プロセスフロー:問い合わせ対応業務
問い合わせ対応を受け付けて問い合わせ対応を行うとともに、共有されるべき回答事例だった場合には、日本語と英語で回答事例社内メーリングリストで共有する業務のフローです。
問い合わせを受け付ける
プロセスは、マーケティング部の担当者が問い合わせを受け付けて手動で開始する場合(0. 手動)と、問い合わせ発生を受けてシステムによって自動的に開始される場合があります。
いずれの場合も、プロセス開始後にマーケティング部の担当者に回答担当者を割り当てるタスクが割り当てられます(1. 回答担当指名)。
また、問い合わせ内容が所定の条件を満たす場合には(例:"test"を含み、問い合わせ機能の自動受付機能のテスト実行と思われる場合など)、人が確認した後(0a. 例外エントリ対応)、除外します。また、問い合わせ内容を確認して回答する必要が無い場合にも、除外をします。
問い合わせへの対応
回答の担当者として指名された人に、回答文を作成するタスクが割り当てられます(2. 回答文作成)。担当者は必要に応じて、他の人に助言を求めることもできます(2b. 助言)。
また、助言でのコメントなどタスクに関係するさまざまなやり取りは、タスク上の「掲示板型」のコメント機能で、誰がいつ、何を言ったかが記録され確認できます。
回答文ができると、引き続いての回答担当者による顧客対応のタスクと、マーケティング部による回答事例の社内共有のタスクの、並行して処理されるフローに分岐します。
また、営業担当者が対応すべき問い合わせの場合は、営業による問い合わせ対応タスクが、回答作成作業と併せて割り当てられます(2a. 重要顧客対応)。
回答担当者による顧客対応
回答文ができると、電子メールで回答する場合には自動送信がされます。その後、担当者に、回答後にどうなったかを記録するタスク(3. 回答後経過の記録)が割り当てられます。入力が完了するとプロセスは終了します。
回答事例として社内で共有する
回答文ができると、マーケティング部に回答文を回答事例として社内で共有するか判断するタスクが割り当てられます(4. FAQ掲載文作成)。共有する必要があると考える場合は、回答文から回答事例を作成します。
回答事例ができると、引き続いて翻訳チームにタスクが割り当てられ(5. 翻訳)、英語での回答事例が作成されます。回答事例は日本語の回答事例社内メーリングリストと英語の回答事例社内メーリングリストに配信され、社内で共有されます。
まとめ
社外からの問い合わせ対応を効率的に処理すると共に、今後の業務のための情報共有も実現するプロセスです。また、業務の特徴や自社の事情にあわせて業務も作り込まれている点も特徴です。
問い合わせ対応では、問い合わせが沢山来ても混乱せず効率的に処理できることや、放置されてしまうことを防ぐことがまず求められるのではないでしょうか。
BPMならば業務の流れに沿って担当者にタスクが自動で割り当てられて処理されるので、部門や担当者をまたがった対応が必要な場合でもスムーズに処理されます。タスクの処理状況はシステム上でリアルタイムに「見える化」しますから、時間が掛かっている問い合わせも簡単に確認できます。
業務をスムーズに回すだけではなく、現場主導で業務の特徴や自社の事情にあわせて、さまざまな点において業務の作り込みをおこなうこともできます。
例えば、重要顧客ならば併せて営業部署にも個別に対応してもらいたい場合、システム外で人によって別途対応するか、スクラッチ開発なら機能追加の開発を要望するしかないのですが、BPMならば要望をすぐに現場主導でシステムに組み込んでゆくことができます。
また、問い合わせ対応の結果を回答事例社内メーリングリストとして蓄えていますが、回答事例を活用して成果を出すためには、蓄えたデータを活用するところまで考える必要があります。つまり、人がおこなう業務の改善を超え、データの活用や連携にまで踏み込んで考える必要があります。
例えば、データを検索・参照できるように社内データベースに自動登録したり、蓄積したデータを分析した月報を自動発行したりなど、人がおこなう業務の改善だけでなく、人とシステムが一体となった取り組みの実現が必要になってきます。
DataSpider BPM suite ならば、BPM(人による業務)とEAI(システムとデータの連携)についても、同じくGUI上での操作のみで自在に実現することができます。業務の改善のためには、人による業務の改善のその先まで考える必要があるのではないでしょうか。ぜひ、BPMとEAIの組み合わせもご検討いただければと思います。
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本記事のサンプルは ワークフローサンプル 様の
「FAQ」が同時構築される問い合わせ回答フロー を元にしております。
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