このプロセスは、まず最初に担当営業によって見積書が作成されるところから開始しますが、二通りの開始方法があります。営業が商談案件の登録(0. 商談案件を登録する)を行ってから見積書を作成する場合と、営業が見積書の作成(1. 見積書を作成する)から作業する場合です。
営業が見積書を作成すると、上司に見積書の内容確認タスクが割り振られます。上司は内容を確認し、承認ないしは修正指摘をします(2. 見積書を承認する)。
修正指摘がある場合、タスクは営業に戻されます(1x. 修正依頼に対応する)。営業は内容を修正して再度上司に承認をお願いするか、あるいは見積書を取り下げます。取り下げた場合はそこでプロセスは終了となります。
上司による承認を得ると、経理担当者に見積書を発行し必要な場合は顧客に郵送するタスクが割り当てられます(3. 見積書を発行(し郵送する))。
見積を提案した結果どうだったか、営業がその結果を報告します(4. 商談結果を報告する)。失注した場合にはプロセスは終了します。受注できた場合には、受注したことが電子メールで通知され、プロセスは終了します。
また、見積書には締切日が設定されており、これにより締切日までの商談の結果入力を促し、報告漏れを防いでいます。
顧客から再見積り依頼が出ている場合には、修正後の見積内容を上司が確認し、承認か修正指摘をします。修正指摘がある場合には、営業が再度見積を修正します(4. 修正指摘に対応する)。
上司の承認を得た見積書は、再度経理から顧客に提示されます。
業務システムにはSFAのようにデータ中心に業務を管理するもの(データ指向)と、BPMのようにプロセス中心に業務を管理するもの(プロセス指向)があります。
BPMは汎用的で自由度が高い代わりに、利用するためには業務プロセスの整備が必要になり手間がかかります。しかし、業務そのものを改善するには、プロセス指向での取り組みが必要になります。
単にデータを確認できれば良いなら、例えば、締切日を過ぎているのに商談結果が未入力の見積書が何枚あるかを知りたいだけなら、データ指向のシステムでも対応可能です。
しかし、そのような報告漏れが定常的に発生していることを確認し、さらに、問題が発生しないようにしたいなら、プロセス指向での取り組みが必要になります。BPMならば、業務の流れそのものを改善し、業務そのものをより良くすることができます。
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本記事のサンプルは ワークフローサンプル様の
見積書って、イマ何枚でてるの? を元にしております。
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