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契約書作成業務から考える、業務を支援・実現するITシステムに求められること

プロセスフロー:契約書案からの契約書の作成

営業担当が作った/受け取った契約書案を、営業リーダと法務担当がチェック、営業リーダのコメントと、法務担当のチェックと交渉依頼を経て契約書が作成されるフローです。

契約書案の作成

プロセスは営業担当が自分で契約書を作成すべく手動で開始する場合と、契約書が必要な状況でシステムにより自動的に開始され、営業担当にタスクが割り当てられる場合があります。

いずれの場合も営業担当が内容を確認して契約書案を準備、諸々の事項を入力し(1. 契約書案の受信・登録)、社内のチェックに回されます。チェックでは営業部門によるコメントと、法務部門によるチェックが並行して行われます。

営業リーダによるチェック

契約書案がシステムに登録されると、営業リーダに内容の確認とコメントを依頼するタスクが割り当てられます(2a. 案の確認とコメント)。

営業リーダは内容を確認してコメントし、営業部門によるチェック作業は終了します。

法務部門によるチェック

営業部門でのチェックと並行して、法務部門にも内容の確認とコメントを依頼するタスクが割り当てられます(2. 承諾/交渉指摘)。

確認を行って問題がなければ契約書案を承認。問題があり、先方と交渉して内容を修正する必要のある場合には交渉が必要であることを入力します。

営業による契約書案の修正

法務により、内容の修正が必要だとされた場合には、タスクは再度営業に戻されます。営業は指摘事項について先方と交渉を行い、交渉の結果、および交渉の結果更新された契約書案を再度登録します(3. 契約交渉報告)。

タスクは再度、法務のチェックに戻され(2. 承諾/交渉指摘)、法務により承認がなされるまで繰り返されます。

契約書が完成

契約書案が法務の承認を通過すると、次にタスクは社長室に割り当てられます。社長室は契約書にサインや押印を行って、契約書を完成させます(4. 締結サイン押印)。

まとめ

契約書の作成はどこの企業でもおなじみの業務ではないかと思います。そこで、契約書の作成業務を例にして、業務を支援・実現するITシステムに何が求められるか、ちょっと考えてみましょう。

複数ファイルを柔軟かつ簡単に取り扱えること

契約の締結の際に、関連するドキュメントが複数あることがあります。例えば、契約書、別途仕様書、特記事項・・などです。その結果、業務システム上で複数のファイルの取り扱いが求められることがあります。

しかも、最終的にファイルが何個になるか事前には解らないことが多いので、途中でファイルを追加したり削除したり変更したりできる必要もあります。

ファイルが1つしか扱えないシステムなら、ZIPファイルとして一つにまとめる必要があり、ファイルの追加削除変更のたびに、あるいは内容を確認するたびにZIPファイルを解凍したり作成する手間がかかり、作業ミスも発生しやすくなります。

つまり、業務をうまくIT化するには、複数のファイルを柔軟かつ簡単に追加・変更・削除できるシステムが必要になる場合があることわかります。

議論の過程が見える化していること

最初の契約書案はさまざまな人からのコメントやチェックを受けて修正されます。コメントは反映されたのか、またこの変更はなぜ行われたのか(どういうコメントがあっての変更なのか)、これまでどういうやり取りがあってどういう変更がなされたのか把握できる必要があります。

システムでは契約書案のデータしか扱えないなら、コメントやチェックはシステム外でのやり取りとなり、どうしてこのように変更されたのか、全てのコメントが反映されているのか、よく分らなくなってしまうこともあるでしょう。

また、コメント機能が使いやすいこと、これまでの議論の全体の流れが見えるようにもなっていないと、業務効率が落ちたり、業務でシステムが使われなくなったりすることもあるでしょう。

実際に必要な様々な機能

実際に業務でシステムを活用するためには、様々な機能が必要になってきます。

例えばデータの取り扱い、システムは基本的なデータ型(数値、文字列など)に対応するのはもちろんですが、それ以外に様々なデータのやり取りに対応している必要があります。

考察からは、複数ファイルを柔軟かつ簡単に追加・変更・削除ができる「ファイル型」、コメントを誰がいつ投稿したのか追記型で記録される「掲示板型」のような機能が必要になることがわかります。

またプロセスフローでは、営業側と法務側のチェックにフローが分岐して並行実行される、法務チェック側で必要に応じて業務が繰り返される機能も使われています、データの取り扱い以外に他にも様々な機能が必要になることがわかります。

さらには、これら機能を用いた業務フローを、現場主導で十分に作成し活用できる必要もあります。むやみに多機能・高機能なだけでは使いづらくなってしまいますし、複雑な作り込みが必要ならば現場主導での迅速な対応が出来なくなってしまいます。

DataSpider BPMは、現場が自ら作って使うシステムとして改良されてきました。例えばデータ型では、「ファイル型」と「掲示板型」以外に、外部リストを使った「選択型」、上流フローで選択候補を設定する「選択型」、色々なデータをひとまとまりにできる「テーブル型」などのデータ項目、処理の流れに関する機能にも様々なものが用意されています。

「業務を簡単にIT化する」システムは沢山あります。しかし、契約書の作成業務をシステム化するだけでも、実用的に使うためには様々な機能が必要です。業務を現場主導でIT化するためには、使いやすさだけでなく必要十分な高機能さも必要となります。


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