007年5月、大洋製器工業では基幹システムをオフコンからERPへと切り替えました。ERP導入によって業務標準化や経営可視化を行い、業務改革を進めようという目的です。そして、社員一人ひとりが最新のデータを基に判断、行動できるようにと、ERPで管理されているデータをデータベースから抽出できる仕組みを作り、経営層だけでなく社員にも公開しました。

「こうした考え方は、オフコン時代からありましたが、当時は、オフコンで管理されているデータは限られていたので実施しませんでした。それが、ERPの導入によって、データの活用に取り組める下地ができたのです」と、大洋製器工業 情報システム部 部長 兼 営業本部 MK室 室長の岡室俊之氏は言います。

情報システム部員の負担にも配慮してDataSpiderを採用

岡室氏らは、特に業務の上で日常的に求められるデータの出力を自動化したいと考えていました。当初、ERPに付随して設けたデータ抽出の仕組みは、ERPのデータベースとExcelとを連携させたものであり、自由度はありますがエンドユーザー自身がデータ構造を理解した上で分析しなければならず、作業の自動化が困難だったのです。

繰り返し参照されるデータに関しては、この仕組みとは別に、情報システム部が手作業でデータベースから抽出することも少なくありませんでした。特に、データ抽出作業を担当しているスタッフは、SQL文を扱えるとはいえSEとしての経験が浅く、その意味からも扱いやすいシステムであることが望まれていたのです。

そして、展示会やセミナーなどで積極的に情報を収集しつつ具体的な方法を検討してきた結果、エンドユーザーに使いやすいだけでなく、情報システム部の作業負担も軽減するものとして、GUIで開発できる連携ツールに注目したのです。

「DataSpiderの存在は、2005年頃のセミナーに参加して知っていました。私は前職がSEだったので、このようなツールが当時あったら便利だったのにと思いつつ、注目していたのです」と岡室氏は言います。さらに、DataSpiderや競合する連携ツールを比較検討しつつ、エンドユーザーに分かりやすくデータを見せる手段を探っていたとき、今回のシステム構築の方向性を決定づけるソリューションに出会いました。

「2007年の展示会で、株式会社アテネコンピュータシステムが、データ可視化製品『MyB3Smart』とDataSpiderを用いたソリューションを提供しているのを知り、それがポイントとなって採用に至ったのです。ERPを導入して半年くらいデータがたまってから導入に着手しました」(岡室氏)

情報システム部はデータ抽出作業から解放されエンドユーザーは時間に合わせてデータを見るように

「DataSpiderとMyB3Smartの導入そのものは短期間で完了しました。インストールした後は、我々が開発の研修を受けただけですから」と岡室氏は言います。ERPのデータベースから必要な情報をDataSpiderで抽出し、それをMyB3Smartで見やすく加工して表現する、といった具体的な開発は情報システム部が中心となって行いました。作られたのは、業務、顧客、財務の3つの経営ダッシュボードです。

大洋製器工業では、このダッシュボードに掲載する内容をリクエストできるのは主に管理職や役員に限っていますが、集計されたデータは社員にも共有されているそうです。全社員が最新のデータを基に考え、行動する環境が整ったということになるでしょう。

営業本部 MK室 主任の杉本陽一氏は、そうしたエンドユーザーの1人として、次のように語っています。「以前は情報システム部に作成を依頼していたデータが、自動化されて出てくるようになりました。情報システム部としても、データ抽出作業から解放されて、他の作業に取り組めるようになったのではないかと思います」

これまでデータ抽出は日次、週次、月次だけでなく「10~15時の毎時」といったスケジュールもあり、担当者は多忙を強いられていましたが、DataSpiderのスクリプトによって、完全に自動化されました。「特に月曜には、週次データの集計が集中して大変でしたね。データの出力が自動化されたため確実に時間どおり出てくるので、エンドユーザーも時間ピッタリに見てくれるようになったと思います」と、担当者の一人、情報システム部 主任の瀑布川すみ子氏は言います。

もう一人の担当者、情報システム部の谷口鉄平氏も、DataSpiderでの開発の容易さを高く評価しています。「必要な機能を並べ、つなげていくといった感じですね。すべてが直感的に扱え、メンテナンスも楽です」

今後は「あると便利なデータ」にも取り組む

大洋製器工業では、今後もさらにデータ活用を進めていこうとしています。「ユーザー側としては、どのようなデータが見られるのかが、まだ完全に分かっていないところもあります。それが分かってくると、もっと業務に数字を活用できるのではないかと考えています」と杉本氏は言います。瀑布川氏も、こう語っています。「DataSpiderのすべてを使いこなせているわけではありません。しかし、今後はいろいろな機能に挑戦していきたいですね」

一方、谷口氏は、アテネコンピュータシステムによるサポートをしばしば利用し、システムの改善にも取り組んでいます。サポートは主に電話やメールですが、ときにはアテネコンピュータシステムの担当者が大洋製器工業の東京支店を訪れ、社内ネットワーク経由でサーバにアクセスするといった作業も行われているそうです。「問い合わせに対するレスポンスが非常に早く、助かっています。サーバのさらなる安定化のため、チューニングが今後の課題と考えています」(谷口氏)

今後はダッシュボードの機能拡充も計画しています。「まずはSFAをDataSpiderで接続し、営業関連のデータも取り込む予定です。また、グループウェアにダッシュボードの一部を表示するようなことも検討しています。これまで、『ないと困るデータ』に取り組んできましたが、これからは『あると便利なデータ』を社内に提供していきたいですね」(岡室氏)

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