導入事例

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  • DataSpider Servista

SOAを採用し社内システム基盤を再構築 運用やメンテナンスを効率化

富士通グループの一員で、教育・研修サービスとドキュメントソリューションサービスを手掛ける株式会社富士通ラーニングメディアは、社内システム基盤の再構築に際し、SOA(サービス指向アーキテクチャ)を全面的に取り入れた設計としました。そのシステム間連携には、豊富な実績からDataSpiderを採用、メンテナンス性が向上し、運用を効率化しました。

株式会社富士通ラーニングメディア

本社東京都港区港南2-13-34 NSS-IIビル
Webサイトhttp://jp.fujitsu.com/flm/

取材日 2009年10月
記載の担当部署は、取材時の組織名です。
記事の内容は、旧アプレッソによる取材時のものとなっております。

課題基幹系を中心に、社内の各種システムを効果的に連携する仕組みが求められていた

解決社内システム連携基盤を確立し、SOAに基づいた効率的な開発・運用を実現

連携の個別監視など、効率的な運用が課題に

国内最大規模の総合人材研修企業として、企業向け講習会やeラーニングをはじめ、コンサルティング、研修企画運営、個人向けのパソコン教室など、多彩なサービスを手掛ける株式会社富士通ラーニングメディア。

東京都内はもちろん、関西、中部、九州の各地に事業所と専用教室を構え、年間受講者数約14万人に対して全国的に事業を展開しています。こうした事業スタイルから、同社の業務は多岐にわたり、業務を支えるために多様なシステムが社内で使われています。

部門レベルから全社的なものまで、さまざまなシステムが富士通ラーニングメディアの社内で使われる一方、基幹系システムとしては長年にわたってメインフレームが稼働していました。そのためシステム間連携を行うには、ある程度の開発期間がかかり、運用に際しては各連携部分の個別監視が必要でした。より効率的に開発・運用できるようなシステム間連携の仕組みが求められていたのです。

SOAで標準化されたシステム間連携にDataSpiderを採用

同社では、こういった課題を解決すべく、システムの構成を抜本的に見直し、合わせて業務プロセスを効率化する取り組みを3年ほど前から進めてきました。この取り組みの中で、大きなキーワードとなったのがSOA(サービス指向アーキテクチャ)でした。システム間連携部分を共通化・標準化し、効率的な開発・運用を目指すと同時に、業務プロセスを整理する際のポリシーとしても、SOA的な考え方を適用したとのことです。

ナレッジ・コー・クリエイティング推進本部 システム推進部 部長の唐沢敏幸氏は、こう語っています。

「今回の業務プロセス改善に関しては、できるだけ標準的な業務プロセスを採用しました。販売業務など一般化されたプロセスを適用できる部分は基本的にERPパッケージなどを使用していますが、原則としてそれらには手を入れない方針で進めてきたのです」

まず業務プロセス改善が進められ、1年後にほぼ形ができてからシステム再構築が動き出しました。パッケージに手を入れないという方針は、システム連携基盤の選定にも関わっています。

「システム間連携を行うために自分たちでプログラムを書いていては良くない、と考え、グラフィカルな画面を持ち、ノンプログラミングで連携を作っていけるツールを採用することにしたのです」と語るのは、ナレッジ・コー・クリエイティング推進本部 システム推進部の山崎仁士氏です。

「資料ベースで比較検討を行い、候補の中でも使いやすそうで、かつ実績が豊富なDataSpiderを選択しました」(山崎氏)

選定の上では、導入コストや並行して進められている他システムのパッケージ製品との親和性などの条件も考慮されています。CRMや、会計・販売管理など、既存または構築中の各システムにはさまざまなパッケージ製品が用いられているため、それらを結ぶSOA基盤では各パッケージとの親和性が重要な要件となるのです。

「今回、一部では既存システムをそのまま使っていますが、基幹系のシステムはほぼ全てリプレースしました。それらシステム間の連携は、基本的に全てDataSpiderで行うようにしたかったのです」(唐沢氏)

メンテナンス性の高いDataSpiderを高く評価

さらに、システム間連携を作り込む際には、DataSpider上のスクリプトも可能な限り標準化しています。まず、富士通ラーニングメディアのシステム再構築を支援した株式会社富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ(富士通SSL)が雛形となるスクリプトを開発、それを基本として、山崎氏が中心となって各システムの連携スクリプトを作り上げていきました。

「富士通SSLには、パラメータなどの変更だけで多彩なシステムに対応できるような雛形を作ってもらいました。また、運用監視をきちんと行えるようなパラメータも埋め込んでもらっています」(山崎氏)

山崎氏が全部で37本のスクリプトを作り上げるのに要した期間は1カ月ほど。それまでDataSpiderを扱った経験がなかった山崎氏ですが、アプレッソの基礎編・応用編トレーニングを受けて、使いこなすようになっています。特に、DataSpiderのメンテナンス性の高さを山崎氏は評価しています。

「アイコンや矢印で書かれるので、そのスクリプトの動作が一目で分かります。ソースコードを読むより時間がかからず、他人の作ったスクリプトを流用するのも簡単ですし、何らかのトラブルが生じたときの調査も楽です。また、リポジトリを持っていて、きちんとバージョン管理が行われており、切り戻しも容易である点も助かります」(山崎氏)

システム部門と業務部門の分担に、新たなスタイルを期待

再構築したシステムは、4月にから本格的に稼働を開始しました。今は、さらなる安定稼働を目指しているところだそうです。

社内ほぼ全てのシステムを結ぶSOA基盤だけに、DataSpiderの稼働するハードウェアについても、耐障害性を考慮した設計としています。ブレードサーバ上の複数ブレードに分散して稼働させ、障害時には予備ブレードで対応できるようにしています。また、DataSpiderは社内ワークフローシステムなど、基幹系に限らず幅広く展開されるようになり、負荷も徐々に増えてきていますが、十分なハードウェアリソースが用意されており、システムのサービスレベルに影響は出ていないとのことです。

「以前のメインフレーム時代は自社で運用していたわけではありませんから単純に比較はできませんが、システム間連携に関していえば、DataSpiderを採用して標準化したことにより、運用監視ポイントを集約できるようになりました。その意味では、効率的な運用が実現したといえるでしょう。また、メンテナンス性が良いので、メンバーが入れ替わっても資産を継承しやすく、この点も大きなメリットです」と、唐沢氏は評価しています。

システム推進部の業務効率向上は、業務部門に対するサービス向上にもつながっています。各部門のリクエストに応じて、社内システムからデータを抽出して提供するといった作業も、DataSpiderを使うことで圧倒的に早くなったそうです。さらに、部門内でもスキルのあるユーザーに対しては、DataSpiderを使ってもらうことを検討しています。

「すでにデータウェアハウス的なツールを用意してあり、簡単な条件指定でデータを抽出できるのですが、より高度な加工なども、部門が独自に行えるようにしたいですね。システム推進部は主に全社的に関係する部分をきっちり作って運用し、その一方で業務部門にはサービスの開発など、新しい取り組みを積極的に行えるような環境を提供する。DataSpiderがあれば、そういった分担も進めていけると期待しています」(唐沢氏)

販売サポート

  • 株式会社富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ

    株式会社富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ

    ソリューションビジネス本部
    ソリューション推進部
    http://www.ssl.fujitsu.com/
    DataSpider Servistaの販売・開発およびThunderbusの販売
    • DataSpider Servista
    • Thunderbus

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